Marie

元・理系女子。OA機器メーカーに9年在籍後、別の企業で7年間のアルバイトを経て、現在は…

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元・理系女子。OA機器メーカーに9年在籍後、別の企業で7年間のアルバイトを経て、現在は派遣社員として働く。 現在大学生の息子が、高校1年入学直後に自閉症スペクトラムの疑いの診断を受け、家族の生活を立て直すために目下奮闘中。 趣味は、ピアノ・フルート演奏、読書、手芸。

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高校生になる息子、初めて発達障がい疑いの診断を受ける

初めての投稿です。 現在、高校生と中学生の子どもを持つ専業主婦です。 昨年、高校生の息子が自閉症スペクトラムの疑いありという診断を受けました。 入学直後より腹痛を訴え、登校しても保健室へ直行。 そうこうするうちに、登校することが難しくなり、4か月で通信制高校へ転学となりました。 中学までは、コミュニケーション、学力、生活リズムなど、特に際立って問題になったこともなく、いわゆる「普通」の学生生活を送っていました…(といっても、細かく思い返せば、特徴のある行動をいくつもと

    • 大学でのサポート

      久しぶりの投稿です。高校1年生の時に自閉症スペクトラムの疑いであると診断された息子。昨年の4月に無事大学生になり、1年が経ちました。 大学入学前、オープンキャンパス(大学見学会)にて、どのようなサポートが受けられるか事前に個別相談に行ったりしましたが、実際に入ってみるとこちらが考えていた以上に手厚くサポートしていただき、なんとか授業にもついていくことができました(完璧主義の本人にとっては、まだ不満があるようですが)。温かく見守っていただいている先生方、保健師さん、事務の方々に

      • 「学校にいけない」を読んで〜不登校になってから母がやったこと

        今朝も新聞を開くと、昨日の続きの記事が載っていました。不登校になった子どもに、親がつい強い口調で咎めてしまったり、頑張れと言いすぎてしまったというものです。 前回の投稿にも書きましたが、コロナがきっかけではないものの、息子は不登校経験者。最初のうちは、私は仕事の前に、学校まで付き添って、門をくぐるのを見届けてから、出社するというものを繰り返していました。息子も私も、必死です。しかし、そこの高校には変わったルールがあり、保健室の滞在時間は、なぜか1時間まで。改善しなければ、問

        • 「学校にいけない」という記事を読んで

          今朝、新聞を読んでいるとコロナ禍で勉強のことや体調のことで相談することが出来ず、不登校になってしまい、高校を途中退学された方の記事を読みました。息子の場合は、コロナ禍で退学したわけではありませんが、留年するまであと何日と数えられてしまっていたこと、精神的に追い詰められてしまう気持ちが手に取るようにわかり、退学したときのことを思い出してしまいました。 息子は、退学する前に通信高校を1校だけ見学し、そこの面接を受けて転学先を確保した後に、全日制の高校を退学しました。他の友達と卒

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        高校生になる息子、初めて発達障がい疑いの診断を受ける

          進学前の個別相談

          久しぶりの投稿となります。高校3年生となった、自閉症スペクトラムの息子。先日、受験した大学2校から、合格通知を頂き、第一志望の大学に進学することが決まりました。ここに至るまで、きっかけをくださった周囲の方々、ご指導頂いた先生方に感謝です。もちろん、これはゴールではなく、新しいステージのスタート地点に立ったということ。今後の成長が楽しみです。 さて今回は、大学を受験する前に行ったオープンキャンパスについて書きたいと思います。どこの大学も、大学案内に、「障害がある場合は、事前に

          進学前の個別相談

          中高生が心療内科のカウンセリングを受けている最中に、親は同席するか?

          中高生が心療内科にかかる場合、家族は一緒に診察室(カウンセラー室)に入るのでしょうか?それとも、患者である子ども一人で受けさせるのでしょうか?初診の場合は、状況を伝えるために、同席するとしても、その後のカウンセリングなどは、どうでしょうか? 以前、息子が通っていた学校のスクールカウンセラーの先生から、 「カウンセリングを受けるのに、高校生が親と同伴なのは、どうなのだろうか。言いたいことが言えないのではないか」 と、指摘を受けました。息子は、病院に行っても、自分からは話したが

          中高生が心療内科のカウンセリングを受けている最中に、親は同席するか?

          息子が通う通信制高校での単位取得

          息子が全日制から通信制の高校に転学してから1年以上が過ぎました。 転学先の高校は、多くの大学と同じように、単位制となっており、年度始めに履修登録(受けたい科目を選択して届け出る)を行い、授業に臨みます。 学期は、1年を前期と後期に分ける二期制。それに合わせて、試験も年に2回行われます。単位を取得するには、科目ごとに定められた、数枚のレポート提出と、必要な回数の授業出席、そして期末試験の合格が求められます。 提出したレポートは、1枚1枚採点されて返却されるのですが、目標点数に

          息子が通う通信制高校での単位取得

          息子(発達障がい疑い)と私の睡眠時間

          前の記事にも書きましたが、小さいころは夜泣きがひどく、午前3時くらいまで抱っこして歩き回らなければならない毎日でした。3歳くらいになると、深夜に突然起きだして、階段を降りようとして、連れ戻すこともありました。目が離せないこの頃は、息子も私も、連続して睡眠できるのは、最大で3~4時間。昼間、息子は通っていた保育園でのお昼寝の時間で、夜に足りなくなった睡眠時間を、補充できていたと思われますが、こちらはヘトヘト。私の勤務先の最寄りの駅が、ある路線の終点の一つ手前の駅だったのですが、

