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ついに、最終プレゼン前の最終授業!!〜プレゼン練習に臨むグループも

神奈川県立綾瀬高校で行われてきた「総合的な探究の時間」。産業用ヒーター製造の株式会社スリーハイ(横浜市)は、2023年11月末から半年ほど当授業に全面的に協力してきました。

このプロジェクトが始まる前には『授業の題材をどうするか』という根本的なところから、先生方やNPO法人SoELaさんと話し合いを実施。授業が始まってからは、ほぼ毎週高校に足を運び、教室を訪れ、その都度生徒さんたちの疑問や提案に対するフィードバックを重ねてきました。

2024年6月20日が最終プレゼン、6月27日は各クラスから選ばれたチームが発表する代表者プレゼンで、一連のプロジェクトは完結となります。

第14回授業 プレゼン資料完成に向けて、作成の追い込み!!

2024年5月23日の授業授業は最終プレゼンに向けた最後の準備の時間。

いつもは5限、50分の授業ですが、今回は6限まで延長されて約2時間の授業。生徒のみなさんは最後の追い込みに集中していました。

もう完成しているグループもあるものの、「終わらない〜〜」と一生懸命作り込みをしているグループも。

今日終わらなかった場合、再来週の最終プレゼンまでの宿題になってしまうので、生徒さんたちは「絶対に完成させる!!」と気合がはいっていました。

今回、スリーハイからは私・男澤と堀江の2名で参加しましたが、2時間続きの授業だったので各グループの進捗をじっくり見ながら回ることができました。

5月23日の目標は、プレゼン資料の完成!もし終わらなかったら、再来週までの宿題になってしまいます・・・。絶対に今日作り上げる!という意気込みが生徒さんたちから感じられましたよ。
5月23日は2時間続きの授業だったため、ほぼすべてのグループをまわることができました。
スライドの色を、スリーハイが製造しているシリコンラバーヒーターの色に揃えるという工夫が見られるグループ。
これまで活用したワークシートを振り返りながら、プレゼンテーションにまとめていきます。「やばいいやばい〜〜!!」とチームメートと話しながら進めています。
「廃材をつかった魅力あるイベント」を考える広報部。あれ、廃材に、ぬいぐるみ(筆箱)が・・・。廃材をリボンのように結ぶというアイデアは初めて見ました!なかなか大人だけでは思いつかないですね。
経営企画部の課題は「組織を活性化するための魅力的な昼礼を考える」。今回の授業では、各グループが考えた昼礼アイデアを実際にやってみて、その様子を動画撮影。撮影した動画をスマホで手際よく編集している生徒さん、すごい!
営業部の課題は「取引先へ渡す、スリーハイの魅力が伝わる社内報の作成」。スリーハイの取引先にどんな人がいるのか、具体的な質問が飛んできました。生徒さんのグループの中にはいって質問に答えました。

総合的な探究の時間は、大人…先生も企業も探究している。本気で取り組む大人たちの熱意が生徒にも伝わる

商品開発部は、廊下でプレゼンの練習。時間通りに話すことができているか、プレゼンの内容は聴衆に伝わるように論理的に構成できているかどうかなど、先生がチェックリストをもとにフィードバックをしていました。。

商品開発部は、担当の先生を前に、廊下でプレゼンの練習をしていました。先生はチェックリストを見ながらフィードバック。

ペルソナをもっと具体的に!」
「このプレゼンの流れだと、いいたいことがうまく伝わっていないんじゃない?

プレゼンはまず興味をもってもらわないといけないけど、まだ弱いんじゃないかな!
と、総合的な探究の時間で生徒さんがこれまで学んだことを中心に、本気のフィードバックをされていました

フィードバックをもとに、またプレゼン資料を練り直すグループもありました。

この商品アイデアを考えた背景として、自分たちでデータを調べてプレゼンテーションにいれているグループも。かなり詳しい数字まで追っているグループもあり、驚きました。

この「総合的な探究の時間」に昨年11月から携わっていますが、この授業は子どもたちだけが探究しているのではなく、「大人も探究」していることを毎回感じています。

今回、生徒さんたちに考えてもらっている課題には、答えがありません。生徒さんたちから質問をもらって、経験をもとに答えてはいますが、私たちの答えがそれで本当にベストなのかどうかは、私たちでもわかりません。

ましてや、学校の先生方は令和の教育大改革の最中。

「チョーク&トーク」で知識を一方的に教える教育のやり方から生徒たち自らが課題を見つけて解決策を考えられるようにファシリテートするという立場への急速な変更が、先生方には求められています。

