見出し画像

徒然日記―近所のおばさんの苦悩:子どもの踏ん張り

2023/6/2(金):徒然日記㉔
 先日のこと。買い物の為に家を出ると、下校する小学生たちの手段と一緒になりました。小学校の正面にある我が家は、時間によっては子どもたちと一緒になるのはいつものこと。
 その日は小学校5年生くらいの男の子たちがバタバタッと小学校から出てきました。
 10人近い人数がコロコロと入れ代わり立ち代わりしている様子は、わざわざ追い越そうにも追い越せず、何となく子どもたちの後ろを歩く形になりました。
 …そこで何とも心がギュッとなる光景を目撃することになりました。
   


 集団の最後列に位置していたのは体格も良く服装も少し大人っぽい3人組…知らない私からしても所謂「リーダー格」であると思われる男の子たちが、前の小柄な男の子に大きな声で話しかけました。
「おいっ!○○!ランドセルに虫がついてる!まじでまじで!」
少し小バカにしたような声掛けに対し、声を掛けられた相手の男の子は
「マジで!?」
と笑いながら発するとランドセルを背中から外して地面に叩きつけ、靴のままランドセルを踏み付け、ランドセルの上で飛び跳ねて奇声をあげました。
 その動きは、本当に虫がいるわけではないことを承知したうえでの物であることは明白でした。

 そんな姿の彼(○○と呼ばれた男の子)を横目に、一緒に歩いていた子たちすらも誰も足を緩めることもなく…
 最初に声を掛けた体格の良い子が
「お前、構って欲しいからってそういうの気持ち悪いわ…ほんまキモイ…マジで痛いやつ」
と吐き捨てるように言いました。
 ○○君は特に何か言い返すこともなく、何処か所在なさげに視線を走らせた後、自分が踏みつけたランドセルを背負い直し、最初に一緒に歩いていた子の元へ大きな声でおどけながら戻って行きました。
 その動作を見るリーダー格の子たちの冷たいような突き放したような目線と汚れたままのランドセルが何だかあまりにもショッキングでした。

 でもきっと近所のおばさんに声を掛けられるのも○○君のプライドを傷付けるだろう…と思いながらもモヤモヤし、彼らの様子を見ていられなくて道を変えました。
 そして次にこのリーダー格の男の子を目撃したのは、緑のおじさんに名前を呼ばれて人懐っこそうに駆け寄って学校でのことを話している姿でした。

 …う~ん、なんというかとっても複雑で苦しくなった目撃談となりました。
 いじめでもなければ、きっとこのリーダー格の子たちも「大人にいい顔を見せている」というのでもない、どちらの姿もその子の素直な姿なのだろうと思います。
 そして○○君にとっても友達関係を続けていくうえで選んだ姿が今のようなおどけた姿だったんだろうとも思います。

 でも、むき出しの子どもたちの関係性を目撃して何だかとってもやるせない気持ちと、「甥っ子姪っ子たちもこんな人間関係の中でがんばってるんだ」と想像すると心がギューッとなりました。
 仕事から帰ってきた夫に話し、夫婦で自分の子どもの頃のことや子育てについて、甥っ子や姪っ子について話をしました。

 こういった子ども同士の人間関係や人と渡り合っていく手段は子ども自身で築いていくもの。子どもの傷つく姿を見守らないといけない時も沢山あるでしょう。きっとこの年代の子たちの親御さんは、見守る苦しさと口や手を出したくなる葛藤の連続なのだろうと思います。
 子どものいない私たちは想像するしかないけれど、親になった時に夫婦で話し合いができる関係であれるように…と人生設計をせずにはいられないできごととなりました。
 大人にできることは驚くほど少なくて、やきもきして見ているのが精いっぱい。本人が必死に生きていく様子を時には片目をつぶって見守るしかないのだろう…と気付かせてもらえました。

 勝手に覗いた子どもたちの姿から、勝手に苦しくなり勝手に応援したい気持ちになったできごとでした。
 がんばれ子どもたち!がんばれ大人たち!
 みんな幸せになあれ!

今日はここまで!
最後まで読んでくださってありがとうございます!
スキ!&フォローに喜びます!
ではでは、良い週末を!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?