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まきひさの本棚

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読んだ本の記録noteの記事をまとめています。
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記事一覧

読書日記「D列車でいこう(阿川 大樹)」

読書日記「D列車でいこう(阿川 大樹)」

2年後に廃止されることが決まっていたローカル鉄道路線である山花鉄道

そんな山花線を残したいという思いで会社を立ち上げ、山花線に客を呼び込むために奮闘する3人組の物語です。

廃線が決まっている鉄道路線に対して「残ってほしい」という思いを抱く人は現実でも多くいるだろうけれども、この物語の3人のように会社を辞めたり資金を投資したりして起業し、路線再建のために動く人はなかなかいないだろうな〜と思いなが

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小説の主人公から教わったサラリーマンの宿命

小説の主人公から教わったサラリーマンの宿命

 私は今、阿川大樹さんの「D列車でいこう」という小説を読んでいます。

 廃線が決まったローカル鉄道を救いたいと立ち上がる3人組の物語です。

 読み終わったら改めて感想を書こうと思っているのですが、今回はこの小説の中での主人公が語っているフレーズで、サラリーマンとして組織で働いている私にとって心を動かされたフレーズがあったので、メモ的な感じで紹介します。

 これは、銀行で働く主人公が、異動の辞

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読書日記「終電の神様 殺し屋の夜(阿川 大樹)」

読書日記「終電の神様 殺し屋の夜(阿川 大樹)」

都会の通勤電車の乗客や沿線で働いたり暮らしたりしている人々が主人公の短編小説「終電の神様シリーズ」の第4作目です。

中学の同窓会の帰り、終電を逃したことがきっかけで芸人を目指すこととなった2人の男、子育ての疲れから赤ん坊を教会に捨てに行ってしまうシングルマザー、仕事帰りに家とは反対方面の列車に乗ってしまう過労気味のエンジニアなど、「終焉」にまつわる5つの物語で構成されています。

特に印象に残っ

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読書日記「ポンコツな私で生きていく(いしかわゆき)」

読書日記「ポンコツな私で生きていく(いしかわゆき)」

 この本は、私がnoteを始めるきっかけになった「書く習慣」の著者であるいしかわゆきさんの第2作目です。

 現在はフリーランスのライターとして活躍されているいしかわさんですが、ライターになる以前は会社員としてメーカーや広告代理店で働いていました。

 この本ではいしかわさんが会社という組織で働く会社員を辞めて、フリーランスの道を歩み始めた経緯や働くことや人間関係に関するいしかわさんのゆるふわとし

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書くことに躓いたらこの本を読み返す

書くことに躓いたらこの本を読み返す

最近、noteを書く頻度が減ってきた気がしています。

書くネタが思いつかなかったり、たとえネタを思いついても、こんなの書いても意味ないなと、心の中で自分にブレーキをかけてしまい、なかなか書こうという気持ちになれません。

でも、せっかくnoteをやっているのだから、書く習慣を絶やしてはダメだなという気持ちもあり、頭の中がモヤモヤしてしまいます。

そんな時、私には書くことへのモチベーションを高め

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読書日記「世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた」

読書日記「世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた」

今回は、テレビ番組にも出演されている脳科学者、中野信子さんの「世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた」を読みました。

この本は自分で買ったわけではなく、職場の先輩が「よかったらこれ読んでみて」と貸してくれました。

著者である中野さんは東大の工学部を卒業、東大大学院で医学博士号を取得した後、世界中の優秀な研究者が集まるフランス国立研究所に勤務していました。
また、MENSAと呼

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読書日記「終電の神様(台風の夜に)」

読書日記「終電の神様(台風の夜に)」

阿川大樹さんの「終電の神様」シリーズの3作目である「台風の夜に」を読み終えました。

今回は台風接近によって終電が繰り上がった日の5人の主人公の出来事についての物語です。

・ギャラ飲みで一緒に食事をした医者に恋心を抱いてしまった地下アイドル
・台風の日に結婚式を挙げる新婚夫婦
・慕っていた大学教授が自殺してしまいショックを受け、思い出の場所を訪れる女子学生
・台風が接近する中、対応に追われる駅員

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読書日記 「終電の神様(始発のアフターファイブ)」

読書日記 「終電の神様(始発のアフターファイブ)」

阿川大樹さんの小説、「終電の神様 始発のアフターファイブ」を読みました。
この「終電の神様」は4作のシリーズになっていて、「始発のアフターファイブ」は2作目になります。
1作目は以下の記事で紹介しているのですが、主に通勤電車に乗っている人にスポットを当てた物語になっています。

それに対して、今回読んだ2作目は、終電後から始発までの時間の街(主に新宿)で働く人などにスポットが当てられた物語になって

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読書日記 「終電の神様(阿川大樹)」

読書日記 「終電の神様(阿川大樹)」

こんにちは。

今日は阿川大樹さんの「終電の神様」という小説を読み終えたので、簡単に紹介し、感想を語っていこうと思います。

本屋の小説コーナーをぶらついている時、鉄道好きな私の目に「終電」というタイトルの文字が飛び込んできました。その瞬間、即決で買うことにしました。

この小説は都会を走る通勤電車の乗客や駅周辺で暮らす人、働いている人々にスポットを当てた7つの物語で構成されている短編小説です。

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読書日記「ホームドアから離れてください。」(北川 樹)

読書日記「ホームドアから離れてください。」(北川 樹)

内容

 中学校に入学したダイスケ(主人公)とコウキは柔道部に入る。二人は柔道初心者で、クドウとオオハタという優しい先輩から指導を受けながら、技などを覚えていった。
 しかし、二人と同じ1年生も含めて、二人以外は全員柔道経験者で、部員からいじめを受けることもあった。ついには部員たちから初心者二人で戦って、負けた方は一発芸をやれという嫌がらせをされ、この試合で負けたコウキは自殺を図ることとな る。そ

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2022.6.11読了 「神様からひと言(荻原 浩)」

2022.6.11読了 「神様からひと言(荻原 浩)」

 人間関係のトラブルで前の会社を辞職して「珠川食品」という会社に転職した涼平というサラリーマンの物語です。

あらすじ
 頭で思ったことがすぐ口に出てしまう癖がある涼平は人とトラブルになってしまうことが多い。珠川食品に入社後配属された販促課で涼平が関わっていた新商品の企画会議の場でも上司とトラブルになってしまう。
 このトラブルがきっかけで「お客さま相談室」という部署に異動させられ、珠川食品の商品

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読書記録① 「ホームグラウンド(はらだ みずき)」

読書記録① 「ホームグラウンド(はらだ みずき)」

「海が見える家シリーズ」を読み、この著者の他の作品も読んでみようと思い、手に取った。

 建設会社に勤める圭介と祖父である雄蔵が雄蔵の自宅の広大な敷地内にサッカーグラウンドを作る物語。
 圭介は祖父がかつて亡くなった祖母と営んでいた畑の広大な敷地を新たなマンションや駐車場などの敷地として有効活用することを提案していた。そのことに対して雄蔵は納得するような反応を示していたものの、ある日、脳卒中で倒れ

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