仮面浪人体験談
仮面浪人の方だけでなく、現役生、予備校浪人、独学、特に自宅浪人の方もより参考になると思います。
1.仮面浪人をしようとするあなたへ
・初めに
この記事を見ているあなたはおそらく仮面浪人、浪人、自宅浪人、独学で大学受験に挑もうとしている人でしょう。その中で、
などと考えている、もしくはそのような意見を言われたりしたのではないでしょうか。確かに、茨の道であることは否定できません。多くの仮面浪人はインターネット上や、周囲の情報に踊らされたり、正しい戦略、やり方、勉強法を得られないせいで合格を妨げられています。しかし、仮面浪人特有の戦略、効率的な勉強を実践すれば予備校浪人以上の圧倒的結果を出すことができると断言します。
・このnoteの目的
世の中には自宅浪人、独学、特に仮面浪人に関する情報はかなり少ないです。自分も偏差値50程度の高校かつ地方出身なので情報集めに非常に苦戦した1人でした。ですので、そのような方々を助けるべく自分が仮面浪人で地方の旧帝大に合格したという稀有な経験を元に、この記事に残そうと考えました。
困ったときはここに戻ってきてください。質問も受け付けます。記事もアップデートします。独学、自宅浪人、仮面浪人のバイブルとなるよう必要かつ十分な戦略、叡智、知恵を余すことなく網羅的に詰め込みました。
さあ、あとは前へ進むだけです。来年の3月、笑っているのはあなただ。
・自身の過去の受験歴
現役時 偏差値50程度の高校から北海道大学理系、地方国立→北大落ちて地方国立に入学
浪人時 地方国立に在学しながら北海道大学を再受験→合格して入学
・自分の過去の模試判定
現役時:河合、駿台、冠模試、共通テストリサーチすべてE判定
浪人時:夏:共通テスト模試E判定 記述C判定
秋:共通テスト模試E判定 記述B判定
冬:共通テスト模試E判定 記述B判定
冠模試:C判定
本番:共通テストリサーチ C判定
志望校変更せず受験⇒合格
2.仮面浪人に立ちはだかる壁
仮面浪人には幾多の障壁が存在します。主なものは
時間戦略
金銭面
精神面
モチベーション管理
周りとの付き合い
勉強法
などがあげられます。逆に言えばこれらの障害を取り除いてしまえば一般的な受験生以上の結果を叩き出せるということです。ただ、仮面浪人は一般の受験勉強と異なり、それぞれの生活、勉強パターンが異なるので個々でうまく応用することが必要です。以下ではこれらの対処法を一対一で紹介します。
・時間戦略
仮面浪人には時間がありません。自分の肌勘ですが仮面浪人では4月から共通テストまで確保することができる勉強時間は大体1500ー2500時間、二次試験アリの場合はその後500時間前後ほどだと思います。
ただこれらの時間を確保するには、アルバイト、単位取得、一人暮らしの家事などにうまく対処するひつようがあります。
まず、アルバイトです。基本的にはするべきではありません。ただ、生活費を稼がなければいけない等の理由がある場合はまずは奨学金を借りることを考えましょう。それでも足りない場合は、オンライン家庭教師、クラウドワークスなどの在宅かつオンラインで終わるものを選択しましょう。特に家庭教師などは大学生でなければできないものなので、これは仮面浪人のメリットと言えるでしょう。
次に、単位取得です。これは大学ごとによりますが、必修と選択科目があります。必修はたいてい落とすと留年するのでこれはしっかりとっておきましょう。選択はとらなくていいです。卒業、進級に必要なものだけとりましょう。
最後に一人暮らしです。一人暮らしは食事準備と、洗濯が手間がかかります。食事準備は、金銭的に余裕があり大学が近い場合はすべて学食でいいでしょう。節約したい方は昼夕食を自炊ないしは片方自炊で学食等しましょう。
・金銭面
仮面浪人は在学中も学費がかかります。特に一人暮らしの方は家賃もかかります。それらの費用も工面できるのか。生活費はどの程度かかるのか。今一度検討するとよいと思います。
・精神面
浪人もそうですが仮面浪人はとても精神的にきついです。つらい理由として孤独感、一年を勉強に捧げなければならない、やらなければいけないことが多いなどです。精神的なつらさのの対策としておすすめは遊ぶことです。頻度は月1ー2程度でよいと思います。友人とごはんに食べに行くなど自分の好きなことをしてください。リフレッシュする日を設けてください。
