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みんなを「がんばれ」と応援したい回

雛ちゃんにとって激動の3話を経て今週はどうなるか、ここしばらく毎週気もそぞろという方は多かったことでしょう。

かくいう僕も定期購読している電子書籍で毎週深夜に読んでは続きが気になり眠れないということが続いていました。

なんと言っても「大喜のこと好きそうな描写があるなぁ」くらいに思っていたのが、明確に気持ちが見えるようになってきてヒロインとして頭角を現してきたところで!

週刊少年ジャンプ2021年39号掲載の『アオのハコ』18話「がんばれって言って」について書いていきます。

・感想諸々

センターカラーをめくった先は安心というところからで、大した怪我もなく一先ず気持ちは落ち着きました。

そこで大喜と話すことすら我慢していたのもあって、最近プレッシャーを感じていたことを吐露すると次から次へと愚痴が出てくる。

気持ちが楽になったからか「勝てないだろうなって人がいる」と恋愛相談、しかし大喜が体操のことと勘違いするセリフがシンプルながら好きな例え方です。

そのまま訂正するでもなく大喜を審査員に例え、大喜もその審査員に対して「ムカつくな」「ムカつくよね」という面白い会話が成立してます。

千夏先輩の魅力さに逃げたいと弱音を漏らすと、「でも雛は逃げないタイプだろ」と大喜に図星を突かれてムッとするも納得するのが可愛いんですよね。

「がんばれって言ってくれない?」「がんばれ」のくだりは、もう絵を見てくれとしか言いようがないほど語彙力が消えますよ。

この展開が来るとわかっていてもサブタイトルを見たときは、間違いなく脳内の語彙力がすでに下がっていましたね。

この後は雛ちゃんの方を見ても今まで通りに「見るなら一万円」とお決まりの返しをする。

「うそ!」のところがこれまた最高です、完全にヒロインの格が備わっているのがよくわかる流れでした。

そして匡だけはやはりわかってる側なんですが、あまりに立ち回りの上手さも相まって謎の怪しさが…。

大喜が雛ちゃんについて話すときの表情が、雛ちゃんが大喜のことを話すときの表情と同じ笑い方をしていて、千夏先輩も我々読者も「2人お似合いなんだよなぁ」と思ってしまう。

しかし千夏先輩の恋愛観が一切見えてこないのが面白いところで、大喜たちと同じ目線で進んでいけるんですよね。

千夏先輩も雛ちゃんも大喜もみんな頑張れ!な今回でした。


まだまだ始まったばかりなので言い切ってしまうのは早計かもしれませんが、恋愛というジャンルにおいてここまで物語の流れ、テンポ、1話1話の構成力がしっかりしていて面白い作品も稀だと思います。

主人公もヒロインも気持ちがわかっているのに告白しない・付き合わないという期間が長すぎると、読み手に不満が出てしまうというのはありがちです。

誰を好きなのか・どう思っているのかが「見えていない」人物がいるからこそ、先の展開に期待が持てるし現時点で進まなさすぎてダレるようなこともなさそうな力を感じます。

まだまだ毎週ワクワクしながら待つのが止まらないです。





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