酒井政人

箱根駅伝出場経験を持つスポーツライターです。著書に『ナイキシューズ革命〝厚底〟が世界に…

酒井政人

箱根駅伝出場経験を持つスポーツライターです。著書に『ナイキシューズ革命〝厚底〟が世界にかけた魔法』『箱根駅伝ノート』『東京五輪マラソンで日本がメダルを取るために必要なこと』『箱根駅伝監督 人とチームを育てる、勝利のマネジメント術』など。masatosakai.biz

記事一覧

箱根駅伝を描くスポーツライターの1月3日

箱根駅伝を追いかけるスポーツライターとしては、12月と1月が〝稼ぎ時〟になる。 12月は13媒体に合計42本の記事を寄稿(箱根駅伝以外の記事も含む)。 1月は2日~14日…

酒井政人
2年前
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WEBメディアにおける〝煽りタイトル〟の9割は編集者がつけている

好き勝手に書きやがって……。 フリーランスのライターは、こう思われているところがある。 しかし、実際は違う。 各メディアの編集部から「〇〇について書いていただけま…

酒井政人
4年前
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月に100万円を稼いだスポーツライターの現実と未来予想図

フリーランスのライターは月によって収入に大きな違いがある。仕事の多い月があれば、仕事の少ない月もあり、さらに原稿料の支払いスパンが会社によって異なるからだ。 先…

酒井政人
4年前
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6冊の著書を持つスポーツライターはどんな1週間を過ごしているのか!?

スポーツライターがどんな日々を過ごしているのか。一体どれぐらいの原稿量を書いているのか。全日本大学駅伝が行われた1週間(11月2~8日)を切り取り、ちょっと解説し…

酒井政人
4年前
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ライターは月にいくら稼ぐことができるのか? 5冊の著書を持つスポーツライターのリアル

出版不況が続くなか、フリーランスのライターはいくら稼ぐことができるのか。ライター歴20年弱、5冊の著書を持つ42歳の筆者が、リアルな現状を伝えたいと思う。陸上競技の…

酒井政人
5年前
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スポーツライターが2000w書くと、いくら稼ぐことできるのか?

前回の投稿「ネットの原稿料は安くていのか? ライターという職業はもうダメかもしれない。」で書いた通り、最近はネット媒体の仕事が増えている。そして、オンラインの原…

酒井政人
5年前
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ネット原稿は安くていいのか? ライターという職業はもうダメかもしれない。

原稿料の価格破壊が止まらない。その理由は明確だ。雑誌が売れない。すべての根源はそこにある。では、「雑誌が売れない」と、ライターにどう影響するのか。 ①制作予算が…

酒井政人
5年前
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フリーランスが〝自由〟でいられることの意味。

『東洋経済オンライン』の連載コラムが打ち切られた顛末は前回の投稿に書いた通りだが、僕がネットメディアに進出しようと考えた理由を説明したい。それは5年ほど前にさか…

酒井政人
6年前
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東洋経済オンラインの連載コラムが打ち切られた衝撃の理由。

東洋経済オンライの連載コラム『「走り」を制する者は仕事を制す』をお読みいただいた皆さま、どうも有難うございました。2013年5月から執筆してきましたが、もう更新され…

酒井政人
6年前
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収益は-25万円? ロンドン世界陸上を取材したスポーツライターの現実

仕事で2週間ほどロンドンに行くんです、そう言うと、ほとんどの人が「いいですね!」とうらやましそうな顔をする。でも自費ですよ、と付け加えたところで、たいていの場合…

酒井政人
6年前
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創刊時から執筆してきたフリーペーパー『R25』のライター事情

またひとつの時代が終わる。かつて首都圏で社会現象を巻き起こした『R25』が完全終了することになったからだ。 『R25』は2004年7月1日にリクルートが創刊したフリーペー…

酒井政人
7年前
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ライターはいくら稼ぐことができるのか? 4冊の著書を持つスポーツライターのリアル

