Q&A:過食欲の見えない終わり
今回は頂いた質問に答えるnoteです。考え方の選択肢の一つとして参考に読んで下さればと思います。
回復過食期の波
回復過食期の波は、思っている以上に長く続きます。驚かせたくてお伝えしているのではなく、知っていると食欲に向き合える心を用意できると思うからです。
体の回復は「体重」とか「見た目」ではなく、測れない・見えない「体の内側の働き(内臓機能など)」が戻っていく事なのです。
自分では、気が付かない変化なので「いつまで過食期が続くの?」と食欲を疑ってしまうのかと思います。
人によって回復のタイミングも自覚も違いますが、体のサイズや重さでは回復と判断できない心の病気なのです。
回復期後半のステップ
回復期の後半は、本人の踏ん張り期です。体の回復は先程書いた通りですが体重の変化に「見た目の変化」が伴うので、心の痩せへの偏りがこれ以上の変化を拒もうとします。
回復過食期は長く続きますが「もう大丈夫。もう、増やしたくない。変わりたくない」と、過食欲を抑え込むと反動で大きな過食欲を招いたり、そこから必要な体の回復ができず、ずっと過食期の中で「我慢」を繰り返してしまいます。
ここからは、私の経験談と重ねて後半に「自分の為にできる事」をシェアします。
ある程度の体の回復は「脳の萎縮も回復している」と捉えられます。これまで、考えられなかった事が思い浮かんだり、自覚は持ちにくいのですが言動にも良い変化は現れているはずです。
摂食障害は「心の病気」です。質問者様も仰る通り、体型に囚われる心に向き合う必要があります。脳が回復してきた今が向き合いやすい時間だと思っています。
体型を思う気持ちに隠されている「本音・理由」は人それぞれなので質問者様なりの心の問題を模索して下さい。
ここで、脳の回復についてもう少しお伝えすると「思考が鮮明になる」っていう表現が私の抱くイメージと近いニュアンスです。
思考が鮮明になると、これまで抱かなかった不安や疑問も抱くようになります。頭で理解しようと、考えるのです。
ですが、今日まで食べ進めてきた通り、これからも回復過食期の波が収まる時まで食べてあげる事が「大事なステップ」で変わりはありません。
更に回復して変化した「見た目」によって邪魔が入って、思うように食事が摂れない方もいます。が、ここが別れ道でコントロールや制御をしてしまうとまた我慢の日々に戻ってしまうのです。
過食が続く理由
過食期が続く理由について、考えられる事があります。質問者様が該当するかは分かりませんが、皆さんの参考になればと思いここでシェアさせて頂きます。
回復期の中で「心の許せる範囲内で食事をしてきた事」です。摂食障害の渦中の食事より、量や質を増やして体は回復したかもしれません。でも本当に食べたい物で心を満たしているかは別の話です。
例えば、洋食が食べたいのにヘルシーな和食を選んでしまう事。食べたいデザートを食べてもその分食事を減らしてしまったり。
食事して体は回復していきますが、心の満たされる感覚を本人が掴めていない状態になると思います。
さつま芋とかヨーグルトも栄養があるので、それでも体にとっては回復に向かうかもしれません。が、これからずっと芋を食べて生活できるの?という話です。
食事のこだわりは「体に悪い」のではなく「心に悪い」のです。それを一生続けていけるのか?本当に食べたいものを選べない自分で過ごしていけるのか?という事。
だから回復期で、食のこだわりを手放していく回復のステップが重要なのです。体重を増やす為だけの回復過食期ではないのです。
今からでもいつからでも早い・遅いはありません。できる事として、食べたい物を選んであげて欲しいと思います。
最後に
質問者様は今日まで食べて体を労ってこられた心の持ち主だから「やり方」はともかく、自分のここまでの頑張りを認めて受け入れてあげませんか?私は凄い事だと思います。
ここまで書いて、私は質問者様のこれまでの過ごし方は正しいと思うし間違いなんてないと思っています。
今日までやってきたから、今日悩めることがあると思うんです。なので今できる事を、また積み重ねていく回復期として過ごして心と向き合って欲しいと思います。
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