【同性愛】 推しカップリングに心が救われる
みなさんは、推しカップリング(推しカプ)っていますか?
私自身、生まれてから今まで26年以上を生きてきたなかで、両親はもちろん親友にすらカミングアウトをしたことがありません。女性として女性が好き。でもその想いを打ち明けたことはない。だから、心のどこかで「本当の自分」を自分だけしか知らないという事実が、ときに寂しく孤独に感じることが多々ありました。
そんな私にとっての心の救い、それが推しカプだったのです。
まえがき
実は私、中学生ぐらいの頃からずっと女性同士の推しカプに心が救われ続けています。というのも私自身、女の子に生まれたのに女の子に恋心を抱き、まだ知識がなかった幼い心ではそのこと自体がダメなことなのではないかと、どことなく後ろめたい気持ちを抱いていたからです。
そんな私にとって救いの存在、それが推しカプや同性同士の物語の世界でした。
まだ学生だったころの私は、足にプラス1キロの錘(おもり)をつけたら足取りが重たくなるのと同じように、自ら心に足枷をつけていました。アンテナを立てて使用するタイプの携帯電話が世に登場し始めたまだそんな時代、ひっそりと学校の視聴覚室にあったブラウン型のパソコンで、恐るおそる「同性愛」とインターネット検索をしてみたときのこと。
当時そこには、沢山の否定的な文言が並んでいて。カクカク動くタイプの古いマウスで少しずつスクロールしながら、もしこのことがバレたら、先生に検索履歴が見つかって私が同性愛について調べたことがバレたら……なんて、当時の私は恐くなってそのままパソコン本体の電源ボタンを長押ししました。
画素数の粗い文字が大量に表示されていた画面は一瞬にしてプチッっと真っ暗になり、そこにぼんやりと映った私の顔、心臓はバクバク。制服の上からでもその振動が見えるほどでした。
私は、自分が密かに抱くこの気持ちを、幼い頃から女の人にばかり惹かれる心を、ずっとどうして良いのか分かりませんでした。
現代においても国や地域によっては法律や宗教で同性愛が禁じられていて、さらには処刑されることもある。そんなはるか大昔の、まるで歴史の話に思える事実が、実はいま自分が生きるこの時代でもまだ行われている。
いやいや、自分が生まれ育った日本なら大丈夫だろう、そう信じ込んでいたけれど……。
日本でも同性婚は認められていない。認められないまま、こんなにも時代が進んだ今ですら我が国の代表が否定的な意見を述べている。法律は進化せず、時代だけが進むのと同時に、私は年齢を重ねていっている。
いつになったら、法律が、私たちに追いついてくれますか。
それは「変化」ではなく「進化」なのだと、そんな当たり前のことに、いつになったら気がついてもらえますか。何かが急激に変化して出現するんじゃなくて、元からずっとそこに存在していることに、なぜ気が付かないのですか。
推しカプの話
……前書きが重すぎました。なんだか気持ちが暗くなるニュースが続いているので、今回は推しカプの話を書きたいと思います。ここからは明るく書くので、みなさんも私の熱量についてきてくださいね!
みなさんはいますか? 推しカプ! 私はいます!! それもたくさん!!
そんな私が大好きな世界のごく一部を、ここからは具体的な物語や作品などを交えながら書いていってみます。
※補足:まずは作品そのものの魅力を伝えたくなってしまって、推しカプメインというよりは作品紹介みたいになってしまいましたが、適当に読み流してください
推しカプ & 推し物語の話に戻ります
冒頭に書いたように、中学生ぐらいの頃から心の安らぎとしてそういった世界に入り込むのが大好きでした。それはアニメや漫画など二次元の場合もあれば、アイドルやドラマ、映画など三次元の場合も様々です。
たとえば、最近だと特に
・FreenBecky(ドラマ『GAP The series』)が大好きです
タイのドラマシリーズなのですが、現代設定で上司と部下(CEOと新入社員)、しかも二人の運命はもっと前から深く始まっていて?! といった関係から始まる物語で、さらには同性愛にまつわる色んな障壁も描かれていて、まぁとにかく語彙力を失ってしまうほどになんとも言えず素敵なので是非見てみてください。
しかもこちらなんとYouTubeで全話無料で見れます。
Blu-rayなどが発売されたらちゃんとお金を出して買うので、いつかちゃんとした字幕翻訳のプロによる日本語訳で観られますようにと密かに願っています(YouTubeではエピソード2まで有志の韓国の方?による日本語訳がついており、それ以降は自動翻訳もあるので、ストーリー自体は問題なく追うことが出来ます!ただ、ロマンチックな場面にうっとりしていたら自動翻訳で笑ってしまうことも)
推しカプとしてのFreenBeckyはもちろんですが、お二人それぞれの魅力も半端なく、特にSam役のFreenさんがイケメンすぎて私はリアコ寸前です。Samという役柄に収まり切らず、もはや画面越しに観ている人全員を抱いてるんじゃないのって思うぐらいの魅力です。Beckyさんもとにかく可愛くて、そんな二人がケミストリー爆誕させているのでもうとにかく早く観てください。私のnoteを今すぐに閉じてでも良いので先にYouTubeで見てみてください、秒でハマります。伝えたいことはそれだけです。
最新話(2023年2月6日公開)のエピソード11は、いまの日本の状況ともリンクしているというか、同性婚が認められていないタイと日本という状況下で観ていて非常に辛くなってしまうシーンもあるのですが、2人がそれにどう乗り越えていくのか、最終エピソードが来週公開なのでドキドキです。どうかハッピーエンドでありますように、希望と勇気を届けてくださいという気持ちで見守りたいです(ここでいっかい深呼吸)
