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megane@麻酔科医
2021年7月22日 02:56
麻酔って、なんでそうするんだろう?かつて自分が麻酔科研修をしていた頃、疑問だらけでした。「どうしていま鎮痛薬を増やすんだろう」とか「なんでこの吸入麻酔薬の濃度なんだろう」とか上級医によって言うことも違いました。教科書をみても、はっきりとした答えがないこともありました。しかし、麻酔はしなければなりません。決断をしなければなりません。どう考えて行動を選択していけばい
2021年5月8日 02:45
全身麻酔から「どのように目覚めさせたいか」は症例によって違います。目的に応じて、薬剤の調整や麻酔計画を考えていきます。覚醒したときに何を重視するのか?さっそく具体例をみていきましょう!■ 脳外科- 意識の確認をしたい脳腫瘍の手術ではもともと意識がクリアな人がほとんどです。手術後に悪くなるとしたらそれは頭の中で何かがあったということです。術後出血がその例ですね。
2021年5月4日 00:33
手術も終盤。外科医が皮膚を縫い始めた。麻酔科医「そろそろレミフェンタニルを下げようか。」研修医「あ、はい!」(まだ手術は終わっていないのに、鎮痛薬減らしちゃって大丈夫なのかな、、?)今回は手術終了に向けた鎮痛の調整についての話です。終わりに向けて麻酔科医が何を考えているのかを解説します!■ multi modal analgesia最近の麻酔ではmulti modal a
2021年4月30日 18:29
前回吸入麻酔濃度を考えるときの考え方【MAC】について解説しました↓今回は吸入麻酔を具体的に何%で設定するか、です。先に結論の表を貼っておきますね。ん?これはどう使うんだ?と思った方でも大丈夫です!記事の最後で具体的な使い方について解説します。■ MACの応用、MAC-awake現代の麻酔で吸入麻酔薬に求められているのは「鎮静」です。鎮痛・筋弛緩は別の薬剤があります。そ
2021年4月28日 18:40
吸入麻酔薬ってどのくらいにしておいたらいいんだろう。麻酔科の先生達は適当に気化器をひねってるようにみえるけど、、。どうやって決めてるんだ?今回はそんな疑問にお答えします。長くなってしまったので2回に分けて解説です。先に答えをいってしまうと【0.7MAC】で維持します。■ まずは難解なMACの話麻酔の勉強をすると最初の方に出てくる【MAC】吸入麻酔濃度を語るときに使う概念です
2020年11月15日 00:34
前回までのまとめ麻酔導入はさまざまな生理学的変化に迅速に対応するパート。麻酔のハイライトである。この15分くらいの間に多くのことをおこなっています。最低限行う処置は以下の8つで、今回はそのうちの ③麻酔薬投与 について解説しようと思います。①ライン確保②前酸素化③麻酔薬投与④メパッチ貼付⑤マスク換気⑥挿管⑦呼吸器設定⑧胃管挿入最後にまとめもあるのでぜひ最後までご覧ください