中村マコト

和歌山で普通の日々を自由律俳句と現代短歌を緩々と投稿しています。Twitterも同名義…

中村マコト

和歌山で普通の日々を自由律俳句と現代短歌を緩々と投稿しています。Twitterも同名義でやってます。全て無言フォローOKです。→@fuyuhanamachi

記事一覧

現代短歌【希望の風船】

レッチリのTシャツを着た友人が田植えをしているだけで夏フェス 盗まれた私のチャリがコンビニで飼い主を待つ柴犬といる ユニクロの鏡の前で尻で書く「をの字」のように…

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現代短歌【オールスター感謝祭】

ロックしか聴かない兄の「元気か?」に続くLINEがちょいさだまさし また今日も河相我聞は疑われ程よい頃に殺されている いつからか原田知世は駆けるのをやめてゆったりく…

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現代短歌【テーマソング】

地図帳に架空の町を書き足して4月を1度抜け出してみる まだ春は不在でしょうか受話器からビバルディだけ聞こえる町で すぐメモをする人でした出ていった日は牛乳が切れる…

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【自由律俳句】赤い花

●赤色だけで塗り切った花 ●あきらめたのか傘は下向き ●鼻歌を検索してる

6

【自由律俳句】バタフライ

●集まれの人差し指が可愛い ●歩きで来てタクシーで帰っていった ●市民プールでバタフライ

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【自由律俳句】動かない子

●チラシを踏んで拾う人 ●乗り込んだ時にすべて濡れた ●冷めるまで動かない子

6

【自由律俳句】六月

●現実逃避できない雲だ ●どこかの呼び鈴が聞こえる午後 ●手すりの温度で夏だと決めた

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【自由律俳句】猫の恋

●雨の匂いする風に髭揺れる ●冬毛夏毛戸惑う春 ●猫の恋を聞いている

7

【自由律俳句】春一番

●春一番があの子の耳を見せる ●カーテンを揺らした柄は春に咲く花 ●ポケットの手袋が落ちそうだ

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【自由律俳句】バレンタイン

●5時のサイレンにかき消された ●今日は寒いねってもう3回目 ●鼻歌に音符を添える

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【自由律俳句】ジャジャーン

●呼び鈴を押すとキミの声 ●ここまで陽が差すようになった ●ジャジャーンとか言ってるキミの誕生日

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【自由律俳句】手すりの温度

●キミはまたひとくち残す ●雪が足跡消して明日が来る ●手すりの温度を確かめて握る

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【現代短歌】口笛

どんぐりと枯れ葉6枚置いた道 通って良しとキミの口笛

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【現代短歌】クレープ

おしぼりをクレープみたいに畳んでは キミの話に相槌を打つ

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【自由律俳句】ラジオ

●キミが好きだった曲ばかり流れる ●例題を越えられない大喜利も終盤 ●ラジオネームだけ読まれた

9

【自由律俳句】プレゼント

●走って取りに帰る ●新聞紙を広げたら桃の香り ●渡せないまま曲がり角

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現代短歌【希望の風船】

現代短歌【希望の風船】

レッチリのTシャツを着た友人が田植えをしているだけで夏フェス

盗まれた私のチャリがコンビニで飼い主を待つ柴犬といる

ユニクロの鏡の前で尻で書く「をの字」のようにスキニーを履く

種明かししながらマジックするように表計算を部長に教える

そんなにも親しくもないパパ友と串に刺さったマシュマロを焼く

式典で飛ばした希望の風船が公民館の2階に挟まる

現代短歌【オールスター感謝祭】

現代短歌【オールスター感謝祭】

ロックしか聴かない兄の「元気か?」に続くLINEがちょいさだまさし

また今日も河相我聞は疑われ程よい頃に殺されている

いつからか原田知世は駆けるのをやめてゆったりくつろいでいる

駅前の中古ビデオのポスターの岩下志麻に睨まれている

鳴り響く美空ひばりの着信音 滞りなく法事が終わる

今日もまた正岡子規が授業中ロン毛になってる国語の時間

現代短歌【テーマソング】

現代短歌【テーマソング】

地図帳に架空の町を書き足して4月を1度抜け出してみる

まだ春は不在でしょうか受話器からビバルディだけ聞こえる町で

すぐメモをする人でした出ていった日は牛乳が切れる日でした

忘れたい思い出ばかり届くから完成しないデアゴスティーニ

存在を知らせるように駅前でポケットティッシュをもらって帰る

新しい番地をゆっくり半角で打ち込むように4月を始まる

あの人が「いただきます」をするたびに私はちょっ

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【自由律俳句】赤い花

【自由律俳句】赤い花

●赤色だけで塗り切った花

●あきらめたのか傘は下向き

●鼻歌を検索してる

【自由律俳句】バタフライ

【自由律俳句】バタフライ

●集まれの人差し指が可愛い

●歩きで来てタクシーで帰っていった

●市民プールでバタフライ

【自由律俳句】動かない子

【自由律俳句】動かない子

●チラシを踏んで拾う人

●乗り込んだ時にすべて濡れた

●冷めるまで動かない子

【自由律俳句】六月

【自由律俳句】六月

●現実逃避できない雲だ

●どこかの呼び鈴が聞こえる午後

●手すりの温度で夏だと決めた

【自由律俳句】猫の恋

【自由律俳句】猫の恋

●雨の匂いする風に髭揺れる

●冬毛夏毛戸惑う春

●猫の恋を聞いている

【自由律俳句】春一番

【自由律俳句】春一番

●春一番があの子の耳を見せる

●カーテンを揺らした柄は春に咲く花

●ポケットの手袋が落ちそうだ

【自由律俳句】バレンタイン

【自由律俳句】バレンタイン

●5時のサイレンにかき消された

●今日は寒いねってもう3回目

●鼻歌に音符を添える

【自由律俳句】ジャジャーン

【自由律俳句】ジャジャーン

●呼び鈴を押すとキミの声

●ここまで陽が差すようになった

●ジャジャーンとか言ってるキミの誕生日

【自由律俳句】手すりの温度

【自由律俳句】手すりの温度

●キミはまたひとくち残す

●雪が足跡消して明日が来る

●手すりの温度を確かめて握る

【現代短歌】クレープ

【現代短歌】クレープ

おしぼりをクレープみたいに畳んでは
キミの話に相槌を打つ

【自由律俳句】ラジオ

【自由律俳句】ラジオ

●キミが好きだった曲ばかり流れる

●例題を越えられない大喜利も終盤

●ラジオネームだけ読まれた

【自由律俳句】プレゼント

【自由律俳句】プレゼント

●走って取りに帰る

●新聞紙を広げたら桃の香り

●渡せないまま曲がり角