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提案のままで終わらせない!提案→実現に向けた企業フィードバック【その1】

神奈川県立綾瀬高校の普通科生徒323人全員が、同じ神奈川県内の中小企業が抱える実際の経営課題解決に取り組む「総合的な探究の時間」。綾瀬高校の生徒323名は、スリーハイ綾瀬高校支店の新入社員として、55のチームに分かれて中間提案書を提出しました。

スリーハイ社員は生徒たちの提案すべてに目を通し、より実現性の高い解決策に昇華させ るべく、各部署ごとにフィードバック書面を作成。それをふまえて教室での総評をお話しし、その後はグループごとに相談を受ける授業を行いました。

第10回授業「中間提案書への フィードバック 」経営企画部、営業部、商品管理部編

2024年4月18日は、みなさんが出してくれた「提案書」へのフィードバックを行う授業。「提案書」は事前にすべてを拝見し、各部の部長が「全体」と「個別」に合わせたアドバイスを記した書類を送付。どんな部署がどんな課題を持っていたかを今一度おさらいすると、以下の表の通り。

今回の授業は最終プレゼンに向けて、書面だけではわかりにくい点や疑問・質問をスリーハイ社員に直接質問できるチャンスです。

①-1 経営企画部の場合

昼礼の改革案に取り組む経営企画部。単純な業務連絡になってしまいがちな昼礼から脱却し、コミュニケーションの場としての有効活用を狙います。みなさんからの提案は以下のようなものがありました。

  • お互いのいいところを言うホメロス昼礼

  • インターン生による言語講座

  • 社員に関するクイズ大会

  • 感謝や嬉しかったことの共有

  • オンライン上でジェスチャーで交流

などなど。スリーハイでは実際のオンライン昼礼で、さっそくみなさんのアイデアを取り入れてみましたよ!その時の効果や問題点を、生徒たちにフィードバックしていきます。

「ホメロス昼礼」では全体を通して「誰が行うのか、発言するのか」といった、発言者の偏りに関する課題が浮き彫りになりました。
「発言したい人が行うというフリーな形にすると、発言者に偏りが出てしまいそうです。こうした問題はどう解決したらいいでしょうか?さらに考えを深めてみてください。」

ほかにも、感謝の言葉を述べ合ったり、お互いの良いところを見つけ合う時間を設けることは、プラスの空気を生み出すいい効果がありました。ただこちらも「誰が発言するか」を決めるのに困ったので、感謝以外にも「この人のここがすごい!」などレパートリーを増やすと考えやすいかもしれません。クイズも盛り上がったのですが、ちょっと時間がかかりすぎてしまうという課題がありました。

「実際に私たちがみなさんのアイデアを試してみて出てきた感想も、最終プレゼンに向けて考慮してもらえると嬉しいです。」

経営企画部担当:スリーハイ高田

①-2営業部の場合

取引先に配布する営業誌の作成を担当する営業部。商品の魅力だけでなく会社や社員の魅力も伝え「読み手にウケる」営業誌の完成を目指します。

綾瀬高校支店のみなさんからは、以下のような内容を載せてはどうかというアイデアが寄せられました。

  • 社員インタビュー(入社動機・ 仕事内容 、 雰囲気 、仕事への想いなど)

  • 製品の特徴や強み

  • 会社の活動

  • オリジナルキャラクター作成

製品の特長や強みを4コマ漫画などで伝える、オリジナルキャラクター作成などは大変ユニークな発想で、ぜひ実現してほしいと思いました。

「そのアイデアはいいですね!スリーハイのイメージアップや業績アップにつながりそう。」
「読み手にウケる」営業誌にするためにはどんな方法があるかな?」

「もっと良い営業誌に進化させるために『シリーズ化』できるといいですね。『シリーズ化』すると次の号が楽しみになり、お客様との信頼関係の向上にもつなりそうです。」

営業部担当:スリーハイ幸村

①-3 商品開発部の場合

商品開発部はほかの部署に比べてより具体的な案が求められます。商品の大きさ、形、使用用途、メインターゲットはどこに設定するのか。商品だけでなく商品のプロモーションまで考慮することが重要です。

「ちょっと行き詰まったなと感じたときは、改めて4P(Product 商品戦略/
Price 価格戦略/Place 流通戦略/Promotion 販促戦略)を考えてみよう。」

私からは以下のような改善点をお伝えしました。

  • ペルソナをもっと深堀りしてほしい(キャリアウーマン32歳、独身一人暮らしの女性をあたためる製品に対して)。近そうな人に聞いてみるとか、アンケートとるとかいろいろ方法ある

  • アイディアを出すまでは楽しい。その後、実現可能性を考える今の作業は一番苦しい。ただ実現可能性がクリアになるとまた楽しくなるから、がんばってほしい。

  • (癒やし商品について)「癒やされる」ことが数字で証明されているものはないか?大学教授の研究とか。「癒やされる」だけでは、本当に癒やされるのか買う人はわからないし、いい商品なのか判断できない。

「そのアイデアはいいね!実現可能性がクリアになるよう、みんなで話し合ってみよう。」
「ヒーターの効果をどのように伝えれば(プロモーションすれば)購入してもらえるかな?」

アイデアを現実の商品に落とし込むのは大変な作業ですが、本当に実現したら、達成感も大きい。最終プレゼンまでの進化を、楽しみにしています!

商品開発部:スリーハイ松本


人事部・広報部のFBはもう一つのnote記事にて紹介します。


これまでの授業と全体の流れ

◆第1回〜第3回
探究学習全体の概要説明やマーケティング基礎など
◆第4回
スリーハイ担当社員5名が各部署にて詳しい説明実施
◆第5回
各班で他社事例などをまとめる「現状把握」
◆第6回
ワールド・カフェで「現状把握」のアイディアを拡散
◆第7回
KJ法で実現可能なアイディアに落とし込む
◆第8回
高校生が自ら考え自らの独創性を発揮できる時代へ!
◆第9回目
高校生たちがいよいよ課題解決の提案書を提出

過去記事一覧◆第1回目(2023年11月27日)登壇者:NPO法人SoELa岡部さん、株式会社スリーハイ代表男澤

◆第2回目(2023年12月11日)
登壇者:株式会社スリーハイ代表男澤

◆第3回目(2023年12月18日)
マーケティング講座(オンラインのためレポートなし)

◆第4回目(2024年1月15日)
株式会社スリーハイ担当社員が5名来校し現状把握


◆第5回目(2024年1月22日)
生徒と先生による現状把握

◆第6回目(2024年1月29日)
ワールドカフェでアイディアの発散

◆第7回目(2024年2月26日)
KJ法によるアイデアの収束

◆第8回目(2024年3月11日)
高校生が自ら考え自らの独創性を発揮できる時代へ!

◆第9回目(2024年3月18日)
高校生たちがいよいよ課題解決の提案書を提出


神奈川県立綾瀬高等学校

株式会社スリーハイ


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