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男性のクリームソーダを飲む姿が好きだ

カフェや居酒屋で出席者が全員直近の自身の話題を出し尽くして話題がだれてきたときなどにふと、「こういう動作をする姿が好き」という話が出ることがある。

例えば、その対象が男性だった場合によく挙げられるのが
「腕時計を外す仕草」だとか「ネクタイをゆるめる姿」などが典型的な例としてあげられる。動作じゃなくても、「男性の腕に浮き出る血管が好き」とか「照れた時にぽりぽりと頭をかく姿」など。腕時計外すとかネクタイ外すはテッパンですね。

どうでもいいけど、この「照れた時とか決まりが悪い時に頭をぽりぽりかく」ってほんとうにあるのか?実際に見たことないんだけど。

そういう話が出たときに、みんなおのおの自分の好きな動作や部分などを話されても全然自分が話せるものがなかった。一方で、この質問ってその人の趣味嗜好をけっこう如実に浮き彫りにさせるよな、とも勝手に分析したりしていた。

あるとき、女性の同僚の子が「わたしは、おーっきな背中をした男性が好きなんです。大きければ大きいほどいい」と嬉しそうに話した。

ほほう。

なかなか今まで聞いたことがなかったその例にわたしは大変興味を持って
「なぜ、それがいいんだろうねえ」と話しつつ、少し納得した。

彼女はとても小柄で華奢で可愛いらしい子で、なんだかその背中の大きな男性に、コアラのようにぴょーんっと飛び乗るようなぬいぐるみ的な想像ができた。

彼女は「わからないけど、クマさんみたいな人が好きで、その象徴が背中かもしれない」と話していた。
へええ~~。でも、なんだか百点満点の答えだ。

そういうもの、ほしい。

わたしはこれだ!とみんなと同じように出せるカードがほしい。と思っていたがなかなか見つけられていなかったが、先日ようやく見つけることができた。

というより、薄々「これが好きかもしれない」と思うものがあったのだが、まだその場面に一度しか出会っていなかったので確信を持てていなかったのである。

普通はこういう話題って学生時代にわーきゃー話すような内容かもしれないが、今年30にしてようやく見つけたので満を持して発表する。

それは、、、(ドキドキ)

「男性がクリームソーダを飲んでいるとき」!!!!!

実は「これかもしれない」と思っていたその一例は夫が最初の例だったのだが、

その場面に出合ったのが付き合いたての、わたしの浮かれポンチ度がマックス級だった時だったので確信が持てていなかったのだ。

でも、先日全く何の恋愛感情も持っていないうんと年上の上司とカフェに行くときがあったときに「ふむ、男性がクリームソーダを飲んでいるときっていいな」と思い、確信を持つことができた。

夫のパターンだと、先に言ったように付き合ってほどない時だったのだが、
ランチへ行き、おのおの食事を楽しんだ後にドリンクを頼んだ。
だいたいこういう時ってコーヒーとか紅茶とかを頼むことが多いと思うが、わたしはそのときラベンダーソーダを頼み、彼は何を頼むのかなと思っていた。

彼はメニューをじっと眺め「クリームソーダで!」と言った。

わたしよりめっちゃ可愛い飲み物飲むやん。

運ばれてきたクリームソーダを、彼は嬉しそうに飲んだ。わたしは、アイスクリームの部分がたれないように、器用に飲み進める彼の姿を見て、

「なんかいいな」と思ったのだった。

でも、クリームソーダを飲む男性を見る姿ってそうそうない。
夫以外のケースが欲しい…と思っていたが、ついに数年その場面に出くわすことはなかった。

そして先日、上司と話す用事があり、カフェに寄った。

わたしは無難なアイスティーを頼み、上司がメニューを眺めながら「コーヒーフロート…」とぼそりとつぶやいた。

こ、これは!!!!

わたしは少しの緊張を持って「これは…まさかの数年ぶりの男性がフロート系を頼む時がきたのでは!?」と思った。厳密に言えばクリームソーダではなくコーヒーフロートになっているがそこは多めにみよう。ようは飲み物にアイスクリームが乗ってりゃいいのである。男性といいつつも、わたしより結構年上のしかも上司か…と思ったものの、それはそれで良いデータがとれると思った。

そして運ばれてきたとき、上司はわたしの話をふんふん、と真面目に聞き、うなずきながら
あの細いスプーンでアイスクリームを楽しんだり、コーヒーを楽しんだり、その二つが合わさった美味しい飲み物を楽しんでいた。

それを見て、「なんかいいな」と思ったのである。

さて、先ほどわたしはこういう「いいな」と思う点はその人の趣味嗜好を浮き彫りにすると書いたが、この「クリームソーダ(厳密にはフロート系)を楽しむ男性の姿が好き」というのは何を表しているのだろうか。

わたしは、頭のどこかで「男性はあまり甘いものを好まない」という考えがあるのだと思う。それは社会の通説を思い込んでいたり、実際に過去の上司や男友達が「甘いのいらない」と言っていたりするのを聞いて(でも、同じくらい甘いものが好きな男性もいたとは思う。見過ごしていただけで)
「男性もこんなに甘い飲み物を、こんなに美味しそうに飲むのか」という驚きと、普通は甘い物があまり好きではない男性が、わたしの前では甘いものを飲んでいる!という心を許してくれた感を勝手に深層心理として想像し、くみ取り、「なんかいいな」につながっているのではないか。

実際は、その人たちは甘い物が好きでのみたいから飲んでるんで、心を許しているのではなく、己の「甘い飲み物を飲みたい」という欲望に忠実なだけである。
ただ、上記で「趣味嗜好を浮き彫り」なんて偉そうに書いたので、勝手に想像し、勝手に結論づけました。

もうね、こういう何の特にもならないけれど、なんか心にひっかかってることって、一生書いてられるね。実際、わたしは友達とこういう話をだらだらだらだらしています。そして、話しても飽き足らなかったりするのでこうやって書いているわけです。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。よければ、あなたの好きな仕草など、こっそり教えてください。

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