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横の連携のない先生たち/新たな先生像の必要性

先生というのは横の連携がとても苦手。

苦手というか、しない。

これは民間でやってても(先生の気質というのは公であろうと民間であろうと共通部分がある)同じで、特に、自分の授業と指導内容については、独善的なのだ。


これはこの世界にいないと、全く想像できないことだろう。

理由は至極シンプルで、「自分が王様の空間には何としてでも他人を介入させない」というところにある。


仮に、自分が、他の先生の授業を見て、何か、修正点なり、アドバイスなりを言うとしよう。
そうすると、実はとても危険なことがわかる。
自分がそれをやるということは、他人にもそれをやられる危険性があるのである。
だから、皆がそれをしない。
人の授業への関与は、暗黙の了解以上の領域なのだ。


親御さんなら、子どもたちから聞いたことがあるかもしれない。

ある教科のテストがある。
学年には同じ教科担当が複数人いる。
テストが近づいてきても、どこまでがテスト範囲で、だとか、この辺りは出題するよ、だとか言った情報が、先生ごとに異なるということが起こる。

見逃してはならない。

何と驚くことに、学年に「同じ教科担当」の先生が複数人いても、見事なほどに、「情報共有がされていない」。
だから、クラスの担当の先生ごとに子どもたちに言うことが違っている、というようなことが頻繁に起こるのである。

(これをもって、テスト作成に癖がある、また下手な場合、子どもたちはテスト作成担当の先生の授業を受けているかどうかで、テストへの対策の差が出てしまう。というようなことが簡単に起こる)


ここでお伝えする内容や、最近、問題になった、というものではなく、長らく問題視されてきたことだ。

そう、今始まったことではない。


そしてそれは、いまだに温存され続けている。

学校以外の社会では、なかなか起こらないことが、教育現場では当たり前のように起こり、かつ、問題は解消されないままであることが多い。

ごく一般的な感覚で、そんな当たり前なことが、と安易に考えては、多くを見誤るだろう。


なぜ、これほどに、例えば、よく言われるように、「学校の先生は世間(社会)を知らない」と揶揄されるだけのことが起こるのだろうか。


そして、この問いへの答えが共有されない限り、
昨今進む教育現場の改革は、永遠に完成しないと言っても良いだろう。

特に、仕組みを作る側であったり、現場の方針を作成する側の皆さんには、このことを深く理解しておいてもらいたい。
(だから発信し続けてもいる)


僕の動画、記事をご覧の皆さんの中にはすでにお気づきの方もおられるだろう。


それが、先に述べた、

「先生は教室という空間で王様になる」というところにある。


いわゆる、「先生は偉い」である。

元来、このこと自体は、当たり前のことで、一定の理解をしているし、実はそうであって初めて、先生は先生として機能すると言っても良いくらいのことではある。
(詳細は内田樹氏ほかいくつかの書籍に譲る)

そして今、先生が偉いが足かせとなり、かえって、現代の先生としては機能し得ない、ということも見えてきた。
(詳細は僕の他の動画と記事にて)


いわゆる、新しい先生像の必要性である。
(がこれも長くなるので僕の他の動画シリーズなどに譲る)


「先生は偉い」から一度離脱し、新たな先生像を手に入れることでしか、
現存の学校現場の諸問題は、ほぼいずれの問題も、と言って良いが、根本的な解決を見ないだろう。

働き方改革はもちろん、部活や授業、GIGA構想まで、全て、だ。


長くなった。

話を戻そう。


横連携の薄い先生たち。

まずはそれだけでもどう取り組んでいけるのか、見つめる必要があるだろう。


無論、問題は根深い。


ちなみに、スクールでともに子どもたちに関わってもらっている、例えば、高校担当の先生方(坪郷先生、山口先生)は、いずれも博士号保持者である。
常日頃から、自分たちの思考や仮説をシェアし議論するのは当たり前になっている。
その姿勢には毎度頭が下がるほどだ。修正、改善、ブラッシュアップに、他者の意見は有意義でしかない。
また、共に、別の領域、起業したり、ビジネスに関わったり、アートの世界にいたり、といったところで活躍されているのも、世界が閉じやすい学校の先生とは大きく異なるところと言えるだろう。
また、小松コーチに至っては、そもそもコーチングという技能そのものが、、他者の話を聞く、受け止めるというものであるから、必然、その姿勢も言わずもがな、である。

やはり、誰もがそのようにあれば、そのように振る舞えるのだということは忘れないでいたい。

付け加えておく。


(おわり/ FB投稿より)




ホンダから直接習える場所


新しい先生像についての動画シリーズ



参考書籍


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