見出し画像

本当に思っていることを言おうとすると、日本語が下手になってしまうのだった。 2021/03/19

 今日は朝から妻が出社で、自分が在宅勤務であるから、こっそりと荷物を受け取るには絶好のタイミングであったのだが、郵便局がなぜか張り切っており、朝早くお届けしてくれたもんだから、出社直前の妻に何買ったの?と問われる形で1日がスタートした。

 まぁ何を買ったというほどのことではないのだけど、到着を心待ちにするものと言えば本くらいしかないわけで、先日Books 青いカバさんで見つけた戦利品の数々が届きましたよというくらいの話だ。

 たしかにリラダン全集とか、ダレルの四重奏、五重奏も買ったりしてしまったから、それなりに存在感のあるサイズの箱で届いたのだけど、今月はもうあまり買わないようにしようと誓いを立てていたので、夕方、保育園のお迎えついでに近所の書店に立ち寄った際も、グッとこらえて少ししか買わなかった。

 ようやくたどり着いた週末にテンションも上がっていたのだけど、こういう時は色々あるわけで、仕事で疲れたのと、そもそも寝不足だったことも相まって、大して読めずに寝てしまった。

 それでも多和田葉子『犬婿入り』読了。表題作ももちろん良いのだけど、「ペルソナ」も面白かったので、満足。

 本当に思っていることを言おうとすると、日本語が下手になってしまうのだった。自分の生まれ育った国の言葉なのに、それどころか、自分自身だと思っているものを生みだしてくれた言葉なのに、本当に思っていることを言おうとすると、それが下手になってしまうのだった。
多和田葉子『犬婿入り』P.53

 表紙の犬、身体の曲線と鼻づらの垂直感がとてもいい。


自分の好きなことを表明すると、気の合う仲間が集まってくるらしい。とりあえず、読んでくれた人に感謝、スキ押してくれた人に大感謝、あなたのスキが次を書くモチベーションです。サポートはいわゆる投げ銭。noteの会員じゃなくてもできるらしい。そんな奇特な人には超大感謝&幸せを祈ります。