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医療 製薬業界|7月の注目記事

クリニファー株式会社でインターンシップをしている大学院生のオダニと申します。
今回は7月の1か月間で、私が興味を持った注目記事を共有します。コメントやアドバイス等ありましたら、ぜひお願いいたします!

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革新的新薬の評価方法、24年度薬価制度改革で実現を

日刊薬業(2023年7月6日) https://nk.jiho.jp/article/182289

7月5日、中医協が行った薬価専門部会での業界団体ヒアリングの中で、日米欧の製薬団体は創薬モダリティの多様化が進む現在、革新的新薬を適切に評価する新たな手法が必要だと主張した。製薬協は「迅速導入評価制度」の創設を提唱し、24年度の次期薬価制度改革で導入を目指している。

製薬業界では薬価の引き下げが進んでおり、24年度薬価改定制度の内容が非常に注目されます。「迅速導入評価制度」では、革新性が高く類似薬選定が困難な場合、原価計算方式ではなく、臨床的位置付けなど医療実態を考慮して類似薬を柔軟に選定すべきだとしていますが、「臨床的位置付けなど医療実態を考慮」とはどのような指標で考慮されるのか気になりました。

エーザイ、アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の米国での正式承認を取得

ミクスOnline(2023年7月10日) https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=75046 

レカネマブは、2023年1月6日にFDA より迅速承認を取得し、米国時間の6日に正式承認された。日本では、今年9月までの承認を見込んでいる。エーザイの内藤晴夫CEOは「グローバルで売上高1兆円を、2030年以降32年ぐらいまでの間に実現できるのではないか」と語った。

人生100年時代と言われるように、寿命が延びている現代社会において、健康寿命の延伸が重要視されています。そのような中でアルツハイマー病患者数は日本を含め世界で増加しており、2050年には3倍になるといわれています。エーザイを含め多くの製薬企業でアルツハイマー治療薬の開発が進み、根本治療が可能になる未来が来ることを期待しています。

塩野義が早期退職実施、50歳以上の200人募集

日刊薬業(2023年7月10日)  https://nk.jiho.jp/article/182391

塩野義製薬は10日、管理職以外の50歳以上の従業員に対して、早期退職プログラムを実施すると発表した。募集人数は200人。中期経営計画STS2030の達成に向けた人材ポートフォリオの見直しを加速させる狙いがある。

製薬業界では早期退職実施が相次いでおり、特にMRを対象とした実施が加速しています。今回の塩野義製薬が実施した早期退職プログラムは部署や職種を特定したものではなく、「グローバルな成長」や「新規事業の確立・成長」に向けた人材の見直しを目的としていることから、新しいステップへの前進のための早期退職実施だと考えられます。

日医工、過去最多の258品目を販売中止

日刊薬業(2023年7月13日) https://nk.jiho.jp/article/182470

12日、日医工は後発医薬品258品目の販売中止を医療関係者向けサイトで周知した。これらの多くが品質問題により製造再開が困難なため販売中止に至ったものであり、医薬品の供給不足が懸念される。

後発品メーカー大手の一角である日医工の医薬品販売中止には衝撃を受けました。販売中止により、その代替品を競合他社の製品が担うことでしわ寄せが懸念されます。また、医療機関への医薬品の供給不足が心配されます。

新インターンシップ、中外・第一三共など優秀な人材獲得へ

日刊薬業(2023年7月18日) https://nk.jiho.jp/article/182514

22年6月、政府が「既定のインターンシップに参加した学生の情報を採用活動に活用すること」を認めたことを受け、製薬業界では新たな形式のインターンシップを行う動きが出始めている。新規定は25卒の学生から適用される。すでに中外製薬が導入しており、第一三共も今年度からの実施を計画している。アステラス製薬も来年度以降の実施を検討している。

私は昨年に就職活動を行いましたが、ほとんどの企業でインターンシップや面接がオンラインだったので、今後はオンライン形式のインターンシップや面接が主流になると考えていました。しかし、新規定の適用により、実務体験を伴う長期インターンシップや面接は対面で行う動きが拡大していくと考えられます。内定を獲得するには、インターン参加の有無がより一層重要になっていきそうです。

中外製薬、ラボオートメーションシステムで非定型実験業務を自動化

MONOist(2023年7月19日) https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2307/19/news078.html  

18日、中外製薬が新研究拠点である「中外ライフサイエンスパーク横浜」で次世代ラボオートメーションシステムを紹介した。このシステムの導入により、個別に完結していた自動化システムの間をロボットがつなぐことで自動化のレベルがさらに向上する。加えて、非定型の実験業務を自動化するロボットシステムを導入し、研究員のルーティン実験業務を自動化することでより創造的な業務に時間を充て、イノベーションにつなげる狙いがある。

日々の実験業務を自動化するなどDX化が進むことで研究員の余裕が生まれ、革新的なアイデアが生まれやすくなるだけでなく残業時間の削減など、効率よく業務を進められるという点に期待を持ちました。私自身大学院での研究活動の多くがルーティーンワーク的な実験であり、記事にある通り、実際に研究員も勤務時間の70%近くをルーティン実験業務が占めるという調査結果も出ているようです。来年度から研究員として働く私にとっても、この実験業務の自動化を中外製薬だけでなく多くの製薬企業で導入し、実現させてほしいと思っています。

MR数、9年連続で減少。一方でコントラクトMRは増加傾向

日刊薬業(2023年7月19日) https://nk.jiho.jp/article/182542

MR認定センターが19日に公表した「2023年版MR白書」によると、MR数は9年連続で減少しており、13年度のピーク時と比較して24.4%減少した。
一方でコントラクトMR(MR派遣及びMR業務委託企業に所属するMR)は増加傾向にあり、今年度は過去最高だった。

MR業務は必要な時にCSOに委託する形が加速しており、今後も製薬企業内MR数の減少、派遣MRの数が増加していくと考えられます。近年、MR数の減少やリストラ、早期退職などが加速していますが、MRとして働く環境の変化も進んでいると感じました。


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