『僕は酒が飲めない』

僕は酒が飲めない

だけどアルハラなんておかまいなしに

うちの会社は飲み会の連続

欠席したら立場がなくなる

そんな会社やめちゃえよって？

かんたんに言うなよ

無能な僕が働けるのも

この会社の連中がみんな…

例によって今宵も街へ繰り出す

金曜日だからいつも以上に

その度合いは激しさを増すだろう

なんだかんだで乾杯してしまえば

みんな勝手に酔っ払うから

僕はチェイサーを飲んだりして

シラフでいることができる

僕はせっかくの飲み会の時間

もっと楽しまないと損だなって思って

ちょっとしたイタズラを考えたわけ

彼女自慢でうるさい後輩には

酔いに任せて婚姻届を書かせて

そのままその住所宛に

僕が投函する

これで実際に結ばれた後輩が

一組いるんだから

わるい趣味でもないよね

それから

奥さんの愚痴ばっかりの上司には

同じように離婚届を…

これで実際に上司が離婚した

ものすごく喜んでるかと思ったら

めちゃくちゃ落ち込んでて

叱ってもくれなかったんだよね

ちょっとわかんない心境

あぁそっかそっか

そのイタズラの主が僕だって

まだバレてないんだもんね

次はどんなイタズラをしようかな