只今、読書中。「ダリの告白できない告白」 サルバドル・ダリ (著) 1

※この記事は、私が今、読んでいる本を読んだところまで適当にまとめていきます。

スペインの画家、サルバドール・ダリによる1973年、69歳の時の自伝。この本が出た当時、日本ではサルバドルと表記していたようだ。
最初にこの本の編者、アンドレ・パリノオによる解説。この本はダリの口述筆記、インタビュー、そして本人の書いた文章などを編者が年代順に再構成したものだそうだ。

冒頭、自分が死んで腐っていくところを想像してニヤニヤする69歳のダリ。自分の肉が腐ってドロドロになって、蛆が沸いて、悪臭を放って、ガスが溜まって……本の始まりが、いきなりこれか。

そして次から年代順の自伝になる。
俺は胎児のときの記憶があるんだぜ、と語るダリ。何故なら俺は特別で天才だからだ。
自分が生まれる前に死んだ兄のことで、幼い時から「死」に取りつかれるダリ。小動物の腐った死骸をネチネチと観察し、最後はぐちゃぐちゃに破壊するダリ……ずっと、こんなのばっかりなのか?

母を愛するダリ。父を憎むダリ。友人の美少年を崖から突き落とすダリ。3歳の妹の頭を蹴り飛ばすダリ。幼い兄の死を両親に想起させるため、食事中に苦しむ演技をするダリ。両親のあまりの狼狽ぶりにほくそ笑む。学校で発作的に石段の上からジャンプして、下に叩きつけられ、痛みに耐えながらも周囲の注目を一身に浴びて有頂天になるサルバドール・ダリ、6歳。

……ずっとこの調子なのか? この本は。今回はここまで。

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