綾瀬高校の先生とは今回の取り組みについて何度も議論を重ねました。「生徒たち自らが課題を見つけて解決策を考えられるように」するのを教える方法は、以前の教職課程では教えられていないことで、先生たちも思考錯誤であるというお話を何度も伺いました。

企業と違って学校の先生方は、プレゼンテーションをする機会もそう多いとは限りません。でも、この「探究の時間」で生徒さんたちにプレゼンのやり方を教え、それをみてフィードバックし、さらに生徒さんが改善ができるようにサポートしていかねばならない。

学校の先生方の情熱がなければ、この「探究の時間」は成り立たないことを、毎回の授業の様子から感じています。

人事部:生徒さんから質問、電話で名古屋在住の徳江につなぐ!

名古屋に在住している、人事部担当の徳江(経営企画室室長)にTEL。このあと生徒さんに直接電話をわたし、疑問を解消してもらいました!

人事部では、生徒さんから「人事部長に質問したい!」とオーダーが。名古屋在住の徳江(経営企画室室長)に電話し、直接話してもらいました。この生徒さんは「スリーハイの社員が、なぜスリーハイに入社したのか」もっと詳しく聞きたかったそうです。

人事部の課題は「高校生が就職したくなるような会社案内の制作」がテーマ。プレゼン資料と会社案内両方を作らないといけません。canvaで制作した会社案内をプリントし、最終確認!スリーハイのHPなどにある写真を豊富に使ってくれました。中には、私、男澤のだいぶ前(若かりし時)ときの写真を使っているグループも・・・どこで見つけたの笑!
「インターンってなんですか?」「どんな人がこれまでインターンにきたんですか?」など、会社案内にでてくる言葉の意味や、スリーハイでの実態について生徒さんから質問攻めにあう、スリーハイ社員・堀江。スリーハイ社員も会社のことをしっかりわかっていないと、説明できません。探究の時間の取り組みは、スリーハイの人材育成にも結びついているのです。

次回6月6日は、一緒にこの探究の時間に取り組んでいるNPO法人SoELaさんによる講座を経て、ついに6月20日に、全55グループが発表する最終プレゼンです。どんなプレゼンと提案がでてくるのか、とても楽しみです!!

これまでの授業と全体の流れ

◆第1回〜第3回
探究学習全体の概要説明やマーケティング基礎など
◆第4回
スリーハイ担当社員5名が各部署にて詳しい説明実施
◆第5回
各班で他社事例などをまとめる「現状把握」
◆第6回
ワールド・カフェで「現状把握」のアイディアを拡散
◆第7回
KJ法で実現可能なアイディアに落とし込む
◆第8回
高校生が自ら考え自らの独創性を発揮できる時代へ!
◆第9回目
高校生たちがいよいよ課題解決の提案書を提出
◆第10回目
提案→実現に向けた企業フィードバック【その1】【その2】
◆第11回目
NPO法人SoELaによるプレゼンテーション講座
◆第12回目
最終プレゼンに向けたブラッシュアップ①
◆第13回目
最終プレゼンに向けたブラッシュアップ②


過去記事一覧

◆第1回目(2023年11月27日)登壇者:NPO法人SoELa岡部さん、株式会社スリーハイ代表男澤

◆第2回目(2023年12月11日)
登壇者:株式会社スリーハイ代表男澤

◆第3回目(2023年12月18日)
マーケティング講座(オンラインのためレポートなし)

◆第4回目(2024年1月15日)
株式会社スリーハイ担当社員が5名来校し現状把握


◆第5回目(2024年1月22日)
生徒と先生による現状把握

◆第6回目(2024年1月29日)
ワールドカフェでアイディアの発散

◆第7回目(2024年2月26日)
KJ法によるアイデアの収束

◆第8回目(2024年3月11日)
高校生が自ら考え自らの独創性を発揮できる時代へ!

◆第9回目(2024年3月18日)
高校生たちがいよいよ課題解決の提案書を提出

◆第10回目
提案→実現に向けた企業フィードバック【その1】【その2】

◆第11回目
NPO法人SoELaによるプレゼンテーション講座

◆第12回目
最終プレゼンに向けたブラッシュアップ

◆第13回目
最終プレゼンに向けたブラッシュアップ
<公開後URLはる>

神奈川県立綾瀬高等学校

株式会社スリーハイ




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