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息子の「体育祭不参加プロジェクト」本番当日

今日は、息子の通う中学校で体育祭があった。


実は息子、先日突然「体育祭に参加しない」宣言をしていた。
今日の記事はそのファイナル報告です。

体育祭の練習が始まってから、泣きながら練習に参加し、帰ってくると号泣し、朝は腹痛で学校へ行けなくなり、とそれはそれは苦しんでいた息子。

特に、「集団行動」と呼ばれる種目と、応援合戦に身体が悲鳴を上げていた。

👇「集団行動」こういう種目です

うまくいけばカッコいいけど、ここまで仕上げるのが大変💦

🔴「精一杯がんばっているのに、もっとやれ、と言われる」
🔴「軍隊のような行動の、どこが良いのか、なぜ自分が参加しなければならないのか、全くわからない」
そんなことが嫌でたまらなくて、身体に出てしまっていた。
他にも、走るのが遅いと言われたり、いろいろ感じていた様子。


それでも始めは、集団行動と応援合戦だけ不参加で、他の種目は参加する予定だった。
他の種目とは、以下の3つ。
⭕二人三脚
⭕学年全員でのリレー
⭕綱引き

🟢ところが、今週の月曜日に突然、
「体育祭の全部の種目に参加しない」
と言い出した。
彼の中では既に決定事項だった。

そこで、家族会議を開き、
⭕出られない理由を、先生や二人三脚のペアになった子に説明する
⭕自分の代役を誰かにお願いする

の2点を、検討してみてはどうか、という話をした。

できないことはできないんだから仕方ないとして、それでできる穴を埋める責任は息子にあるのでは?と話すと、彼は「わかった。やってみる」と言った。

正直、自分の現在の状況を話すことはできても、代役を立てたり周りの納得を得るのは難しいのではないか、と親は思っていた。


🟢ところが火曜日、息子は
「先生と二人三脚のペアの子に話したら、種目は出ないことになった。代役も見つかりそう」
とスッキリした表情で帰ってきた。

きちんと自分で説明し、交渉し、話をつけてきたことに驚いた。


🟢そして水曜日
全校生徒が、部活動をなくして放課後練習に取り組むなか、

息子はたった1人で制服に着替え、たった1人でスクールバスの早便に乗り込み、全校生徒で(おそらく)たった1人、練習に参加することなく帰宅した。

「早く帰って、ずりぃ(ずるい)なあ~!」とヤジを飛ばされたようだが、「仕方ねえだろ!」と一蹴し、

「みんながんばってるのになあ~」と言われると「じゃあ、なんでそんなにがんばってるんだよ!!」と言い返したらしい。

どちらも、相手からそれ以上の追及はなかったそうだ。

大人数が、同じ目標に向かって動いているとき、そこには必ず「お前もやれよ」という雰囲気=同調圧力が生じていると思うが

それに一切屈することなく、「自分」を貫いて堂々と帰ってきた息子を、すごいと思った。

🟢木曜日は、朝から1日中「予行練習」
「午後から特別教室で勉強している」と言うので、半日の仕事を終えて午後から学校へ送って行ったら、全校生徒が応援の練習をしていた。

その目前を堂々と横切り、VIP止めで校舎へと向かう息子。

卑屈になってしまうようなメンタルだったら、こうして学校へ来れはしない。
「体育祭には出ないが、できることをする」を貫く息子。
もう、感心するしかない。。。


🟢そして、体育祭前日の金曜日

学校から帰ってきた息子は

やっぱり明日、二人三脚と学年リレーには出ることにした。

と、のたまった。

理由ははっきりしなかったが、どうやら自分が出るのが1番いい、という結論に達したようだ。

🟢本当に出るのだろうか?と半信半疑で迎えた土曜日。運動会当日。

前日の台風の影響で午後からの体育祭となり、午前中は授業と準備に追われた子どもたち。

午後からは晴天となり、お弁当を食べてから体育祭が始まった。


🟠まずは、学年リレー

キョロキョロしていた息子の、見える位置に行って手を振ってやると、スーンとした顔でこちらを見て、

順番が来ると、バトンを受けとり、流し走りをしているような独特のフォームで、エッサカホイサと走ってゆき、

ぶじに次の走者へバトンを渡した。


🟠そして、「リズムが合わない」と苦労していた二人三脚

走る直前までペアの子と、そろった動きでふざけ倒し

いざ走る順番が来たら、まるで「二人三脚の手本」のような、見事な一体感でスムーズに走りきった。

あんなにやりたがらなかったの、何だったんだYO!!

と思わず叫んでしまいたくなるほどの、完遂ぶりだった。


🟠そして、息子たちの「赤組」は、完全優勝を遂げた。


🟢…帰ってから、息子はぐったり。少しでも何かしらの達成感があればいいな、と思う。

⭕本人はあまり実感がないみたいだけれど、息子の右往左往と、それに伴い何かしらの行動が自分から起こせたことは、とてもいい人生経験になっているんじゃないかと思う。

⭕まだこれからも、からだと心のアンバランスは続くだろうけれど、「できることをする」体験を重ねていってほしい

⭕そして、そんな息子を支えてくれる先生や、クラスメイトの存在に、多大なる感謝を伝えたい

そんなこんなで息子の「体育祭不参加プロジェクト」が終わりました。
見守ってくださった皆様、ありがとうございました。

※セイスケさん、迫力のある画像をお借りしました。ありがとうございます!


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