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わたしはブチ切れる赤ちゃん

突然だが、どんなに怒り心頭な場面でも、自分の感情を爆発させず、冷静に話し合いができる人はすごいと思う。わたしはその真逆のタイプだからだ。そんな人たちの頭の構造がどうなっているのか知りたい。

逆に自分の頭の構造のことは分かる。なぜ、感情のままに怒りをぶちまけてしまうのか。それは、自分が今これほど不愉快に感じている、どうしようもなく怒っている、それらを残らず相手に伝えたいからだ。冷静に冷静に…なんて話していたら、自分が心の底から感じている”怒り”や、その”理由”が伝わらないかもしれない。この程度の話か、ハイハイ、と軽んじられてしまうかもしれない。そんな風に、自分の気持ちがちゃんと相手に伝わらなかったら…わたしは絶望してしまう。だから、ものすごく、ブチ切れるんだと思う。

そもそも、自分の感情を理路整然と説明できる能力があるのなら、話は別だ。冷静に話し合いができる人たちは、たぶん、物事をきちんと整理し、相手に感情を伝える方法を心得ている。だから、わたしのようにブチ切れる必要など、ないのだろう。

わたしは、自分の気持ちを説明しようとすると、考えすぎて言葉が出てこないし、そうして上手く伝えようと奮闘しているあいだに、心が折れてしまう。だから、大変スマートじゃないやり方で、相手に感情を伝えてしまうのだ。

それは、まるで『赤ちゃん』。暑い、寒い、痛い、痒い、不愉快、なんかイヤ……それらの感情を、頭に鳴り響くような大ボリュームで、大号泣して伝える『赤ちゃん』、そのものだ。

そうか、わたしは、28歳の『赤ちゃん』なのか。『赤ちゃん』だから、上手く伝えられなくて、ものすごく怒りをぶちまけちゃうのか。

夏の終わりに生まれた姪っ子。もうしばらくすれば、なんでもかんでも拒否する”イヤイヤ期”を迎えるだろう。そんな姪っ子の気持ちを一番分かってやれるのは、もしかしたら、わたしなのかもしれない。

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