決断力は経験と知の集積である
こんにちは。
“マネジメント人財の目利き&「大人の学び」の案内人”の福岡 明善です。
ことのは 37
リーダーとして一番大事な条件は、あいまいにしないで決断することです。決定をむやみに延ばしても、ずるずると状況がおかしくなってしまいます。本当に重要な案件は別として、決定する為には決断力が大切だと思います。決断力は経験と知の集積です。勘ではありません。突然は出てこない。悩み、失敗し、考え、そして生まれてくるものです。これがないとCEO(最高経営責任者)は務まらないのではないでしょうか。
(新浪剛史、日本経済新聞 電子版、2011年1月10日)
現在は、サントリーの経営をなさっている新浪さんのことばです。これはローソンの社長時代に日経新聞の電子版で経営者ブログを書かれておられた時のメッセージです。
現場の最前線で活躍されておられるマネジャーのみなさんにお伝えしたいことは、マネジャーは「決断すること」を部下に権限委譲することはできないということです。たとえどんなに時間が足りなくても、たとえどんなに情報が不足していても、マネジャー自身がその時点での結論を自ら下さなければならないのです。「決断すること」を部下に委ねることは、意思決定の単なる丸投げにすぎません。
「分析すること」は、マネジャー自身が苦手であれば、部下に任せることは許されます。しかし、「決断すること」はマネジャー自身の責務であり役割なのです。
新浪さんがおっしゃっていることもそういうことなのだと私は理解しています。
決断力を身につけるためには、日頃から「自分が上司の立場だったらどのような結論を導き出すだろうか」とシミュレーションして自分なりの結論を持つことが最も重要です。そういった意味では、決断力は日々の仕事の中で磨かれるものです。しかし、トレーニングを通じてある程度の強化は図れます。その際に有効なものはケーススタディとディベートではないかと私は思っています。ケースの中でディベートを活用した決断力の鍛え方については別の機会にお示ししたいと思います。
では、また。Bonne journée!
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