出版不況が続くなか、フリーランスのライターはいくら稼いでいるのか。昨今は「1記事500円」という格安の仕事を引き受けている者もいるというが、ライター歴15年以上の筆…

酒井政人
7年前
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箱根駅伝を描くスポーツライターの1月3日

箱根駅伝を描くスポーツライターの1月3日

箱根駅伝を追いかけるスポーツライターとしては、12月と1月が〝稼ぎ時〟になる。

12月は13媒体に合計42本の記事を寄稿(箱根駅伝以外の記事も含む)。

1月は2日~14日の13日間で11媒体、合計24本の原稿を書いて、ようやく僕の箱根駅伝が幕を閉じた。文字数にしてザッと6万4000w(1月分)を書いたことになる。

そのなかでも怒涛の一日になったのが1月3日だ。

朝8時からテレビ観戦をして、

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WEBメディアにおける〝煽りタイトル〟の9割は編集者がつけている

WEBメディアにおける〝煽りタイトル〟の9割は編集者がつけている

好き勝手に書きやがって……。
フリーランスのライターは、こう思われているところがある。
しかし、実際は違う。
各メディアの編集部から「〇〇について書いていただけませんか?」というオファーがあって、原稿を書くというパターンがほとんどだ(ライターから企画を持ち込むこともあるが、さほど多くない)。
そして依頼された内容が編集部のイメージと違えば、書き直すこともある。

書籍や雑誌の場合はライターが担当ペ

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月に100万円を稼いだスポーツライターの現実と未来予想図

月に100万円を稼いだスポーツライターの現実と未来予想図

フリーランスのライターは月によって収入に大きな違いがある。仕事の多い月があれば、仕事の少ない月もあり、さらに原稿料の支払いスパンが会社によって異なるからだ。

先の読めない状況が続くだけに、稼げるときにガッポリと稼いでおきたい。陸上競技をメインにしているスポーツライターとしては、「駅伝」関連の仕事が殺到する12月が稼ぎ時になる。

昨年12月は「仕事本数」が過去最多になった(執筆量は「書籍」の仕事

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6冊の著書を持つスポーツライターはどんな1週間を過ごしているのか!?

6冊の著書を持つスポーツライターはどんな1週間を過ごしているのか!?

スポーツライターがどんな日々を過ごしているのか。一体どれぐらいの原稿量を書いているのか。全日本大学駅伝が行われた1週間(11月2~8日)を切り取り、ちょっと解説してみたい。

■11月2日(土)
06時『ムックA』(約1000w)の原稿を送信
・全日本大学駅伝の開会式前に有力校の監督を取材するために東京から名古屋へ移動。
18時『ムックA』(約1000w)の原稿を送信
・夕方は大学時代の後輩と飲ん

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ライターは月にいくら稼ぐことができるのか? 5冊の著書を持つスポーツライターのリアル

ライターは月にいくら稼ぐことができるのか? 5冊の著書を持つスポーツライターのリアル

出版不況が続くなか、フリーランスのライターはいくら稼ぐことができるのか。ライター歴20年弱、5冊の著書を持つ42歳の筆者が、リアルな現状を伝えたいと思う。陸上競技の長距離を得意とするスポーツライターとしては、12月が〝稼ぎ時〟となる。箱根駅伝を中心に「駅伝」関連の執筆依頼が多くなるからだ。例年同様、いくつもの締め切りをくぐり抜けてきた。2018年12月に書いた記事は以下の通りだ。

『THE PA

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スポーツライターが2000w書くと、いくら稼ぐことできるのか?

スポーツライターが2000w書くと、いくら稼ぐことできるのか?

