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「この仕事でよかった」5人の短編映画 〜想いで成り立つ素晴らしき世〜

「なぜエンジニアになったのですか?」

これは、私の職業柄、
毎日使うフレーズだ。

何を隠そう私は、
ITエンジニア専門の転職エージェント。

その人の人生や、その人の判断基準
その人の幸せと思う瞬間や、その人の夢...

どうやら、この仕事をしていると
自分とは全く違う人の人生を、
まるで擬似体験した気分になる。

様々な背景からエンジニアとして、
今の道を選択している人の話を聞くのは
一つの短編映画を見ているようで楽しい。


「エンジニア」


一言にそう言っても、
自社開発のプロダクトを開発している人
受託開発のプロダクトを開発している人
派遣として開発する人

デザイン担当なのか、
バックのシステムの担当なのか
Android、iOSの担当なのか
ロボットやAIの担当なのか

要素が無数にあり、
その無数の組み合わせによって
見えてる世界が全く違うことに
驚かされることもある。

この時代に生きる私たちは、
1日に必ず一回はエンジニアが作った
物に触れるような状況だ。

そんな、私たちの生活の一部同然であり
この世界を作っている「エンジニア」は、
どんな世界を見ているのだろうか。

エンジニアの想いを知ると、
世の中の見え方が変わってくる。

今回は、様々な視点から


「#エンジニアでよかった」


という人たちのエピソードをまとめてみた。
エンジニアの人も、関係ない人も、
一緒に、擬似体験してほしい。
彼らの短編映画を。


■「世の中にないものを生み出せる喜び」
  33歳。イギリス生まれ。Sさん。

「エンジニアは好きです。
だって、世の中に存在しないものが
自分の手で作れるんです!」

ZOOM越しに伝わってくる、
彼の喜びに満ちた声と、キラキラした目。

世の中に今はないけど、
「こういうものがあったら面白いなぁ」って
頭で考えたものを、自分の手で作れた時に
#エンジニアでよかった  と感じる彼。

エンジニアはある意味、
クリエイターでありクリエイティブな仕事
なのかもしれない。
と気付かされた瞬間だった。

ちなみに彼の初めての作品は、
12歳の時に友達のために作った、
「好きな音楽を人に教えられるアプリ」


■「子供に良い生活をさせてあげられるわ」
  48歳。インド生まれ。Nさん。

「私は小さい頃、貧しかった。
だから、自分に子供ができたら
日本に来て、少しでも良い生活を
させてあげたいと思っていたの」

エンジニアは、給料が比較的高い。
だから、大学を選ぶときに覚悟を決め、
その道を選んだと語る二児の母親。

一人の女性で、母親で、妻で、エンジニア。
いろんな顔を見せてくれた。

慣れない日本、比較的に男が多い業界。
苦労することも、辛いこともあるけれど。
小学生の娘が、楽しそうに学校へ
向かう姿を見るときに幸せを感じるとのこと。

「お金で見るな」って言うけれど、
我が子を守るエンジニアの姿は
強く、カッコ良かった。


■「世界平和のために」
  26歳。シリア生まれ。Gさん。

「僕は、大学院に進学してすぐに
シリア戦争が悪化し、家が貧しくなりました。
そこから経済的自立を目指し、
エンジニアになることを決めました」

「大学の食堂で朝6時から夕方5時まで
働き、必死に勉強して奨学金に合格し、
日本でエンジニアとして働いています」

「僕は、ドローンの開発が好きです。
でも、戦争に使われるものは作りません」

彼の口から聞く、この言葉は
とてつもなく貴重でリアリティのある
言葉だと感じた。

「世界平和のために」って、
日本に住んでいると当たり前のようで、
少し現実離れした言葉に感じるかもしれない。

でも、彼にとっては心から切実に願う希望。

「エンジニアとして開発したものが
誰かの役に立っている」

この結果だけで、彼にとっては
エンジニアでよかったと思える瞬間。

こんな想いを持ったエンジニアが
日本で働いてくれているだけで、
平和で幸せなことなのかもしれない。


「時間を忘れられるから
 36歳。ベトナム生まれ。Mさん。

「趣味はプログラミングです」

仕事終わりの夜、
ご飯も食べずに24時を迎えることも
あるという彼。

土日も、休む時間も、
彼にとってはエンジニアとして
生きることが生きがいだという。

「プログラミングをしていると、
時間を忘れるんです」

彼は少し無口で、
あまり笑わないし、少しシャイ。
でも、自分の中にある確かな「好き」
と言う感情を大切にしている。

人生の中で、あそこまで没頭できるもの
と出会えるのってちょっぴり羨ましい。
仕事も趣味も「楽しいから」の一言で、
忙しい彼の人生は内容がぎゅっと濃そうだ。

エンジニアでよかった。
エンジニアがこの世にあってよかった。
と言う人生を生きる彼の世界に浸る。


■「小さい頃に憧れたことが叶う瞬間」
 32歳。フィリピン出身。Iさん。

「子供の頃、日本のホームページを見て
感動したことを今でも覚えています」

「フィリピンのサイトは動かないのに、
日本のサイトは動いてスタイリッシュだった。
衝撃だったんです」

そんな衝撃を、
受けるだけではなく
自ら作り手に回る決断。

「今はあの衝撃を
仕組みとしてわかるのが
好きな時間なんです」

それを語るときの、
嬉しそうで無邪気な彼の顔は、
今でも忘れられない。

幼い頃、世の中の全てが
よくわからなかったものが、
大人になってよくわかることがある。

それは、時に面白い発見で、
時に知りたくなかったこともある。

でも、エンジニアの世界には、
面白い発見しか残されていない。

世の中の仕組みを、
日々発見することが彼の
エンジニアでよかった瞬間。


この中のエピソードには、
どこか共感できる気持ちが
散りばめられていたり。

自分の見てきた世界と
全く異なる世界を見ていた人の
世界も散りばめられていたかもしれない。


ただ一つ確実なことは、
想いで溢れていると言うこと。

エンジニアたちに支えられて
生きているこの世の中だけど、
それはエンジニアに限ったことではない。

生きていると何かしらの形で、
社会に影響を与えていて、
その想いが一つの世界に集約される。


#エンジニアでよかった

そう思いながら日々働く人に
感謝しながら。自分の仕事にも
当てはめて生きていきたい。



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