ジャッジをしないということは?私は幸福度は人間関係性の質で決まると思っている。しかし、そうはいってもこれが簡単なら誰でも幸せになれるのだが、心が介在する限り一筋縄でいかない。なぜなら、人は出会ったその瞬間から「第一印象」を持ってしまい、無意識に「決めつけ」というラベリングを始めるからだ。 ・好きか、嫌いか。 ・味方か、敵か。 ・上か下か。 ・良い人か、悪い人か。 ・出来るやつか、出来ないやつか。 心の性質を一言で述べるなら、それは共鳴するか、反発するかのどちらかだ。つまり相
組織変革は「本音の開示と事業方針の合意」4年から業績向上の為に営業支援に入った大手IT会社の販売会社子会社の事例である。当初は1年かけて行った営業変革プロジェクトの甲斐があって、その年の業績は向上した。しかし、私から見て、まだまだその仕組みの定着までは至っておらず、プロジェクトの継続を提案したが、社長から来年度は内製化でとの意向を受け、その後の継続が叶わなかった。 しかし、その後再び業績が落下、改めて根本的な組織変革をどうしたら良いのかとの相談を受けた。私は経営陣の意識変革
明確にすべき3項目 ビジネスでプレゼンをする機会は何度となく訪れます。ただ、多くの方のプレゼンは「しゃべる」ことが目的になってしまっているようです。結果としてプレゼンの達成度が低くなっているのではないかと思っています。プレゼンは上手くしゃべれるかどうかは関係ありません。上手くしゃべれた=プレゼンの成功ではないということを先ず、ご理解頂ければと思います。。 それではプレゼンの本質は何かと言うと、「しゃべる」のではなく「伝える」ことです。別の言い方で申し上げるならば「相手に期待
心とは何だろうか。人は心に翻弄刺され、怒りや憎しみに満ち、感情が爆発してしまうことがある。逆に、寂しく、気が乗らず、一人落ち込むときもある。これはすべて心が影響している。 しかし、本当の心の働きとは何だろう。心は言葉や目の前の現象に反応する。刺激に反応するのが心である。どんなに悟った人でも反応してしまうのが心である。かつて、心を知るためにある実験が行われた。 修行を積み、会得した高僧と出家したての僧侶が座禅を組み、黙想をする。そこに心電を図る計器を設置して二人の心の動きを
私はコンサルティングで関わらせて頂く方々に本音を語ることの大切さをお伝えしてきた。今こそ本音で語りましょうと意図的に本音を語る機会を作ってきた。その理由は今まさに時代が変わろうとしているからに他ならない。ちなみに、本音という言葉の対義語は建前ということになる。建前文化は日本独特のコミュニケーション文化ともいえる。空気を読む、暗黙の了解、御察しするという慣用句の数々は正にこの文化を象徴していると言葉と言えよう。 かつて、アメリカの文化人類学者ルーズ・ベネディクトが「菊と刀」と
「究極の主体性」が求められる時代になった。私が通っているストレッチの専門店、CMで話題の某企業は副店長や店長への昇格は手上げ式、投票で決める制度だという。特に副店長は、入社して1日目でも空席があれば、立候補可能とのこと。10分以内の動画を撮り、社内のイントラにアップして、その演説に対して全従業員が投票して決まるという。 グループウエアのサイボウズは入社一年目で取締役を輩出し話題を呼んだ。ABEMATVで有名なサイバーエージェントは内定の時点で早くも子会社の社長にするという抜
バブル世代(現53歳以上)とZ世代(現23歳以下)の若者との意識の格差が顕著に出はじめた。滅私奉公、個人より会社が優先、辞令がでればどこにでも飛んでいくバブル世代。一方、幼少期の頃よりスマートフォンを片手にSNSの住民としてネットサーフィンよろしく、どこへでも自由に往来し、同朋意識に重きを置くZ世代。今多くの企業ではこの真逆の価値観が混在し、双方が戸惑いと混乱の中にいる。 そして、その間(はざま)で揺らいでいるのが、中間管理職に代表される世代だ。もはや、この揺らぎにどこまで
バブル崩壊後30年、デフレ経済が続き、もはや日本は諸外国に比べて極めて物価が安い国となってしまった。諸外国からするとメイドインジャパンのブランド品質を保持しながら物が安いというとても魅力的な国に映っている。その結果として、コロナ禍前は「爆買い」に象徴されるインバウンド需要が拡大し、観光立国としての国策が軌道にのるかと思われた。しかし現在はこの国策もコロナ・パンデミックにより大きく後退している。コロナ収束後には再びインバウンド需要が日本の消費を刺激することを期待したい。更にはイ
