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こうしてあなたは騙される。YESと言わせる4つの禁断のテクニックを紹介します

今日はあなたがイエスと答えたくなるような心理学のテクニックをご紹介します。

あなたも知っているテクニックもあると思います。

ぜひ目次からどのテクニックが使われているのか予想してみてくださいね。

10回繰り返した小さい頃の遊びはすごい効果を秘めていた

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ピザと10回言ってください。

言いましたね?

では、腕を曲げるところの名称は?

なんて小さい頃よくやってる人がいましたよね。

慣性が働いているかのようにピザやヒザと答えてしまって「あっ」ってなりますよね。

実はこの原理をイエスと言わせることに利用できます。

相手がイエスと答えるしかないような問いかけを何度も行うと、その後はイエスと答えやすい状態になります。

具体的な例を挙げると催眠術師が最初に行っている催眠誘導と呼ばれているアレです。

「今あなたはこの文章を見ていますね? 機器を持っている手の感覚がわかりますね? 床に触れている足の感覚がわかりますね? 

そして無意識に息をしているのに気付いていますね? 

呼吸に意識が向きましたね?

それでは、ゆっくり深く息を吸って、

ゆっくり、長く、吐いてください。

ゆっくり繰り返すと、

だんだんリラックスしていくのを感じますね?」

あなたの状況を想像して書いてみましたが、たぶん全部イエスでしたよね?

ちょっとだけ私のことをフォローしたくなりました?

すいません冗談です。

他にも「笑っていいとも!」のタモリさんと観客の定番のやり取りや、ビジネスのシーンでも使われていたりします。

このテクニックを「イエスセット」と呼びます。相手に気づかれずに短時間のうちに信頼関係を築くことができます。

これは精神科医のミルトン・エリクソンによって有名になったテクニックです。

ミルトン・エリクソンは催眠療法家と知られる心理学者で、アメリカ臨床催眠学会の創始者で、初代会長です。

それまでの催眠とは大きく異なる手法を使ったため、ミルトン・エリクソンの催眠は現代催眠、エリクソン催眠などと呼ばれるほどです。

ちょっと無理なお願いは次への伏線

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あなたにお子さんがいるかはわかりませんが、いるとしてください。

お子さんからこんなお願いです。

「ねー、PS5が欲しいから買ってー?」

PS5といえば、正規の手段では抽選で当選しないと買えません。買ってあげたくてもちょっと無理かなとなりますよね。

無理だと伝えた後に、お子さんがこう言ったらどうでしょうか?

「わかった。我慢する。その代わりに欲しい本があるから1000円ちょうだい」

ついつい1000円あげたくなりませんか?

これは「ドアインザフェイス」(譲歩的要請法)と呼ばれる有名なテクニックですね。

最初にわざとちょっと無理なお願いをして断ってもらいます。

その後に条件を下げたお願いをすると、相手に「譲歩してもらったからお返ししなければ」と無意識に思わせて、本命のお願いを聞いてもらいやすくしています。

「してもらったから、お返ししなければ」となる心の動きは「返報性の原理」と言います。これを応用したテクニックなんですね。

心理学者のロバート・B・チャルディーニが行った実験で、大学のキャンパスを歩いている学生たちに「非行少年のグループを動物園に引率して欲しい」とお願いする実験があります。

最初は何もせずにお願いします。すると83%の学生に断られました。

次に別の似たような学生たちに「毎週2時間、少なくとも2年間に渡って非行少年たちのカウンセラーをして欲しい」とお願いします。当然すべて断られますが、その後に最初のお願いをします。

すると何もせずにお願いした場合と比べて、およそ3倍の確率でお願いを聞いてもらえたという実験結果があります。

小さなお願いは次への伏線

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すいません、次の文を最後まで読んでもらえませんか?

このような小さな簡単なお願いは、あなたも簡単に聞いてしまいますよね。

読んで頂けましたか、ありがとうございます。

もうひとつお願いしてもいいですか?

このページを最後まで読んでスキしてください。

「ま、まぁ、いいよ」って思ってもらえましたか?

