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私の価値観を変えた本

普段はほとんど小説しか読まないのだが、ごく稀に、何かの拍子に、ちょっとした奇跡が重なって、自己啓発本を読むこともある。

大抵は右から左に読み流すだけで、内容が頭に残ることは滅多にない。これはひとえに、私が真面目に読んでいないからである。もう少し真面目に読んでほしい。

それでも、これまたごく稀に、何かの拍子に、奇跡が奇跡を呼び、私の人生における価値観をガラリと変えてしまうような本と出会うことがある。


世に数多ある自己啓発本。

結局どれを読んだらいいの……? と途方に暮れる方もいらっしゃるのではないだろうか。私だけだろうか。

普段読んでいるわけではないので説得力は皆無だが……今回は、私がこれまで読んできた中で、特に良かったと思う自己啓発本を3冊ご紹介する。

先に断っておくと、「できるビジネスパーソンになるための方法」みたいな路線の本は出てこない。どちらかというと逆で、「人生仕事だけじゃないよね」というマインドにさせてくれる本ばかりである。



オリバー・バークマン|限りある時間の使い方


こちらは、仕事においてもプライベートにおいても、「時間を効率化しなければならない」という強迫観念から解放してくれた本だ。


現代人は、とにかく時間に追われている。残業したくない。休日の時間が足りない。自分の時間を確保するために、日々を効率的に過ごさなければならない——。

結果として時間を確保できたとしても、こんなふうに効率化ばかり考え焦って過ごす生活は、結局のところすごく不幸なのではないか……? なんとなく感じてはいたけれど、目を逸らし続けていたこの事実を、目前に突きつけてくれた本である。

この本を読んでから、私は仕事をしているときの精神状態が、ものすごく改善された。「残業してしまうのは自分のせいではない」と考えられるようになったのである。

人間、できることには限界がある。その限界を認めていいのだと、とても気持ちが楽になった。この本を読み、私はどんなに忙しくても、さっさと仕事を切り上げて、できる限り定時で帰るようになった。



リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット|LIFE SHIFT


人生100年時代。ワードこそよく耳にするけれど、じゃあ具体的にどう生きればいいの?ということを、ちゃんと考えたことはなかった。


私がこの本を読んで強く思ったのは、せっかく100年も生きるのであれば、生涯を通じて好きなことを突き詰めていこう、ということだった。

人生が100年あると言っても、実は増えるのは老後の時間である。20代〜40代の時間が増えるわけではない。そのため、60歳から100歳までの長い老後をどのように過ごすかが、人生の豊かさに直結する。

60歳になったときに人生を左右するのは、いかにそれまで、好きなことに打ち込んできたかどうかだと思う。好きゆえに、極めてきた知識や経験の蓄積が、老後の過ごし方の指針になるだろう。

私は人生を懸けて、大好きな「読書」に打ち込もうと心に決めた。noteを頑張っていこうと帯を締め直したのも、本書がきっかけだった。仕事に忙殺されて、好きなことに熱中できない人生なんて、勿体ないと思った。



四角大輔|超ミニマル主義


こちらは比較的最近読んだものだが、人生における「旅」の重要さを身に染みて感じた本だった。


私はこれまで、”超”インドア派だった(今は”普通の”インドア派である)。本を読み、読書の世界で旅をしていれば、人生それで十分だと思っていた。

でもやっぱり、実際に自分の足でその地を訪れ、見聞きし、体験することが、人生において大切なのだと、考えを改めた。そんな旅の経験値が、結果として読書を豊かにする下地にもなり、好循環が回っていくのである。

本書は、会社員をしながらたくさん旅に出るための、実践的な指南書にもなっている。たとえば旅の計画は、「1年の祝日と連休を事前に調べ、そこの予定をあらかじめ埋めておく」ことから始まるのである。

旅のほかにも、「超ミニマル主義」という書名にもある通り、様々なモヤモヤ思考やストレスが、すっきり整頓される内容になっている。自分のパフォーマンスを最大限に向上させるため、環境や習慣をどのように変えればよいかということを、様々な視点から学べる本だ。



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