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進学前の個別相談

久しぶりの投稿となります。高校3年生となった、自閉症スペクトラムの息子。先日、受験した大学2校から、合格通知を頂き、第一志望の大学に進学することが決まりました。ここに至るまで、きっかけをくださった周囲の方々、ご指導頂いた先生方に感謝です。もちろん、これはゴールではなく、新しいステージのスタート地点に立ったということ。今後の成長が楽しみです。

さて今回は、大学を受験する前に行ったオープンキャンパスについて書きたいと思います。どこの大学も、大学案内に、「障害がある場合は、事前に相談してください」と記載されており、いろいろな学校で個別相談をしてきました。そのときの様子をお伝えします。

3月の終わり頃から、息子と2人で大学や短期大学のオープンキャンパスに参加しました。と言っても、発達障害の可能性があると分かったのは、高校に入ってから。今まで、そのような相談をしたことがなかったため、何を相談すればよいのか、悩みました。以下、4つの学校でのやり取りの様子です。参考になれば、幸いです。

《学校A》

学校Aの個別相談は、2人の教授が担当してくださいました。息子の高校の時の出来事や、その時に困ったことを親身になって聞いてくださり、解決方法を一緒に考えてくださりました。その学校では、同じ障害を持っている人が既に通っていること、実際に課題提出などで対応が必要な場合は、他の学生さんと不公平にならない範囲で、考慮していただけるとのこと。さらに、「同じ系統、同じ学部のある学校でも、ここの学校は〇〇が得意、あそこの学校は△△も学べる、通学が難しいなら通信制の□□学校もある」と、知りうる限りの情報をくださりました。まだ、3月だったということもあり、沢山の学校を見たほうがよいとアドバイスくださり、息子はコミュニケーションも取れるから問題なく過ごせるはずと、励ましてくださり、帰りに当日公開していなかった教室の一部を案内してくださりました。

《学校B》

学校Bでの個別相談は、入試担当の事務の方とさせて頂きました。そこの学校は、沢山の講師の方が在籍されていて、自分と合わないと感じたら、個別指導担当の先生を自由に変更できるとのこと。しかも、必修科目が一つしかなく、あとは好きな科目を必要単位の分だけ取ればよいとのこと。こだわりが強く、大勢での集団行動が苦手な息子にとっては、担当の先生の変更や、科目を自由に選択することは、魅力的でした。

《学校C》

こちらの学校も、個別相談は入試担当の事務の方とさせて頂きました。学校Cでは、今までに、発達障害でコミュニケーションが取れなかった方が、会話のやりとりの練習をされ、実際の入試面接で、ある程度のやりとりができるようになり、入られた方がいると伺いました。息子は、独特の世界観はあるものの、通常のやりとりは全く問題ないので、特に問題なく過ごせるのではないかとのこと。入学後は、個別で教えていただく教科の担当の先生に、直接相談することが可能ということでした。

《学校D》

最後に伺った学校では、学科の教授、事務方の管理職の方、入試担当の事務2人の、合計4人の方が、個室を確保して対応してくれました。集団での授業で、体調が悪くなったら、教室を抜けることを認めることはできるということなど、具体的に提示してくれました。また、息子が元々志願していたコースは、海外研修が必須であることが判明。ストレスで、解離性障害の症状が出る可能性があるため、難しいことを伝えると、志願しているコースと同じ内容を学べて、海外研修がないものがあると教えて頂きました。さらに勧められたコースの内容は、当初志願していたものより、より広い範囲の学問を扱うことができるとのこと。さらに、息子の体調が回復して、海外研修に参加できる見込みになったり、社会情勢により海外渡航が難しい場合には、3年時に、元の志願しているコースへ移ることも可能であることがわかりました。直接相談しなければわからないことも多く、個別相談を受けてよかったと感じました。

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学校によって、対応してくれる方が事務の方だったり、先生だったり、また対応していただける内容も一つ一つ異なります。予め、どのような内容を聞きたいか、決めておくのも一つの手ですし、私のように困っていることを伝えて一緒に対応方法について相談にのって頂くのも、良いかと思います。一人で悩むより、個別相談で担当の方に相談にのってもらうことを、是非お勧めします。息子の場合は、学校生活の場合のみ、相談しましたが、入試の際の扱いについても、相談できる場合があります。また、このご時世、学校によっては、電話やオンラインで個別相談をしていただけることがあります。ご確認の上、相談してみてください。

息子は、個別相談をあちこちでした結果、それぞれの学校で一長一短があることがわかり、悩みましたが、最終的にそこで出会った先生との相性(この先生に教えてもらいたいと思ったかどうか)、何をどう学びたいかで、志望順位を決め、受験の準備をして合格を得ることができました。

改めて、サポートしていただいた方々には感謝です。

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