命削るのはナンセンス

こんにちは、まうです。

創作には健康が不可欠だと思います。それに身体的にも精神的にも健康な状態がベストなのは、創作に限った話ではありません。

先月、私の大好きな漫画家さん、横槍メンゴ先生がTwitterでこんなことを呟かれていました。(ここだけの話、このツイートを見た日に投稿しようとして放置されていた下書きを掘り起こしたのでこのタイミングです)

それな!と思いつついいねをしたのですが、このつぶやきは次のツイートに繋がっていきます。


んんんん、そうなんですよ。なんか今見てみたらバズってらっしゃいましたね。同じ思いを持つ人たちは多いみたいで少し安心。

でもメンゴ先生がこうして声を上げてらっしゃるということは、それでもやはり創作は命を削ってなんぼだと思い込んでいる人が今もいるということなんですよね。

寝る間を惜しんで創作する人、徹夜で勉強する人、そういう人たちが努力家だと褒め称えられる風潮は確かに今も残っています。実際その人たちは頑張っていると思うんです。私も昼間より夜中に作業が捗ってしまう絶賛夜型人間なので。

でもでも、周りがそれを他人に求めるのは違いますよね。昔の文豪や偉大な漫画家はそれこそ限界生活みたいな状況で名作を生み出していたかもしれません。それが創作のあり方だ、そのスタイルに憧れる、と思うのは自由ですが、そういう風に創作をすべきだと他人に強制するのはお門違いです。それってあなたの感想ですよね?(唐突なひろゆき)

メンゴ先生ご自身が週刊連載してらっしゃる漫画家さんですし、さらにジャンプに狂ってらっしゃるオタクだからこそ、週刊連載がどれだけ漫画家の命を削るのかを理解しているんだと思います。普通に考えて毎週何十ページもの漫画を描くって、相当な労力がかかりますもんねきっと。

当たり前すぎる話ですが、健康を犠牲にして自分が死んでしまったらその作品はそれっきりです。代わりに続きを生み出してくれる人はいません。身体も作品も唯一無二、だったら無理せず毎日いっぱい食っていっぱい寝ていてくれるのが、作品を守る一番の方法だと思います。


私は小学生から中学生にかけて、ずっと追いかけていた大好きな児童書がありました。それは『らくだい魔女』シリーズ。同世代の女性ならもしかすると知っているかもしれない。

そのシリーズは完結を待たずして、かれこれ8年近く新刊が発売されていません。

詳しいことは知らされていませんが、どうやら作者さんの体調不良が原因らしくて。重ねて挿絵担当の先生も体調不良とのことで、8年前の最新刊の挿絵は別のイラストレーターさんが担当されていました。

私はとっくに絵本や児童書を読むような年齢ではなくなってしまったけれど、それでも私は作者さんの回復を待ち望んでいますし、二度と作品が書けなくなったとしても元気になってくれるならそれだけで十分です。もちろん、いつか新刊が発売される日が来たら絶対に読むと決めています。それが10年20年先になろうとも。


辛く苦しい経験をすればするほど創作に活かされる、不幸な人生を歩んだ人ほどいいものが生み出せる。そんな考えはよく聞きます。でも、死んじゃったら全てが終わってしまうんです。死んじゃうくらいならたっぷり休んでほしい。

自分も含めて、みんな無理せず創作を楽しんでいけるのが何よりだなあと思います。私は無駄にたくさん寝てるので大丈夫です。

大好きな作家さんにはとびきり幸せでいてほしい。私の大好きなものをこの世に生み出してくれる人が健康に生きていてくれる、もうそれだけでいい。たとえ生み出すものがなくなってしまったとしても、その気持ちは変わりません。本人が生きていてくれる限り、その作品は終わらないのだから。


最後に一つだけ!冒頭でツイートを紹介させていただいた漫画家さん、横槍メンゴ先生と『かぐや様は告らせたい』の赤坂アカ先生がタッグを組んだ『推しの子』4巻が発売中です!!!

伝説のアイドルの子として生まれた双子の兄妹が芸能界を駆け上がっていくお話です(ものすごく簡潔な説明)。この双子の前世とか母親の死の真相とか恋愛模様とかいろいろ……いろいろあるんですけどとにかくドキドキが止まりません。

とても流行っているみたいなので宣伝するまでもないかもしれませんが、毎回面白さに拍車がかかってくるとんでもない漫画なので、ぜひ、ぜひお手に取ってみてください。この前本屋さん覗いたらもぬけの殻でしたが。
ちなみにメンゴ先生沼に落ちたきっかけは『クズの本懐』ですよろしくどうぞ。



ご自身のためにお金を使っていただきたいところですが、私なんかにコーヒー1杯分の心をいただけるのなら。あ、クリームソーダも可です。