前回の投稿「ネットの原稿料は安くていのか? ライターという職業はもうダメかもしれない。」で書いた通り、最近はネット媒体の仕事が増えている。そして、オンラインの原稿料は安い。では、紙媒体の原稿料は具体的にどうなのか。

ネット媒体と比べて、紙媒体の仕事は千差万別。書店やコンビニで販売されている雑誌以外にも実はいろいろとある。顧客のサービスとして印刷物を提供している会社(わかりやすいところでいうと航空

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ネット原稿は安くていいのか? ライターという職業はもうダメかもしれない。

ネット原稿は安くていいのか? ライターという職業はもうダメかもしれない。

原稿料の価格破壊が止まらない。その理由は明確だ。雑誌が売れない。すべての根源はそこにある。では、「雑誌が売れない」と、ライターにどう影響するのか。

①制作予算が削られる→原稿料が下がる
②雑誌が休刊・廃刊→ライターの仕事も消滅する
③雑誌がオンラインに移行→原稿料がネット価格になる

主に上記に挙げた3つの理由で、原稿料はどんどんと下がっている。出版科学研究所の調査によれば、雑誌の販売冊数は19

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フリーランスが〝自由〟でいられることの意味。

フリーランスが〝自由〟でいられることの意味。

『東洋経済オンライン』の連載コラムが打ち切られた顛末は前回の投稿に書いた通りだが、僕がネットメディアに進出しようと考えた理由を説明したい。それは5年ほど前にさかのぼる。

スポーツライターとして、主に「陸上競技」の分野で仕事をしてきたわけだけど、〝行き詰まり感〟に苦しむようになったからだ。30代前半もそれなりに忙しく、特に駅伝シーズンの11~1月は、普段あまりお付き合いのない雑誌から声をかけられ、

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東洋経済オンラインの連載コラムが打ち切られた衝撃の理由。

東洋経済オンラインの連載コラムが打ち切られた衝撃の理由。

東洋経済オンライの連載コラム『「走り」を制する者は仕事を制す』をお読みいただいた皆さま、どうも有難うございました。2013年5月から執筆してきましたが、もう更新されることはないと思います。その理由は昨年7月に「高校野球報道」の原稿が掲載拒否されたことから始まります。
http://toyokeizai.net/category/run-management

東洋経済オンラインの担当者からは、「ス

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収益は-25万円? ロンドン世界陸上を取材したスポーツライターの現実

収益は-25万円? ロンドン世界陸上を取材したスポーツライターの現実

仕事で2週間ほどロンドンに行くんです、そう言うと、ほとんどの人が「いいですね!」とうらやましそうな顔をする。でも自費ですよ、と付け加えたところで、たいていの場合はピンと来ていない。自費で海外取材に出かける、ということをうまく理解することができないからだ。

そこで、スポーツライターが海外取材をするとどうなるのか? を、ロンドン世界陸上での〝収支〟とともに、きちんと説明したいと思う。

海外取材とい

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創刊時から執筆してきたフリーペーパー『R25』のライター事情

創刊時から執筆してきたフリーペーパー『R25』のライター事情

またひとつの時代が終わる。かつて首都圏で社会現象を巻き起こした『R25』が完全終了することになったからだ。

『R25』は2004年7月1日にリクルートが創刊したフリーペーパーで、30歳以上の方はお世話になった人も多いだろう。2015年9月24日号で休刊して、その後はWEB版に移行するも、2017年3月31日で更新を停止。4月28日にサービス終了を予定しているという。創刊号から記事を書いてきたライ

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ライターはいくら稼ぐことができるのか? 4冊の著書を持つスポーツライターのリアル

ライターはいくら稼ぐことができるのか? 4冊の著書を持つスポーツライターのリアル

出版不況が続くなか、フリーランスのライターはいくら稼いでいるのか。昨今は「1記事500円」という格安の仕事を引き受けている者もいるというが、ライター歴15年以上の筆者が、リアルな現状を伝えたいと思う。

陸上競技の長距離を得意とするスポーツライターとしては、12月が〝稼ぎ時〟となる。箱根駅伝を筆頭に「駅伝」関連の執筆依頼が多くなるからだ。例年同様、いくつもの締め切りをくぐり抜けてきたが、2016年

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