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神様ゲーム、さよなら神様/麻耶雄嵩





積読本📚の中から、麻耶雄嵩さんの長編小説「神様ゲーム」と連作短編小説「さよなら神様」を拝読しました📖´-
(2024,3,5 読了)





麻耶雄嵩さんの作品は今回が初読。
この2冊を読書会に持参してご紹介したところ私にしては珍しい本だと読書会仲間さんに驚かれました。
確かにいつもの私なら素通りしてしまうであろう作家さん。
なぜこの本を購入したのかというと、前に拝読した「きっとあの人は眠っているんだよ/穂村弘」にご紹介されていたからです。



更に「神様ゲーム」の方の装丁はヒグチユウコさんが手掛けられていたため、図書館で借りるのではなく購入しました。


ミステリなのに、登場人物の中に全知全能の「神様」がいて、犯人を教えてくれる、という設定である。それで物語が成立するのか、と疑問に思うけど、実際に読むと、滅茶苦茶スリリングなのだ。
たちまち読み切って、すぐに続編の「さよなら神様」を買いに行った。
こちらはさらに凄くて、各章の冒頭が「犯人は○○だよ」から始まっている。にも拘わらず、根本的な問題は解決しない。犯人の名前とトリックが明かされるたびに深まる謎に、読者は混乱し、翻弄され続ける。

「きっとあの人は眠っているんだよ/穂村弘」より





ヒグチユウコさんのイラストが装丁の「神様ゲーム」だけを購入しようかと迷ったのだけれど、穂村弘さんがそんな風に書いてるものだから2冊まとめて購入してしまいました。
そして結論から言うと混乱し、翻弄され続けられながら一日で二冊一気に読了してしまったのでした。



本作は「かつて子供だったあなたと少年少女のために」というキャッチコピーの「ミステリーランド」というレーベルから出版された一冊でとても読みやすいですし、登場人物の中心は子供たちなので軽い気持ちで読み始めたら度肝抜かれます。
私は度肝抜かれました。内容に可愛げのようなものは全くありません。読了後にスッキリすることもありません。
むしろ読了後には頭を抱えて悶々としてしまいます。



私はついどんな本でも込められたメッセージを探してしまうのですが、本作はそういうことをすること自体が滑稽であるような気がします。ただとにかく読み物として面白い。読了後にまたすぐ読み直したくもなります。
もしかしたらきちんとしたメッセージが込められているのかもしれないけれど、一度拝読しただけではまだそこまで辿り着けませんでした。奥深い。なんか知らんけど奥深くズルズルと余波が押し寄せてきます。



とりあえず、まだ純粋無垢なお子様にはあまり拝読して欲しくはないですが、私の知らない素晴らしい作家がこの世にはまだまだたくさんおるんだと知れたことが幸せでした。













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