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夏目漱石「それから」

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「それから」をはじめから丁寧に読んでいきます。
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2024年5月の記事一覧

夏目漱石「それから」本文と評論4-2

◇評論  アンドレーフの「七刑人」の最終場面のページを閉じ、代助は立ち上がる。気を紛らそ…

私
2週間前

夏目漱石「それから」本文と評論4-1

◇評論 「アンドレーフの「七刑人」の最後の模様」を、「頭の中で繰り返して見て」いる代助…

私
3週間前
1

夏目漱石「それから」本文と評論3-7

◇評論  因縁のある相手の素性が明かされる。  「代助の父には一人の兄」がおり、「直記(な…

私
3週間前
5

夏目漱石「それから」本文と評論3-6

◇評論  父親の外出後に嫂と会話している場面の続き。義父と義弟の不仲を心配する嫂は、代助…

私
3週間前
3

夏目漱石「それから」本文と評論3-5

◇評論  「それから」とは、前話で代助の今後についてある程度話を進めた時点から。「約四十…

私
1か月前

夏目漱石「それから」3-4

◇評論  父親と息子の実のない会話は続く。いつまでもお坊ちゃん然とした息子に噛んで含める…

私
1か月前

夏目漱石「それから」3-3

◇評論 ・「代助は今 此(こ)の親爺と対坐してゐる。」  代助と父親の、心理的対決の場面。代助はいやいや父親の前に座っている。だから、話の中身よりも、それ以外の事に気を取られている。この場面の描写が、なかなか本題に入らないのはそのためだ。 ・「廂(ひさし)の長い小さな部屋」、「廂の先で庭が仕切られた様な感」、「空は広く見えない」などは、父親の前に座らせられた代助の閉塞感・嫌悪感を表す。その一方で、この部屋の「静か」さや「落ち付」き、「尻の据(すわ)り具合」の良さは感じている

夏目漱石「それから」3-2

◇評論 今話は、代助の閉口する相手である父親が描かれる。世代の違いは考え方や価値観、…

私
1か月前

夏目漱石「それから」3-1

◇評論  今話は代助の家族の情報が紹介される。 〇父親について ・名は「長井 得」…「得」…

私
1か月前

夏目漱石「それから」2-5

◇評論 ・「代助は平岡が語つたより外(ほか)に、まだ何かあるに違ひないと鑑定した。」  「外…

私
1か月前