福岡明善

人事・人材開発コンサルタントです。専門分野は、各リーダーの自分らしさや持ち味を大切にし…

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人事・人材開発コンサルタントです。専門分野は、各リーダーの自分らしさや持ち味を大切にした能力開発支援です。長年の人材アセスメントの経験を活かして、個人の内省を深める1on1セッションを提供しています。

最近の記事

経営においては『経験』こそが最高の学びだ

こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡 明善です。 ことのは 42 「人間にとって『学ぶ』ことは大切だ。生きるとは学ぶことと置き換えてもいいかもしれない。しかし、知識だけを体系的に学んだところで、経営を理解したことにはならない。経営においては『経験』こそが最高の学びだ。100万の知識を得ようが、たった一つの泥臭い経験にはかなわない」。 『結論を言おう、日本人にはMBAはいらない』(遠藤功、角川新書、2016年、P110) 「経営にお

    • 日本型の人事システムの本質は、給料で報いるシステムではなく、次の仕事の内容で報いるシステムなのだ

      こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡 明善です。 ことのは 41 「日本型の人事システムの本質は、給料で報いるシステムではなく、次の仕事の内容で報いるシステムなのだ」 (『虚妄の成果主義 日本型年功制復活のススメ』(高橋伸夫、日経BP社、2004年、P28) 2000年前後の頃、成果主義(Pay for Performance)の導入が日本の大手企業でかなり進んできました。ここ数年は、メンバーシップ型からジョブ型へと人事の仕組みを

      • 「聴く」のではなく、「聴ききる」

        こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡 明善です。 ことのは 40 「聴く」のではなく、「聴ききる」。 部下育成に頭を悩ませているマネジャーのみなさんが多いのではないでしょうか。育成に近道はありませんし、こうすればうまくいくといった正解があるわけでもありません。しかし、少なくとも実施する必要がある最低限のことはあると思います。 それは、部下の話を聴くということです。 ただ、「聴く」のではありません。大事なことは最後まで「聴ききる」

        • リーダーとは、人からの評価からではなく、自分で挑戦できる人だ

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡 明善です。 ことのは 39 「リーダーとは、人からの評価からではなく、自分で挑戦できる人だ。ある意味、マハトマ・ガンジーとスティーブ・ジョブズを兼ね備えたような(人間性と創造性がある)人材を育てたい。イノベーション(技術革新)の利益を享受しながらも、人間に軸を置いた未来を実現できるリーダーが今こそ必要だ」 (大学院大学「至善館」の野田智義理事長、日本経済新聞 電子版、2019年2月8日) 「至

        経営においては『経験』こそが最高の学びだ

          適所適財

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡 明善です。 ことのは 38  「日本企業は採用した人を育てるために適材適所に配置する文化でしたが、私は『適所適財(ポジションのミッションに最適な人を、内外を問わずに登用すること)』が重要だと長年訴えてきました。当時は理解されませんでしたが、最近では日本企業も外部人財の登用が増え、経営者の方々が『人財市場』の存在を意識して、『優秀な社員にいてもらうには会社が魅力的でなければ』と考えるのも新しい傾向で

          決断力は経験と知の集積である

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡 明善です。 ことのは 37 リーダーとして一番大事な条件は、あいまいにしないで決断することです。決定をむやみに延ばしても、ずるずると状況がおかしくなってしまいます。本当に重要な案件は別として、決定する為には決断力が大切だと思います。決断力は経験と知の集積です。勘ではありません。突然は出てこない。悩み、失敗し、考え、そして生まれてくるものです。これがないとCEO(最高経営責任者)は務まらないのではな

          決断力は経験と知の集積である

          部下育成の第一歩は部下を観察することである

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡 明善です。 ことのは 36 部下育成の第一歩は部下を観察することである。 私は、部下育成の肝は、部下の行動を観察することにあると考えています。もちろん、それ以前に部下との基本的なコミュニケーションを確立し、信頼関係を醸成することは言うまでもありません。ただ、信頼醸成は、部下育成の必要条件に過ぎず、それだけでは十分ではありません。 部下の成長を実現するためには、部下の強みや弱みなどの特性を「発見

          部下育成の第一歩は部下を観察することである

          50代に必要なのは「自分を捨てる力」だ

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡明善です。 ことのは 35 私は、50代に必要なのは「自分を捨てる力」だと考えています。 (江上 剛、プレジデントオンライン、2016年12月26日) 江上さんは、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)に入行し、人事部、広報部や各支店長を歴任されています。銀行業務の傍ら、2002年に『非情銀行』で小説家としてデビューを果たし、03年に退職して執筆活動に専念されています。 江上さんは、上述のことばに続け

          50代に必要なのは「自分を捨てる力」だ

          Think about what you can do, not what you want to be.

