地域で再エネ①(菜の花プロジェクト/滋賀県東近江市)
きのう、日本ではSDGsの中身よりも「ロゴ」の普及が先行しているという記事を書きました。
もちろん、日本各地でSDGsを実践されている本物の方はいます。しかしSDGsという言葉をわざわざ使っている人はほとんどいないのではないでしょうか。
8年前に私が取材した滋賀県在住の藤井絢子さんもその一人です。藤井さんはまさにSDGsの理念を体現しています。
40年以上前から琵琶湖の環境問題に取り組み、1990年代後半からは菜の花を原料にした再生エネルギーの普及、資源循環型社会の実現を目指す「菜の花プロジェクト」に取り組まれています。
ざっくりいえば、家庭から出た天ぷら油(菜種油)を車の燃料にするというものです。もちろん空想ではなく、実現されています。
藤井さんが考えた「菜の花をエネルギーにする」というアイデア。夢があって、親しみやすいです。ワクワクもします。
実際、地域の多くの方は「それいいね!」と共感を持たれ、プロジェクトに参加します。
菜の花プロジェクトはイエローレボリューションと呼ばれ、現在は滋賀県だけでなく、全国に広がっています。
2011年の原発事故をきっかけに、エネルギーについて初めて国民的な議論が起きましたが、それ以前は「エネルギーは国が考えるもので、市民が考えるものではない」とほとんどの人が思っていました。
そういう意味で、藤井さんはとても先進的な考えの持ち主でした。菜の花プロジェクトの詳しい内容については以下の動画をご覧ください。
ところで話は変わります。これは私の10数年間の取材活動で感じていることですが、地域活動に成功されている女性の方はオシャレな方が多いです。男性の場合はあまり感じないのですが(笑)
藤井さんの印象的なコメントを以下に引用します。私か理想とする地域づくりの姿勢でもあります。
「昔の市民活動はねじりはちまきでたすきがけだが、私はそういう活動をしたことがない。オシャレなムーブメントと呼んでいるが、活動をしている人が楽しそうで、イキイキしていて、さりげないが意外と面白いことやっていると言われることがとてもいい。へー、おもしろそうねと耳を傾けてくれたらこちらのもの。じゃあ、いっしょにやってみない?となる」
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