最後にもう一度だけリンクを貼るので、ぜひポチッっと押し(推し)てください。
・アデル・エネルさん & ノエミ・メルランさん(映画『燃ゆる女の肖像』)
こちらはもう語る必要がないぐらいに、セリーヌ・シアマ監督や出演者の方々のインタビューから伝わってくる作品や想いの深さに燃えます。二人のコラボレーションも最高です。本当に、それぞれの作品やカップリングについて語り出したら1万字は優に超えてしまうと思うので今は止めておきます。
・ルーニーマーラさん & ケイト様(映画『キャロル』)
大学生のときに授業終わりの夕方、一人で映画館に行って観たのですが作品自体はもちろんのこと、原作が時代を経てタイトルを変えて発表されたことなど、静かに感動してしまって映画館から立ち上がって帰る道中も放心状態でした。
原作を何度も読み、Blu-rayの初回生産版を保存用と観賞用とを購入するぐらいには大好きな作品です。
あとは定番かもしれませんが、
・ドラマ『 Lの世界 』(これは特定の推しカプというより箱推しに近いかな)
初めて見たときの「これ!こういうドラマが見てみたかった〜!」という爽快感がたまらなくて、女性同士が自然と恋に落ちてセクシャリティも性的嗜好もみんなカラフルという世界が刺激的でした。
ラブシーンが多い(しかも激しい)のと複雑すぎる人間関係が気になりますが、初めて見たときは高揚感に近い嬉しさみたいなものを感じました。
さらに二次元のアニメだったら、主に
・ウラネプ(漫画『美少女戦士セーラームーン』)
・りつみお(漫画『けいおん!』)
・このせつ(漫画『魔法先生ネギま!』)などなど
あと、漫画『やがて君になる』なども大好きです。登場人物のセリフだったり、それぞれの想いの表現や、アニメ化された際の心理描写などもシビレました。
そして、アイドルや芸能人などの推しカプもいるのですが、本人のセクシャリティのことだったり、相手との実際の関係を深追いするのは本意ではないというか、人によってそれぞれ感じ方も異なると思うので、こちらはちょっと名前は伏せておきますね。
心の温泉
物語や推しカプという世界が自分のなかにあって、それはいつでもそこに逃げ込める場所というか、心の温泉のようなものといった感じでしょうか。ゆったりとリラックス出来て、心地よい温かい場所。
それこそ学生時代は推しカプのことを考えながら登校して、授業中にはノートの端に二人の名前を書いたりエピソードを思い出したりして、帰り道ではその日の推しカプたちのSNSなどをチェックしてニヤニヤしながら下校するという、それぐらい私の心のよりどころというか、支えになっていました。
なんというか「一人でも良いと思ってたけど、二人だともっと良いもんだね」みたいな関係も好きだし、「二人が出会う前と出会った後で確実に良い方向に成長してる……!!」みたいな相乗効果も好きだし、さらには「一人じゃできないと思ってたけど、あなたがいるから出来るかも」みたいな関係も大好きで。
たとえどんな状況にあっても、私達の心の中までは誰も手出しできない。私達の心の中の宇宙は、誰からも自由! 人間は力を合わせるから強いんじゃない?
真逆のキャラでも あい通じてる 夢を生きるチカラ☆
ふたりはプリキュア!!
……とにかく女性同士の恋人、パートナー、姉妹に近い関係、コラボレーション、親友、もはや定義できない関係を通してお互いが相乗効果でどんどんと成長していくような、そんな関係性を拝むのが大好きです。
いつかそんな相手が自分にもできたら良いなぁという気持ちと、ただその二人が尊くて、素敵な関係だなぁと思うその時間や感覚の全てが大好きなんですよね。
だから学校や職場で嫌な出来事だったり逃げ出したいと思ったときでも、推しカプのことを考えて意識を楽しいことに飛ばしたり、今日は帰ったら推しカプが出ているDVDを見ようなどと楽しみを作って、自ら心を保っていました。
職場のランチルームで聞こえてくる社内恋愛の話や、勝手に当てはめられるジェンダーロール、同性愛をネタにした発言など。そんな辛さを表面化させることもできず、心の内でやり過ごすしか出来ないとき。そんなときには推しカプの写真などを見て、その一瞬だけでも心だけは楽しいと感じるところに避難させてあげる、そんなことを繰り返して救われていました。
冒頭でも触れましたが、まだまだ時代や考えは追いついていなくて、国の代表やその秘書官ですら耳を疑うような発言をしている現代。
国内で結婚が合法的にできる異性愛と、残念ながら現時点ではそうではない同性愛への差別。その現実を目の当たりにして気分が落ち込んでしまうことも多いけれど、少しずつでも進化していくことを願って。
心ぐらいは、安心感や安らぎ、愛を感じられる場所に置いておきたい。
以前の記事でも書きましたが、自分が見ているマイノリティの世界から、ふと現実に目を戻すと、目に入れたくないマジョリティのことばかり。当たり前に押しつぶされそうになって、自分を受け入れてもらえないような言葉や態度ばかりが目に入る。
でも、
わたしたちはぜったい負けない
……なんだか最後までおふざけみたいなノリで書いてしまいましたが、暗いニュースのなかで少しでもクスッと心が明るくなってもらえたら嬉しいです。
いま愛している人がいて、その人と結ばれたいのに同性同士という理由だけで国からも法律でも認められず、心ない差別的な発言で心を痛めている人に、少しでもなにか届きますように。
さらには物語や様々な表現を通して、色んなプラスのメッセージを届けようとしている人々の想いがいつか実を結びますように。
もっともっと時代が進化して、ちゃんと法律が追いつきますように。
Love is Love
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