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読書感想

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読書後の感想をまとめました。
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2022年2月の記事一覧

梅田悟司「言葉にできる」は武器になる。を読んで。

梅田悟司「言葉にできる」は武器になる。を読んで。

自分の言いたいことが言葉にならない、

相手に自分の言葉が届かない、

想定外の質問に言葉が詰まる、

人を惹きつける文章が書きたい

などの悩みを持つ人に刺さる本だと思います。

一言で言えば、外に向かう言葉の使用におけるテクニックではなく、しっかりと内なる言葉と向き合い意見を育てることが大切であることを説いた本。

内なる言葉・・・物事を考えたり、感じたりする時に無意識的に頭の中で発している不

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ミヒャエル・エンデ「モモ」を読んで

ミヒャエル・エンデ「モモ」を読んで

"光を見るためには目があり、

音を聞くためには耳があるのとおなじに、

人間には時間を感じとるために心というものがある"

灰色の男たちに奪われた時間を

主人公のモモが取り戻す冒険ファンタジーであると同時に、

心が時間を感じづらくなった現代社会への痛烈なメッセージ

でもあります。

人間にとって本当に大切な時間とは何か、

考えさせられる本でした。

「時間は命だ」、「一秒たりとも無駄にす

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マルクス・アウレリウス「自省録」を読んで。

マルクス・アウレリウス「自省録」を読んで。

約2000年の時を経て受け継がれる

哲人皇帝マルクスアウレリウス(121-180)の心の内省録。

ローマ五賢帝のラスト、

平和で安定期の最後の時代、

外敵との争い、

疫病の流行などの社会的不安、

多くの肉親の死など個人的な出来事に対し、

ノートを使い、内省を繰り返すことで、

強く自己を勇気づけ、前に進もうとしている姿が想像されます。

時代を超えて心打つ古典の最高峰。

ストア派ら

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