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従業員の心を動かした 『たどたどしい』スピーチ 【強みを生かす能力開発】

みなさん、こんにちは。エグゼクティブコーチの中井茉由子です。
突然ですが、

あなたの強みは何ですか?

・・・なんだか就職活動を思い出してしまうようなシンプルな質問ですが、この問いにすぐに答えられる人はむしろ少数派です。
あなたは今どんな答えを思い浮かべましたか?

では、こんな質問はどうでしょうか?

あなたはどんな力を伸ばしたいですか?

多くのビジネスパーソンは、自身の強みについてははっきり答えられなくても、苦手としていることや開発ポイントは認識していらっしゃることが多い!

私のセッションを受けてくださっているビジネスパーソンからも、「自分ができない部分を伸ばしたい」というご相談はとても多いのです。

「いつも感情に任せて話してしまうので、ロジカルに話せるようになりたい・・・」
「一対一の関係構築は得意だけれど、大勢の前で話すのは苦手・・・」
「0⇒1は好きなんだけど、その後に形にするのが苦手で・・・」

ご自身の課題を認識し、より良くしていこうという向上心があるのは素晴らしい!でも・・・、課題にばかり注力してできないことをできるようにすることに本当に意味があるのでしょうか。

弱みを克服するつもりが、実は強みを消すような努力の仕方をしてしまって
いる人は少なくありません。


2人の経営者のスピーチ


ある企業の大切な会議の場にお招きいただいた時の出来事です。AさんとBさんというおふたりの経営者が組織の中心となるメンバーに向けてお話をされました。

Aさんは、講演などをする機会も多く、論理的でありながらも熱量高くお話をされていました。そのよどみないお話に、組織に対するまっすぐな想いとこれから先の未来を切り開いていく意思を感じる素晴らしいお話でした!

私もコーチとしてご一緒することにとてもワクワクするような、熱いものがこみ上げてきました。

ふたりめにお話されたBさんは、おそらく大勢の前でたくさんお話をされるというよりは、ひとりひとりに目と心を配り、信頼関係を築かれていらっしゃった方。

「これまで・・・山あり谷あり、谷あり、谷あり・・・だったけれど、みなさんのおかげでここまで来ることができました」

実は・・・この言葉を聞いた瞬間、私も涙がこみ上げてきたのです。

Bさんのスピーチは論理的ではないかもしれないし、流暢ではなかったかもしれません。でも、一言ひとことを噛みしめ、過去の自分とメンバーを思い出しながら、そして目の前にいるメンバーの顔を見ながら、心からのメッセージを紡いでいると感じました。

これまでのBさん達の苦労と、メンバーに対する深い愛情と感謝が、私にもひしひしと伝わってきました。

きっと、Bさんがこの間の功績や歩みを整然とお話されていたら、これほどまでの感動は伝わらなかったのかもしれません。言葉に詰まりながらも、大切な一言ひとことを伝えたBさんのスピーチを私は忘れません。


強みを磨き、弱みは・・・


もしかしたら、今の世の中的にAさんのような論理的な話し方の方が広く評価される傾向にあるのかもしれません。ただ、残念ながらBさんが論理的に話すためのトレーニングをしたとしても、競争力にはなりにくい!

で、あればBさんが得意とすることを磨いた方が「自分にしかできない価値」を発揮できるのだと思います。Bさんがさらに感情に訴えかけるようなスピーチを磨いたとしたら、聴衆の心を鷲掴みにするはず!

弱みをブラッシュアップするのではなく、強みを磨く。
そして苦手としていることは、お互いに協力しあって解決をしていく!

それでこそ、組織としての力が発揮されていくのだと思います。

\最後まで読んでいただき、ありがとうございます!/


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