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雑記事37

日本では経験しなかったことがベルリンでの日常になっていることが多々ある。
ビールは大きなスーパーで瓶をケースで買い、その後空き瓶、空きペットボトルを近所の大型スーパーに持っていって、金券に替えるというのがそれである。
昨日はその日であった。ドイツは日曜日祝日がスーパーやデパートなどが全てクローズになる。なので土曜日に空き瓶を持って行き、金券に替え、それも使用しながら新しくビールや飲み物をケースで買うことが多い。
先日旅行に行った際に致し方なく水をペットボトルで買ったのだが、当然ペットボトルも昨日のような日のためにとってある。
空きペットボトルは空き瓶の4倍くらいの値段で買い取ってくれるのだ

6.94ユーロ

昨日はビールケースも二つあったのでこの数値を叩き出した。
日本円で1000円近い値段だ。
旅行で飲んだペットボトルもいい働きをしていた。そんな中昨日ふと思ったのは、日本のコンビニを歩いてペットボトルを集めたら、どれくらいの数値を叩き出すのだろう。空きペットボトルは大体日本円で50円近い値段になる。
20本で1000円、200本で10000円だ。二、三件のコンビニ回れば普通に生活出来るだろう。
まずドイツ政府が消費者が回収することを前提に瓶やペットボトルにこの値段をつけて売っているからこそこういうことが可能なのだが、それに加えて人を見た目で判断しないということも理由の一つなのかもしれない。
自分のように気合いで金券に交換する人は車輪のついた大きなカバンに瓶を大量に入れてガラガラと転がしながらスーパーに持っていくのだが、東京でやるとおそらくホームレスかの如くみられる姿かもしれない。ただベルリンでは全く気にならないのだ。これはもしかしたらドイツ国内でもベルリンのみなのかもしれないが、自由を愛するこの都市は見た目のようなくだらないことで人を判断しないというのが最も大切に思う。
『ベルリンのビジネスマンの服装はミュンヘンのホームレスの服装だ』
とよく言われるが、まさにである。
ビザだったり、愛犬のことで市役所のような場所にいくのだが、所内でスーツをきている人などほとんど見ない。ジム帰りかなと思えるような服装の人がほとんどである。トラムやバスの運転手も寝て起きたままの服装のような方も多い。
ベルリン在住歴30年近い友人が昔日本料理屋でバイトしていた時に、浮浪者のような人が入ってきたので追い返したという。
実はその人が映画監督のヴィム・ヴェンダースだったというのだ。
『ベルリン、天使の詩』
あまりにも有名な映画だ。随分昔に観たので今一度ベルリンで見直すのも一興かもしれない。
後日監督が来たときに、謝ったらしいのだが向こうも威張り散らすことは微塵もなく、『そうだよねあの時はそんな服装だったからしょうがないよね。』とサラッと言われたらしい。そういう人間でありたいものだ。
と、まあいつものごとく内容が脱線しているのだが、エコボトルについて先日、日本の友人と話した際のことを書こうと思っていたのだが、脱線の途中で気分が変わってきたように感じる。
エコボトルはまた今度にしよう。
『ベルリン、天使の詩』
ベルリンが東西に分かれていたときの話だが、一度観ていただきたい映画の一つである。

10:16  7.Aug.  2022   Berlin



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