前回も取り上げたが、「上司は部下より偉く、上司の意見は常に正しく、部下は上司の指示に従え」という組織力学の功罪について今回はさらなる深堀りを試みたい。昨年2020年6月より新たにパワハラ防止法が施行された。パワハラとは職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより③労働者の就業環境が害されるものと定義される。もし違反した場合は行政勧告が入り、勧告に従わない場合は社名が公表されることもある。 改めて述べるが、もはやパワハ
拙著「グチ活」会議-社員のホンネをお金に変える技術-今回は拙著「グチ活」会議にて論じている組織活性化の考え方である。日本の会社は縦型の組織であり、メンバーシップ型と言われる。アメリカや中国はジョブ型で仕事にスペシャリストを求める。メンバーシップ型は会社に就職するという意識が強く、どの部署に配属されるかは会社に任せる事になる。ジョブ型は能力を買う、つまり専門職を雇うのに対して、メンバーシップ型は雇った後に育てるという前提の上に成立している。 昨今、現24歳以下のZ世代の若者が
VUCAの時代のマネジメント コロナ禍により働き方が大きく変容した昨今、上司の役割も変わらなければなりません。 リモートワークは社員の心的距離を変え、会社と社員の関係を変容させました。これまでは会社への貢献度を評価する立場であった上司はそのポジションに力がありました。なぜなら、部下は自分の昇進や昇給を上司に委ねていたからです。つまり、自分の会社人生が幸せなものになるのか、日陰を歩むことになるのかの決定権は上司が握っていたわけです。しかし、リモートワークに象徴されるソーシャル
VUCAの時代の考え方前回は少子高齢化で食品の摂取量が減りゆく中で食品業界のサプライチェーンが変われずに未だに大量の食品ロスを出している現状に課題を提示させて頂きました。今回は現代が直面しているVUCAの時代を解説したいと思います。 VUCAとは冷戦後に生まれた戦争用語です。この戦争用語が転じて昨今のビジネスの世界でもVUCAの時代と称されるようになりました。そして正に昨年発生したパンデミックは私達のビジネス環境を一変し、目の前に立ち現れたVUCAと対峙せねばならない時代に
第1回テーマ「食品業界にこそ組織変革が必要な理由」 組織変革コンサルタントである筆者は大学卒業後、味の素に入社。問屋、量販店担当として営業に配属になりました。仕事を通じて食品業界の複雑な構造や日本特有の商流など多くのことを学びます。入社当時の世の中はまさにバブル経済で、日本の人口も伸長していました。量販店の出店攻勢も激しく、正に仁義なき戦いの「安売り合戦」が活況だった頃です。豆腐や卵の特売が「1円」で売られる時代でした。 今年2021年はバブル崩壊から数えてちょうど30年目
いっぺん死んでみるワークショップ先日、興味深いワークショップに参加しました。3時間でしたが、とても深い学びがありました。医師の上原暢子氏が開発したワークショップでタイトル通り、死ぬという体疑似体験をして、自分が大切にしていたものを一つづつ手放すという体験。とても神秘的な体験。その体験から学んだことは、死ぬということはネガティブなことだけではないということ。そして感謝の涙があふれ出る奇跡の体験。あまりにも衝撃的あったので、すぐに講師認定試験を受け、この意義のあるワークショップを
■目的を見失った この問題についてまず考えなければならないことは、営業(郵便局員)の目的は何かということです。言い換えれば営業の定義をどう捉えていたかです。この事象を見る限り、日本郵便の営業はノルマを達成することという定義で活動を行っていたという事になります。自社都合優先、ノルマの達成が個々の営業、組織の使命となっていたのではないでしょうか。日本郵便に限らず、このような古い考え方をしている組織、営業マンは少なくありません。「お客様の為」と標ぼうしながら、現実的には目標というノ
今ネットで沸騰中のホリエモンと餃子屋店主による攻防。このようなことが起こるとどちらかが悪いというシーソーゲーム的コメントが後を絶たない。ケースは違えど、ほぼ、同じようなパターンをたどるこの日本人のメンタリティをそろそろ手放しませんか。 餃子屋事件日本人の性質として、やじうま根性、いじめ体質、無責任体質があると思います。今回の場合は、ホリエモンと友人がこの餃子店に入ろうとした際、ホリエモン以外がマスクを着用していなかったため、入店を拒否。そもそも店頭の看板にマスクを着けていな