これは「フットインザドア」(段階的要請法)と呼ばれる有名なテクニックです。

先に紹介した「イエスセット」と似ていますが、今回は最初に無理のないお願いを聞いてもらって、あなたに「私のお願いを受け入れてくれる人」という立場になってもらいました。

一貫性のある人は信頼のおける人だと思いますよね。逆に一貫性のない人は信頼できない人だと思いますよね。

この心理が実は自分自身にも作用しています。

なので人は1度決定を下したり、ある立場を取ると一貫性をもってやり遂げようとします。この原理を「一貫性の原理」と呼びます。これは「一貫性の原理」を応用した話だったのです。

1966年にジョナサン・フリードマンとスコット・フレイザーによって次のような実験結果が発表されました。

「安全運転を呼び掛ける看板をお庭に設置させてもらえませんか?」と依頼する実験です。

片方のグループにはそのままお願いして、もう片方グループには「小さな安全運転を呼びかけるステッカーを玄関に貼らせてもらえませんか?」とお願いして、2週間後に本命のお願いをしました。

すると「小さなステッカーを貼らせてもらえませんか?」とお願いされてから本命のお願いをされたグループのほうが承諾してもらえる確率がおよそ4倍も高かったのです。

2人の実験はさらに続きました。

今度は別のグループに「カリフォルニアを美しく保ともう」という嘆願書への署名をお願いしました。そして2週間後に庭に安全運転の看板を設置させてくれとお願いしたのです。

すると約半数の人が承諾してくれたのです。

1つお願いするより、お願いに関連性がなくても簡単なお願いを合わせて2つお願いするほうが承諾される確率が高いなんて面白いですよね。

突然のアンケート調査にご協力ください

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すぐ終わるアンケートです。

あなたはスキするのが好きですか?

あなたはフォローするのが好きですか?

以上、ご協力ありがとうございました。

さて、このアンケートにどのような意味があったかお答えします。

あなたもすでに気づいてるかもしれませんが、先程の実験に出てきた嘆願書への署名と同じようなことですね。これも「フットインザドア」です。

「好きです」と答えたあなたはこの記事を読み終わると、普段よりスキやフォローをしたくなっています。

社会心理学者のスティーブン・シャーマンという人が行った実験に以下のようなものがあるそうです。

「アメリカのガン協会のために3時間の募金活動をして欲しいと頼まれたらどうしますか?」と事前に電話でアンケートを取ったグループと、何もしなかったグループに実際に募金活動をお願いしました。

その結果、事前に電話していたグループのほうがおよそ7倍も協力者が多かったそうです。

最近は「アンケートに答えてポイントをゲットしよう!」とか、よくありますよね。

好意的な返答だった人には後々売り込みが来る可能性がありますので、ご注意ください。

終わりに

「あれ、テクニック4つって書いてあるけど3つじゃなかった?」と思われましたか?

今回の記事、実はずっと権威のある人の情報だったり実験だったりを付け加えていました

こんなすごい人が広めた技術なら、こんな実験結果があるならと信じてしまいませんでしたか?

別にウソを書いたわけではありませんが、権威には盲目的に従ってしまう、信じてしまう傾向があります

これを権威の効果と言います。これが今回紹介する4つ目のテクニックでした。

権威の効果も含めてこういったイエスを引き出すテクニックがあると知っていれば、テクニックを使われたときに「ちょっと待てよ、これはアレだな」と冷静に状況を分析できます。

ぜひ気をつけてみてくださいね。

今回紹介したテクニックのまとめ

「イエスセット」イエスを繰り返すとイエスと従いやすくなるテクニック。相手との信頼関係短時間で築ける効果がある。
「ドアインザフェイス」無理なお願いをわざと断らせて、譲歩して軽いお願いをしたように見せることで本当のお願いを聞いてもらうテクニック。
「フットインザドア」断られることのないような軽いお願いをしてから、少し難しい本当のお願いを聞いてもらうテクニック。
「権威の効果」社会的に地位のある人や研究論文などを盲目的に従ったり信じやすくなる効果。


ここまで読んで下さってありがとうございました。

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