愛玩の君 ─最終話─
マントの男は古びたノートを開いた。
○月✕日
親の転勤で転校したけれど、僕は学校にほとんど通わなくなった。僕にはそんな暇ないんだ。僕は僕なりの復讐を考えなくてはならないから。いや、復讐なんて容易いものじゃなく、アイツらを破滅させる方法を考えなくちゃならないんだ。
【コバヤシ ヨウスケ】
この名前をテレビで見たり聞いたりする度に、狂いそうになるほどの怒りが込み上げてくる。コイツを死ぬまで、死んでからも、苦しめ続けられるなら、そうしてやりたいと思った。でもなんだかおかしかっ