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【少子高齢化が諸悪の根源?】日本経済が停滞した”本当の理由”を考える

こんにちは。

日本経済が停滞していると議論されて
ここ数年経ち、
「失われた20年、30年」と揶揄されています。

実際に下の図を見ると、
ショートスパンで見るとアメリカと中国だけを例外に
あまりどの国も「傾きがほぼ0に近い」と言えます。

しかし1995年以降、傾きが下がった国は、日本だけです。

出典:「成長しない日本のGDP、停滞の20年で米国は日本の4倍、中国は3倍の規模に」

なぜ、日本は低迷しているのでしょうか?

端的に、多くの討論番組やネットで結論付けられています。
「政治家が悪い」→「教育予算が少ないから少子高齢化が進み生産人口が減少した」

教育論と少子高齢化論

このような、単純明快に表されます。

しかし、それで議論を終わらせて良いのだろうか?

少子高齢化は、分かりきったことでした。

子供1人育てるのに、教育費円(大学卒業まで)は約800万円〜4000万かかります。
※この大きな幅(レンジ)は、幼稚園から医学部まで全部「私立」だった場合と全て「公立・国立」の場合です。

それに加えて、食費など生活にかかるものを含めるともっと必要になってくると言えます。

大学以上卒業の正社員、60歳までの年収(退職金は含まない)を考えると
平均:男性2.7億円(手取り1.9億〜2.2億円)、女性2.2億円(手取り1.5億〜1.8億円)※ユースフル労働統計2019-労働統計加工指標集-
中央値を考えると、もっと生涯年収は少なくなります。

りそな銀行

こう見ると、子供を産める人数は限られてきます。
では、結婚した女性が何人産めば人口が増えるのでしょうか?
数学的には、次のような式で計算することができます。

C=npm
※ C:子世代の人口 n:出産適齢期の女性人口 p:女性のうち結婚する割合 m:1組が産む平均の子供の数

Cが夫婦2nより大きい場合、少子化が解消されます。
つまり、C=npm>2

多くの論者が平均3人産めば、人口が増えると言いますが、
実は、日本では3人産んでも人口は増えません。

実際に、n=女性の25から35歳(計算しやすいためにこのレンジ)人口は約750万人、平均3人の出産

C=750万×p×3>2×750万
C=p>2/3 約67%が結婚している状態

25〜35歳の67%が結婚しなければいけません。
現状、結婚(事実婚や離婚等した夫婦を含める)が67%も超えていないでしょう。

結婚は強制するものでもありません。
さらには、個人が尊重される時代で、SNSが普及し、
時間を使う方法が豊富なので、
結婚率を上げることは、現実的に不可能の近いと考えます。

子供が少なくなる、大学等の研究費は日本の未来に繋がるから現状キープしたい。
このことから、近い将来大学の費用が上がるかもしれません。

極論、日本の大学がアメリカの大学のように費用が高くなり、
今までの大学生とは異なり、
本当に学びたい人だけが、入学するような高等教育機関になるのではないか。

さらに、ここから学歴社会が崩壊し、
本当に実力がある人だけが残っていく実力社会が誕生するのではないかと考えます。

このことから、子供を増やすことは不可能に近いのではないかと考えます。

少子化では経済成長できないのか?

オートメーション化による発展

この答えは、「No」だと考える。

先進国では、少子高齢化が進んでいます。
人口爆発が起きた中国や移民の国アメリカは、
現状、比較的に少子高齢化の影響は低い。
(中国は数十年後に”一人っ子政策”の影響がある)

しかし、ドイツや韓国は少子化が進む中でも
一人当たりのGDPが高まっています。

理由は、オートメーション化です。
つまり、「自動化」です。

人口が少なくなってくる→産業を支える労働者不足→経済成長が停滞・下がる
これは、統計的には異なると言えます。

ドイツや韓国などでは、
労働者に代わるRPA化が進んでいるのです。

これにより、生産能力の拡充が可能になり、
一人当たりのGDPが成長しているのです。

RPA(Robotic Process Automation)・・・これまで人間のみが対応可能と想定されていた作業、高度な作業を人間に代わって実施できるAI、機械学習等を含む認知技術を活用して代行・代替する取り組み。

日本RPA協会

なぜ日本がRPAに遅れたのか?

日本は、数十年前から少子化が予見され
現在は世界一での少子高齢化です。
なのに、自動化が進まなかった。

これは、”保守派””美徳”、加えて”社内システムエンジニアに力を入れなかったこと”によって妨げられたと考えています。

保守派とは、危険性によるものです。
日本は規制が厳しいことが理由の一つです。

自動化によって出来た製品・商品が万が一、粗悪品であった場合、
その企業は行政による制裁や消費者による制裁によって
企業の信用不振で倒産や財政危機に陥る可能性が高い

これによって、挑戦することができない。
その結果、保守派の企業が多くなったのです。
これは、今もそうです。
自動運転レベル2以上の走行は、公道ではほとんど見られません。

美徳とは、綺麗で繊細なモノは、人からでしか作れないと考えです。
もちろん、機械では作れないモノがあります。
しかし、全てに当てはめてはいけません。

最後に、社内システムエンジニアに力を入れてこなかったこと。
ほとんどのシステムをIT企業に任せきっていました。
今では、IT部門・部署、システム部門・部署がチラホラ作られき始めました。

しかし、依然日本の社内システムエンジニアは、他国に比べて少ないことが
少し古いデータですが、次のグラフからわかります。

IT人材白書2017年 IPA:独立行政法人情報処理推進機構

このような機会損失によって、
日本の自動化が遅れ、日本経済が停滞しているのです。

少子高齢化、経済の成熟が他の国よりも早かった日本は、
自動化最先端をいっていなければ、いけなかったのです。
しかし、保守と美徳で遮られてきた、
これが”諸悪の根源”なのです。

自動運転レベル・・・レベル0〜5段階に分けられます。レベル0は通常の自動車、レベル1は運転支援、レベル2は高速道路で自動で追い越しができる・分合流ができる、レベル3はシステムが全てを実施するが、適宜ドライバーが対応する、レベル4は限定地域でシステムが全てを実施する、レベル5は完全自動運転が可能。



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