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志望業界がコンサルから事業会社に変わった話 [前編]

今回は完全に私の個人的な話になります。
就職活動を始めて4,5ヶ月ほどになりますが、コンサル行きたい欲がほぼ完全になくなりました。
就活を始めた頃は、色々な業界を見れそう、経営に関われそう、成長できそうというようなボヤッとした(今考えると)適当な理由で、コンサルを志望していました。
しかし、若手コンサルタントの仕事を当事者から聞いたり、コンサルと事業会社両方を経験した複数の社会人に話を聞く中で、考え直し、最終的には事業会社を志すようになりました。

そういう意味では、この文章は「なんとなくコンサル」勢に読んでもらいたいです。

ここからアンチコンサル的な意見を連発しますが、私はコンサルタントの価値は確実に存在すると考えていますし、事業会社が正義だと思っているわけではありません。単に私が感じたことを書いているだけですので、あしからず。

コンサルに行きたくなくなった理由

1. 色々な業界を見れるという”ウソ”

コンサルは色々な業界を見れるからファーストキャリアとして良いと言われます。しかし、業界研究を進めれば進めるうちに、それが正しくないと認識し始めました。例えばBig4に代表される総合コンサルは業界も幅広く、支援の内容も戦略から業務フローの改善まで行っています。しかし、これは企業としてみれば正しいですが、個々のコンサルタントでみると正しくないでしょう。総合コンサルはよく総合病院に例えられます。では、総合病院で外科を担当する医師は内科や精神科も兼ねているのでしょうか。マクロで見れば総合だけれども、ミクロで見ると全くそんなことはないでしょう。コンサルも同じで、そのファームが総合だからといって自分も全ての業界を見れるとは限りません。その道を専門に事業展開している事業会社にアドバイスをするわけですから、当然専門性は求められるでしょう。もちろん、ファームによっては1年目は様々な業界を回らせることもありますが、私の調べた限りでは、そのようなファームは少数派です。

2. コンサルのコモディティ化

よくコンサルは高級文房具だと揶揄されますが、近年はその傾向がさらに強くなっているのではないでしょうか。コンサル業界全体で採用人数が急増し、案件もシステムによる業務効率の改善やデジタル化に関するものが多くなっています。このような事実を冷静に考えて、今コンサルタントになることの本質的価値がどのくらいあるのか、疑問を感じるようになりました。コンサル出身で現在は事業家として活躍されている方々の入社時は、コンサルが今ほど大規模になっていなかったため、今で言うベンチャーに行くような感じだったのではないかと思っています。これを踏まえて、私は希少価値の高い人材になるためには、一部の戦略コンサルを除いて、コンサルではない業界の方が良いと考えるようになりました。パワポがきれいに作れて、行動力に欠ける人になってしまったら、転職先もコンサルティングファーム以外なくなってしまいそうで心配です。

3. 将来事業会社で活躍する足かせになる可能性

コンサル出身の方に話を聞く中で、ほぼ全ての方が言っていたのは、思考が固くなるということでした。ロジックを重視するあまり、クリエイティブな思考が苦手になってしまうということなのでしょう。コンサル業界には業務改善のテンプレのようなものも存在すると聞きますので、そこにいかにきれいに当てはめるか考えてしまうのかもしれません。このような話を聞いていると、コンサルとして人生を終えるのではない限り、のちの人生の成功を阻む要因になってしまうのではないかと考えてしまいます。私はもともと左脳に寄った人間なので、コンサルに行ってさらにロジック重視になってしまうのが怖かったというのもあります。実際、マッキンゼー出身の南場さんがコンサル時代の経験は全く役に立たなかったと言っているのは有名な話です。

と、前編はここまでにします。コンサルにいらっしゃる方からは、そんなことない!と言われるような気もしますが、一応Big4と戦略コンサルの方々から聞いた話をベースに自分で整理し直したものなので、的外れではないと思っています。

結局外資コンサルを選ぼうが、日系大手を選ぼうが、ベンチャーを選ぼうが、各々の自由です。ただ、周りの優秀な就活生を見ていると、受験で難関大を目指すかのようにコンサルを目指しているので、それに対して思うところがあり、筆を取るに至りました。なにかご意見があればコメントお願い致します。


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