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特別支援学校のリアル〜小学部知的部門 授業編〜

特別支援学校の高等部知的部門に所属しています。今回は小学部知的部門の授業を参観した時のことを書かせていただきます。

普段は高等部の生徒たちを担当しているので、まるで雰囲気が違いました。

これからの就学に向けて悩まれている方の参考になればと思います。

◯メインの先生とサブの先生で授業を進めている

小学部に限らず、メインの先生とサブの先生が複数名のチームで授業を進めています。
一人ではとてもではないですが、授業の運営はできないです。子供達は個々に必要な支援が異なります。マンツーマンとまではいきませんが、今回のクラスは7人に対して4名の先生がいらっしゃいました。

メインの先生のねらいやスケジュールをサブの先生方が理解されて個々の子供の支援をしています。
一人で授業をしないので、どの先生方も日々のコミュニケーションの中で資料の共有、目的の共有、子供たちのことをよく共通理解されているので、授業中に突発的なことがあってもそれぞれの先生が役割に応じて阿吽の呼吸で動かれています。

◯座っていなくても大丈夫

7人の子供達は7者7様でいろんな動きをします。教室の隅っこに行ってしまう子供もいれば、大きな声を出してしまう子もいますし、立ち歩いてしまう子供もいます。
先生方はなるべく落ち着いて授業に参加できる様に促しながらも、決して力づくで動かそうとはしません。本人のペースに寄り添いながら、それぞれの形で授業に参加できる様に支援されています。

規律にこだわり過ぎず最終的に子供達が充実した表情になるように接しられていました。

◯子供たちの突発的な言動に対応できる先生たち

授業の流れとは関係のない突発的な言動が子供達からあります。
そんな時に先生は静止するのではなく、子供達から突発的に出た言動をひろって授業へ参加できる様に柔軟に対応されます。
突然、立ち歩き出した子供を座らせるのではなく、みんなの見本の役割を担ってもらったり、発表してもらったり子供たちの突発的な動きを逆に生かしていました。
流れに背かない先生の対応により、子供達は反発することなく、結果的に落ち着きを取り戻します。

特別支援学校には突発的な子供たちの対応に対して柔軟に対応できる先生がいらっしゃいます。
授業の計画は立てますが、計画通りにいかない中でも学びを最大化を目指して柔軟に対応してくれる先生方ばかりです。

◯子供のペースに合わせた育ちを応援

いわゆる定型発達に比べるとゆっくりな面や少数派だからこその辛さがある子供達が、一斉授業のなかで自己肯定感を下げていくぐらいなら、個別に支援してもらえる特別支援学校のような環境で一歩ずつ成長していくという選択肢もありだと感じています。
迷われている方は、ご自身の目で見ていただく機会を作って頂きたいと思います。

100%正解という選択肢はありませんが、就学先を選択する上で、迷いがある方はさまざまな可能性の一つとして特別支援学校を選択肢に加えることは大切だと感じています。

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