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡明善です。 ことのは 34 “Think about what you can do, not what you want to be.” (Former President Barack Obama, At the 2018 ATD International Conference and Exposition) かなり昔の話になりますが、2018年の5月にアメリカのサンディエゴで開催されたA

          Think about what you can do, not what you want to be.

          イノベーションは、異なる発想、違う視点からしか生まれません

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡明善です。 ことのは 33 イノベーションは、異なる発想、違う視点からしか生まれません。誰かが問題提起をした時に、チーム内に反対意見を表明する人がいない限り生まれないのです。 (魚谷 雅彦  資生堂 代表取締役執行役員社長兼CEO、『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』2016年12月号) マネジメントの重要課題の一つにイノベーションを取り上げるマネジャーの方が多くいらっしゃいます。

          イノベーションは、異なる発想、違う視点からしか生まれません

          任せることは、手を放して目を離さないことである

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡明善です。 ことのは 32 任せることは、手を放して目を離さないことである。 (あるメーカーの現役課長のことば) マネジャーのみなさんは、部下育成に多くの時間を費やし、苦労もされていると思います。部下は能力や意欲、適性などにおいて様々ですし、彼らの育成は一筋縄ではいきません。部下を育ててチーム全体の能力の底上げを図っていくことは、マネジメントを担う方々に共通する重要課題と言えるでしょう。 部下

          任せることは、手を放して目を離さないことである

          マネジャーの要件は知・情・意である

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡明善です。 ことのは 31 マネジャーの要件は知・情・意である。  プロ野球選手の要件は走・攻・守で表現できると思います。アスリート全般に求められる要件は心・技・体ですね。心・技・体は、実はプロフェッショナルについて適用できる考え方のようにも感じます。  マネジャーに求められる要件は、知・情・意であると私は考えています。  夏目漱石の『草枕』の冒頭の文章は有名ですよね。 “山路を登りながら、

          マネジャーの要件は知・情・意である

          誠実な人の仕事はいつか評価される

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡明善です。 ことのは 30 欧米だったら「神に恥じないよう」行動を律します。日本では「神」の代わりに「世間」がありました。「お天道様に恥ずかしいことをするな」なんて言うと、昭和的と言われてしまうかもしれません。でも、ぼくは世間というか、社会の多くの人々の集合知を信頼しています。姑息な人間は長い一生のなかで必ずぼろを出すし、誠実な人の仕事はいつか評価されると思っています。 (作家 池井戸潤、朝日新聞

          誠実な人の仕事はいつか評価される

          リーダーは生まれるのではなく育てるものだ

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡明善です。 ことのは 29 リーダーは生まれるのではなく育てるものだということは、ネスレ本社からも言われていました。自分の後継者となるリーダーをつくれる人間こそ、真の経営者である。これは、ネスレにおけるリーダーの条件です。ネスレは実際、日本企業以上にサクセッション・プランが整っています。リーダーとして、イノベーターになりうる人材を発掘する「目」を養わせることが重要なのです。 (ネスレ日本代表取締役

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          リーダーは人を育てることが使命

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡明善です。 ことのは 28 この会社(GE)では、担当分野でどんなに高い業績を上げても、人を育てられていなければ、リーダーとは認められません。『すべての社員がリーダーで、リーダーは人を育てることが使命』という考えが徹底しています。 (GEジャパン 浅井英里子社長、日本経済新聞 電子版 2018年9月6日) 私自身、いろいろなクライアントにお邪魔して「リーダーの役割は成果創出×人材育成である」とお

          リーダーは人を育てることが使命

          人は仕事で磨かれる

          こんにちは。 “マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡明善です。 ことのは 27 人は仕事で磨かれる ――― これは私の信条です。 『仕事と心の流儀』(丹羽宇一郎、講談社現代新書、2019年、P36) みなさんご存じのように、丹羽さんは、伊藤忠商事の社長を務められた経営者です。私自身も別の総合商社で勤務し、航空機ビジネスに携わっていた経験があります。お目にかかったことはありませんが、丹羽さんの著作を通して親しみを覚えてきました。 丹羽さんは、20

          人は仕事で磨かれる