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最強姉妹の末っ子

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『最強姉妹の末っ子』第50話

『最強姉妹の末っ子』第50話

 『オールシーズフェアリー』というアイドルのコンサート会場は密集地帯から少し離れた所にあった。
 とは言っても、そこも信じられないくらい人だらけだったけど。
 どうやら公園は野外で行うらしく、遠くの方に神殿かと思うくらい荘厳な建物が見えた。
 くり抜かれたように長方形に空いている部分で演者が歌ったり踊ったりするのだろうか。
 しかし、そこまでの道のりは埋め尽くすほどの人混みの中を泳がなければならか

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『最強姉妹の末っ子』第39話

『最強姉妹の末っ子』第39話

「ムーニー!」
 ロリンはすぐさまムーニーの所に駆け寄って、一目で危険な状況だと分かると、近くに置いてあったリュックへ向かった。
 が、その前にメタリーナが立ちはだかった。
「何をしているの? ロリン」
「決まっているでしょ。ムーニーを治療するのよ」
「なるほど……回復のポーションで治癒するつもりなのね……それじゃあ」
 メタリーナはロリンのリュックをぶ厚い手袋で持ち上げた。
 そして、空いている

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『最強姉妹の末っ子』第38話

『最強姉妹の末っ子』第38話

 私とメタリーナは並行しながら歩いていった。
 鼓動が未だに元に戻らない。
 恋ではないのは明らかだ。
 チラッと長女を見た。
 メタリーナは優雅に揚げドーナッツを食べながら歩いているが、一切隙を感じられない。
 仮にもし攻撃しようとしたら、あっさりかわされて致命傷の反撃を被る事になるだろう。
 それくらい彼女の身体から目に見えない不気味な何かがまとっていた。
 こんな未知数の恐ろしさを持つ相手に

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『最強姉妹の末っ子』第34話

『最強姉妹の末っ子』第34話

 いや、あんたが助けてって言ってきたんでしょうか。
 そう突っ込もうとしたが、私が答える前にムーニーが話し続けた。
「普通見棄てるよね? だって、あなたに酷いこといっぱいしてきたじゃない。
 殺せばよかったのに。殺したいほど憎いんじゃないの?
 なんで……なんで助けたの?」
 ジッと見つめてくる彼女に私は口を開いた。
「それケホッ、ケホッ! ムーニゴホッ、ゴホッ! うへっ、ケハッ、ベッ!」
 駄目

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『最強姉妹の末っ子』第21話

『最強姉妹の末っ子』第21話

「ところで、メタちゃん。ドレス、ボロボロじゃない?」
 満足するまで私の抱擁をしたロリンが聞いてきた。
 確かに変態生脚……じゃなかった。
 黒い騎士との戦闘で、ドレスが所々破れていた。
「新しいの無いの?」
 私がそう聞くと、ロリンは「ちょっと待ってて……」と二つの丸いものを置いて、リュックの中を漁った。
 待っている間、私はロリンが応援している時に持っていた丸いものを拾った。
 これは一体何な

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『最強姉妹の末っ子』第10話

『最強姉妹の末っ子』第10話

 道標を失った私達は亡霊のように彷徨った。
 いや、真っ直ぐに進んでいるけど、あの装置があるのとないのとでは、心理的な負担が全然違っていた。
 覚悟を決めて転移ポーションを食べようかと話し合ったけれど、やはりムーニーと三ツ頭のドラゴンが気になって、徒歩を選ばざるを得なかった。
 出来れば、戦闘は避けたかったからだ。
 けど、どっちみち探してくるだろうから、奴が次なる手を準備する前に息の根を止めた方

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『最強姉妹の末っ子』第3話

『最強姉妹の末っ子』第3話

 パフェの奥底にあるコーンフレークを食べ終える前に、ロリンは戻ってきた。
「め、メタちゃん……はぁはぁ、ちょっと……付いてきて!」
 ロリンは息せき切って私の腕を掴むと、走り出した。
 私は慌ててコーンフレークを食べ終え、空の容器を通りすがりのピニーに渡した。
 
 一緒に走って連れて来られた場所は、ロリンの研究室だった。
 ここにはビーカーやフラスコなどの実験器具はもちろん、変な臭いのする草や干

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『最強姉妹の末っ子』第1話

『最強姉妹の末っ子』第1話

・あらすじ
 世界屈指の技術力を持つ国メタメターナ。
 その王族の13人姉妹の末っ子であるメタはチャーム王子との結婚に胸を踊らせていた。
 ウェディングドレスに着替えて会場に向かうが、なぜか彼の姿はなかった。
 11人の姉達にさらわれた事を知ったメタは彼を助けるため、天才発明家であり姉でもあるロリンと一緒に旅に出る事にした。
 これはさらわれた王子を救うため、一人の姫が、姉の作った武器やポーション

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