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公平性よりまずは制度を始め、できる人が補うマレーシア🇲🇾

マレーシアの学校では、3月に始まったロックダウンから、公立私立ともに断続的なオンライン授業が続いています。

けれど、PCを持たない家庭や、兄弟姉妹全員にガジェットが行き届かない家庭も。また都心部と違ってWi-Fiが届きづらい田舎のエリアなど、まだ問題点もあります。それでも、ロックダウン早々からオンライン授業を始めました。

「全員が一斉に開始出来ずとも、まずは制度をスタート。もれてしまう子供へは別途サポートをする」

と言う方式。まだ100%カバーはしきれていませんが、サポートは継続されています。ではどんな方法で補われてきたか、その内容を一部ご紹介します。

■TVで授業内容を放送する

ロックダウン直後、オンライン授業が全国で整うまで公立校のカリキュラム内容を1日2時間TVで放映。PCを持たない家庭への配慮もあり、オンライン開始後もしばらく継続されました。(ロックダウン前から、補習内容を流すTV番組もありました)

■個人や企業がPCを寄付

ペナン州では、企業や個人から募った中古PCを整備し、必要な家庭に配布したりリースで貸し出したりしています。

こちらはインターナショナルスクールが中古のPC70台を寄付した様子

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また本日のペナン州記事から。州議員が中心となってPCの寄付を募っています 

※ペナンでPCやタブレットを寄付したい方は、12月15日までに以下へコンタクトお願いします

Those who are interested to donate computers can submit them to
・Lum Yeong Yap Temple, 71 Armenian Street, 10200 Penang (012-4271992)
・Sungai Pinang service centre, 3-03-01, Jalan Ahmad Nor, 11600 Penang (04-6576630, 0103824483) by Dec 15.

この様に、全員がPCを持っていなくてもまずはスタートする。まだまだ課題も残されているものの、公平を重んじるが故に全員が置き去りになるよりは、まずはできる所から始め、こぼれた子供を救いあげて底上げする形です。これ、個人的にはとても良いなと思っています。

■官民一体でサポート

他州も同じかと思いますが、ペナン州では上記のように「官民一体でサポートする」ケースを非常に多く見かけます。

先日も、仏教団体 Tzu-Chiが「低リスク患者向けの施設増強」をサポートした様子が報道されました。ペナンでは感染者数の増加に備え、病院近くの政府施設を簡易病院に改装したのです。Tzu-Chiはパンデミック初期から、マレーシア全土でボランティア活動に貢献しています。

ついにフードバンクを始めるレストランも出てきました。パンデミックが長引き、苦しい立場の人が増えている。それを見て見ぬふりをせず、助け合う姿勢がマレーシアにあることに、とても暖かい気持ちになります。

動くのは政府だけじゃなくてもいい。民間だってサポートしてもいいと思うんです。気づいた人、できる人がどんどん動く、大賛成です。

ただし、政府がきちんと機能していれば。

日本はどうでしょう。
今日もこんなツイートに考えさせられ、祖国の現状に悲しくなりました。

マレーシア政府、完璧とは言えないまでも子供を守り、学びを継続するために動いている様子が伝わってきます。足りない部分は民間や市民が補い、国民も社会に参加しているんですよね...。

海外在住でも、国民としてもっと声をあげて行かねばと。大切な税金の使われ方をもっと知りたいし、国民の義務として政府を監視していこうと、このパンデミックで改めて心に決めました。

それに関連する出来事がもう一つあったので、また別の記事で書きますね。


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