記事一覧
【ショートショート】蝶と花
ねぇ、どうしたの? 寂しいの? と君が言う。君は今日も私に寄り添って、ふわふわと羽根を揺らしている。
「だったらなんだと言うのよ。仕方がないでしょう、ここには私の仲間はいないんだもの。私、ずっとひとりぼっちよ」
「そうかぁ。それはさみしいね。とてもとても、寂しいね」
また羽根を、ふわふわ。君の声はいつだって優しい。でも優しいばかりで何をするでもない君は、私にはむしろ残酷に思える。君だって私
【ショートショート】悪魔の誘い
無謀な試みであることは分かっている。神の御業だ。人が為していいことではない。そんなことは分かっている。悪魔の囁きか、悪霊に取り憑かれてしまったのか。そんなことは分からない。否、悪魔などという非科学的なものがいるならば、それは彼女を殺した奴等のことだろう。
彼は科学者だった。生命の起源を探究するひとりのつまらない学者だった。ゆえにこの無謀な試みを実行しのうと思ってしまったのか? 生命とはなんた
【ショートショート】喫煙所での逢瀬
なんでも先回りしてやってしまえる奴がいる。そいつは要領が良く、周りを良く見ていて、さらりといろんなことをやれてしまえて、いわゆる先見の明があるというやつなのか、彼が携われば大きなミスはまず起きない。そういう奴が現実にいる。晴香の隣にいるのはそういう男だった。名を、須藤椿という。こんな名前だが男である。
今日も隣の席からは若い女子の声が聞こえてくる。須藤さん、昨日は本当にありがとうございました
【ショートショート】神を描く者
天才だ、と何人もの人に言われてきた。子どもの頃からそう言われて育ってきた。絵を描くたびに天才だと周囲が騒ぐ。この子は異能の天才だ、と。その言葉が鬱陶しくなってきたのは一体いつのことだったか。
彼は集中して鉛筆を動かす。何枚も何枚もスケッチを描く。モデルの女は何も言わない。動かずに何時間も過ごすモデル業は相当に疲れるものらしいのだが、彼女は何も言わずに彼の絵に付き合ってくれている。これで何枚目
【ショートショート】ロマンティックな恋をしたいの
「あたくし、ロマンティックな恋をしたいの」
はぁ、と側仕えの騎士が気のない返事をする。姫君はといえば頬杖をついて空を見上げてばかりで、騎士の空返事を気にする素振りもなくこう続ける。
「お父様が決めた顔も知らない人と結婚するなんて、イヤよ。あたくしは運命の人と運命的な出逢いをして、運命的に結ばれたいの」
「お子様の夢ですねぇ」
「なんて言われたって構わないわ。だってあたくしの知ってる男の人って
もの書き100問100答に答えてみた
せっかくnoteでショートショート投稿するぜってなったんだからと、前から気になってたやつに回答してみることにしました\('ω')/
お題はこちらの記事からお借りしました。楽しい企画をありがとうございます!
1.どんな作品を書いている?
最近はほのぼの、まったりしてる話を書いています。時々しんどい話が混ざる。
このアカウントでは一次創作のSSを投稿していきますが、二次創作では基本「推しをしあわせ
すごい、noteって続けてるだけでも褒めてくれるんだ。記事は2回しか書いてないのに。やさしい。
やりたいことができました
満月の晩、背中を押されるままに、まずは登録してみました。
僕のこと、僕が好きなもののこと、少しずつ書いていけたらいいな。
ご縁がありましたら、どうぞよろしくお願いします。