ここで、意識してほしいのが一日一回必ず外に出ることと誰かとはなすことです。人間は群れで生きる生き物なので、人と会わないと倦怠感やネガティブな感情に陥ってしまいます。それを避けるべく昼は友達と学食で話をするなど対策しましょう。ただ、twitterなどsnsでコミュニケーションをとりすぎるのはお勧めしません。時間を浪費してしまうからです。
・モチベーション管理
これは仮面浪人にとって一番大きな障壁かもしれません。これは一般的な浪人生にも言えることです。どんな人にも必ず集中できない時が来ます。わたしがやっていたのは、モチベーションが上がる内容を一つの紙にいっぱい書いておくということです。あとは、場所を移動するなどです。これは人によって異なるので深く掘り下げません。
・周りとの付き合い
おすすめは軽く話せる程度の友人を作ることです。周りは大学生ですので、遊んでいたりアルバイトしている人が多いです。その雰囲気に流されてしまうと不合格まっしぐらです。
軽く話せる友人を作ることでテストや単位の情報を共有できたり、話すことで息抜きになります。その為に入学当初はサークルに参加したり、授業で交流を持ちましょう。
・勉強法
これが仮面浪人生が最も意識してほしい部分です。これがおそらく受かる人は当たり前のようにやっているとおもいます。しかし、仮面浪人は周囲に受験知識を持っている人や受験勉強を共にする人はほぼいません。なので、この部分が欠落したまま入試本番を迎えてしまうと非常に危険です。
わかっていると思う人も、もう一度確認のつもりで読み込んでください。
次の章で掘り下げていきます。
3.戦略なき勉強法は捨て去れ
・どこに焦点をおくか
次は勉強法についてです。勉強法というとメディアなどでは、一日10時間やる勉強法!参考書を○○周やればいい、とか勉強するための勉強法にあふれています。そのような勉強法ではなく、試験本番で合格最低点をもぎ取るには、どのように知識をつけていけばよいのかに焦点を置いた勉強法を身に着けてください。これは勉強が得意な人は当たり前だと感じるかもしれません。
・地方格差
自分もド田舎からでてきた人間で情報、地域格差をひしひしと感じてきました。都会と田舎の差はとてつもないです。田舎にいると勉強しようという考えにすらなることができません。僕は中学受験の存在を知りませんでしたし、大学が何なのかさえ知りませんでした。
あなたがどのような方かわかりませんが、インターネットを通じてどのような環境にいる人でも平等な機会を持てるよう助けになればと思います。
・合格を狙える大学のレベル
簡潔に申し上げると現役時に合格した大学のワンランク上までが射程範囲かなと思います。やはり仮面浪人は時間の制約があるためこのように考えました。ex) MARCH⇒早慶、地方旧帝→東大、私は地方底辺国立→地方旧帝
4.日々の勉強の目的とと過去問への取り組み
・一年の取り組みのイメージ
日々なぜ参考書、問題集に取り組んでいますか?その問題集が解けるようになることが目的ではないですよね。
一年勉強に取り組む際に上の図を意識してください。
・基礎ー原理
まず基礎原理ですがここはすべての土台になる場所です。例えば物理なら運動量はベクトルであるなど、英語なら単語、文法等です。
ここで注意なのが、どんなに成績が良い人でもここからはじめるべきということです。なぜなら人は忘れていくからです。浪人は自分の力を維持するための勉強時間が必要です。加えて、ここが抜けていると伸びきらないからです。一定のとこで止まってしまいます。
・標準知識
この標準知識を主に用いて共通テスト、二次試験を戦います。ここを盤石にすることが合格に直結します。この標準知識をつける際に意識してほしいのが、解き方のパターンをおさえることです。特に、二次試験の問題はこの標準知識の組み合わせでできています。ですので、くりかえしになりますがここを要塞の如く固めることが重要です。使える武器を集めるイメージです。
・過去問
過去問を解く理由は、志望校の問題の癖になれること、もう一つは標準知識をoutputする力をつけるためです。そして、間違えたところ、苦手な分野を把握し標準、基礎知識習得に立ち返ることが重要です。もう一度言います、過去問から自分の穴を見つけそこを埋めていく。そして過去問演習を繰り返す。基本的には過去問を解くために参考書をやっていると思ってください。これが志望校合格を可能にする方法でありこの記事で一番伝えたいことです。
・地方の高校生へ