          息子(発達障がい疑い)と私の睡眠時間

          咲の鴨東小パスポート

          プロローグ 転校すると、今まで過ごしていた学校や周りの風景は、まるではじめから私がいなかったように動き始める。 「鴨東小パスポート」は、そんな風景を変えてくれる魔法のカードだ。転校する子が希望すれば、このカードを持つことができる。そして、その学年が卒業するまで、鴨東小の門をくぐることができ、まるで転校する前と同じように扱ってくれる。転校する前の世界の続きがそこにある。教室には座る席があって、以前と同じように一緒に授業を受け、休み時間には友達と遊び、給食を食べることができる

          咲の鴨東小パスポート

          きれいな文字。きたない文字。

          息子は、小学生の頃から現在に至るまで、文字を書くときは、殴り書きをします。 しかも、その文字は薄く、何が書いてあるのか解読不可能なことがしばしばです。 高校で発達障がい疑いの診断が出ましたが、知的障がいは無く、文字を覚えられないということではありません。 とにかく「きれいな文字を書く」ということができなかったのです。 それでも、小学2年生から4年生の3年間、ベテランのちょっと怖い担任の先生が、毎回のように根気強く、文字の直しに付き合ってくださった時期がありました。 小学校1

          きれいな文字。きたない文字。

          声の聞き取り

          息子が高校1年生の時に、自閉症スペクトラム疑いと診断されたのち、実は一度に聞き取れるのは3人くらいまでで、それ以上の人数が集まった時は、話している内容を聞き取れていないことがわかりました。 例えば、教室にクラスメートが30人ほど集まって、それぞれにおしゃべりしていると、彼のストレスは増幅してしまい、少人数と話そうとしても、声を聞き取ることが難しいようです。 聞き取れたとしても、聞き取りに神経を集中させていたため、そのあとは疲弊しきってしまいます。 実は、診断されるずっと前、

          声の聞き取り

          家族の本質的な理解がなければ、介助する側の家族は孤立してしまう

          息子が自閉症スペクトラムの疑いと診断された後、私は家族に対して、この障がいがどのようなものであるか、どのような対応が必要かを何度も説明してきました。 しかし、普段仕事などで家をあける家族や同居していない親族にとっては、理解することは容易ではありません。 私の世代は、詰め込み型教育真っ只中をかけめぐっていたので、やればできる理論から抜け出せないことが多いのです。 確かに、今までは頑張ってできていました。 でも、息子は頑張りすぎて記憶をなくしてしまうくらいのストレスをため、普通

          家族の本質的な理解がなければ、介助する側の家族は孤立してしまう

          学校の成績表に求められる「積極性」

          中学校3年の三者面談のとき、息子は担任の先生から、授業中にもっと積極的になれないか、指摘を受けました。 その先生は英語を教えていたのですが、あるとき授業で、生徒に自由に歩き回って、たくさんの人と会話の練習をするように指示をしました。 しかしその時間、息子はずっと受け身の態勢。 声をかけてくれるクラスメートとは練習するのですが、それ以外の時間は何もせず、ボーっとしているように、先生からは見えたのです。 先生も、授業中に何度か声をかけてくれたそうですが、本人が自ら動くということは

          学校の成績表に求められる「積極性」

          教育の場での配慮と支援について

          息子が発達障がいの疑いがあると診断されてから、「発達障害者支援法」というものの存在を知りました。 以前より、知的障害のある方に対する法律があるということは認識していたものの、2016年に法律が改正され、知的障害を伴わない発達障がいを持つ者も対象とされるようになっていたのです。 当事者にならなければ、そのような法律を知る機会もなく、もし実際近くにそういった方がいらっしゃっても、どのような支援が必要であるか理解できなかったと思います。 息子は、自閉症スペクトラムの疑いがあるとい

          教育の場での配慮と支援について

          「集中力!やればできる」の裏に隠された代償

          ある日、息子は大好きなアニメのキャラクターがたくさん載っているポスターを、近所のファーストフード店で頂いて帰ってきました。 そのキャラクターの下には、一つ一つカタカナで名前が記してありました。 当時まだ3歳、もちろんカタカナは読めません。 新しいキャラクターの名前を覚えたくて仕方がない息子は、何度も私のところに聞きに来ました。 最初のうちは、いくつか教えてあげていたのですが、そのあとは私の方が面倒くさくなり、放っておきました。 すると息子は、自分が知っているキャラクターの名前

          「集中力!やればできる」の裏に隠された代償

          発達障がいが起因となった二次的障がい

          息子は、ストレスをため込んでしまったり、極度の緊張状態になると、お腹が痛くなります。 さらにストレスが増幅すると、自分の中にもう1人の自分を作り出し、嫌なことはその別の人格に全て押し付けるようになりました。 その間の記憶はありません。解離性障がいでした。 診断を受ける以前のことです。 中学校の担任の先生との三者面談のときに、手をヒラヒラさせてずっと笑っているのです。 息子は、外ではいつも口数が少なく、おとなしくしているのですが、隣で聞いている私がびっくりするほど、普段と様子

          発達障がいが起因となった二次的障がい