当たり前と言えば当たり前ですが、地方公立高校では一部を除き授業では基礎ー原理のところしか扱わないところが多いです。偏差値の高くない高校ではよりこの傾向が顕著です。
ですので、難関大に入りたいのであればこの事実に早く気づき標準問題集を自分で買うなどして中高一貫校との溝を埋めていく必要があります。地方では予備校、塾が少ないのでこの事実を知らずに受験を迎えてしまうことも少なくないと思います。
・復習方法
一応自分がやっていた過去問の復習法をつたえますが、10人いたら10通りの勉強法があるので自分の最適解をみつけるための参考にしてください。
まず間違えた問題を左にコピーかハサミで切って貼りつけます。右には解説と欠けている知識を手書きで書きましょう。これを科目ごとに作り本番の試験会場に持っていきます。苦手分野を網羅的に復習できるのでお勧めです。
5.仮面浪人の勉強計画
4月から始めるとすると共通テストまでは10か月もありません。常に仮面浪人生は時間がないということを念頭に置いておいてください。
・計画の書き方
年間スケジュールの作り方ですが年間スケジュールと一週間のスケジュールくわえ毎日のフィードバックを一日の終わりに書くとよいと思います。この部分は個人の好みがあると思うのでそれに合わせていけばよいと思います。ただ、何時間やるとかではなく、具体的にこの期間にこの参考書を使うなどを書いてください。あくまでタスクベースで書くということです。おすすめの参考書、使い方は後述します。
・年間の勉強内容の目安
・三~四月
この時期は卒業式シーズンですので、友人と遊んだりするとよいと思います。大学生になるとなかなか会えません。ただ勉強は必ず毎日しましょう。現役時の積み重ねによりますが、この時期に上記の基礎の部分を一通り固めましょう。
・四~六月
この時期に主に取り組むのは英語と数学です。この時期までに数学、英語の標準レベルまでもっていきましょう。また、並行して古文漢文が必要な受験生は句法と単語を進めましょう。
理系は物理は電磁気以前、化学は有機無機以外の標準レベルを取り組んでおきましょう。文系は使う科目の少しずつ教科書を読み一問一答、共通テスト過去問に取り組み始めましょう。また、現代文の読解の本を一冊終わらせましょう。仮面浪人は後期はとれる時間が限られてくるのでこの時期に、英・数を志望校の過去問と戦うことができるレベルにもっていかないと厳しいです。
・七~八月
英数が固まり始めたら、文理それぞれの専門科目の標準問題集をすべて取り組みましょう。また、余裕があれば国語の共通テスト過去問に取り組むとよいでしょう。この時期より早く標準問題集に入れるのがベターです。また二次試験の過去問に取り組めるようになったらその時点で始めてください。また、この時期から共通テストの出願が始まるので仮面浪人の方は忘れないでください。調査書等も問い合わせるとよいでしょう。
・九~十月
この時期から二次試験の過去問演習に取り組みましょう。直前期のために5年程度は残しておきましょう。標準レベルが100パーセント固まっている必要はありません。上述の通り過去問演習を通して自分の知識の穴を埋めていけばよいのですから。また、難関大で二次数学有りの人は標準問題集の知識のoutputもおこなうべく、過去問集や練習問題に取り組むとよいでしょう。
・十一~十二月
共通テスト直前期です。過去問演習と苦手分野の復習を繰り返しましょう。この時期は自分の学力と相談して二次試験、共通テスト対策の比重を考えましょう。自分はマーク式が苦手だったので共通テスト対策に全集中していました。また、人によっては
・共通テスト後
もちろんこの時期は、二次試験対策に力を注ぎましょう。この時期もまだまだ伸びます。過去問演習を通して志望校の癖、傾向を掴み苦手分野を見つけ自分に必要な知識を補充してください。上述の復習ノートを作っている方はそれも復習しましょう。また大学の退学の仕方も調べておいてください。
6.科目ごとの定番参考書、問題集と取り組み方
基本的には学校で配られたものがあればそれを使っていただくのが良いです。しかし、学校の教材が対応してなかったり教材が不足している場合以下を参考にしてみてください。また、文面で理解が難しい場合はスタディサプリがおすすめです。導入の部分とかはそのほうが早いと思います。
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