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なぜ企業はロゴをシンプルにしたがるのか2【海外記事メモ】

本日もこの記事を取り上げます。画像も以下から引用します。

こちらの記事の続きになるので、まずこちらから読んでいただけたらと思います。

本日もよろしくお願いいたします。

企業がロゴを変更する理由

2つ目の理由はモバイルファーストなデザインアプローチを行うためです。
ロゴは拡張性が高く、印象深いものである必要があります。もっと重要なのが、もし世界中から注目を浴びたいなら、街中の看板よりは6インチのスマホ画面の中のアイコンに最適化させたほうが合理的です。
これにより2Dデザインが復活したのでした。最も有名な例はInstagramの新しいロゴでしょう。

Instagramの最初のロゴは3Dのリアルなデザインでした。2016年に2Dロゴへの完全移行がなされた際は、ユーザーからの反応は良くないものでした。
このリブランディングはInstagramが単なる写真共有アプリではないということを表現するための彼らなりの努力の一つでした。そしてロゴをシンプルにすればブランドのアイデンティティもよりシンプルになり、スマホ画面上での識別性も高まります。

シンプルにすることは柔軟性も向上させます。ワーナー・ブラザースの例を取り上げましょう。

昔のロゴは映画的で洗練されたものでしたが、新しいロゴはよりシンプルで凡庸なものになりました。しかしもしワーナー・ブラザースの映画の新しい広告を目にしたことがあるのであれば、このロゴが各映画に合わせて異なる色がつけられていることに気づいたでしょう。
各ロゴは現在では映画のジャンルの種類を表現するものとなっています。このロゴの変更はワーナー・ブラザースロゴが様々なジャンルに合ったデザインの展開ができるようになり、拡張性を拡大させた事例と言えます。

シンプルにすることは柔軟性を与えます。スキュモーフィックなデザインには不可能でしょう。


3つ目の理由は企業のビジョンが変更になった場合です。企業は現在の市場の中での彼ら自身のポジションを変更しようとし、より広く存在を示そうとし、さらに新しい領域へ事業を拡張させようとしています。その最も良い例がFacebookでしょう。

Facebookはご存知の通り、ソーシャルメディアを運営する会社でした。
しかし2022年に彼らはメタバース事業への参入を標榜し、企業としての全く新しいリブランディングを行いました。Facebookは現在ではMeta社となり、彼らは青い∞のロゴにテクノロジーカンパニーとしての姿を表現し、メタバース(世界中の人々が今後多くの時間を過ごすと言われているAIとバーチャルリアリティ技術によって生み出された世界)を構築するため様々な個性的なバージョンのロゴを保持しました。

Meata社は次の10年で10億人のユーザーを獲得することを見込んでいます。
彼らはもはや単なるソーシャルメディアの企業ではありません。
現在では多くの企業が新たなフェイズに突入している段階で、新しいロゴは既存のユーザーにも世間一般に対しても同じメッセージを届けるものである必要があります。


リブランディングの問題

ロゴをシンプルにした際のよくあるネガティブな反応として、個性や興奮がなくなってしまった、というものがあります。Firefoxの例を取り上げましょう。

Firefoxは8年の間に3回もロゴを変更し、その度に批判にさらされていました。ユーザーは狐がなくなってしまったことに不満を漏らし、ロゴのアイデンティティが失われてしまったという批判がありました。
Mozillaによるとこのロゴの変更は単にブラウザだけを提供するソフトウェア会社というよりも、製品やサービスを提供する会社であるということを印象付けたいという願望があったからだと言います。しかしこの決断はユーザーには受け入れがたいものでした。

ここでの重要な議論は、ブランドをどのように変化させたいかという一方でもともとあった個性はどの程度維持させるのか、という点です。目立ちたいのか、それとも世の中に溶け込みたいのか、という難しい問いが存在します。

あなたはどのロゴの変更が好ましく、またどのロゴの変更は受け入れがたいものでしたか?


感想:ロイヤルカスタマーの意見はどれくらい大切?

今回は前回と代わり、ロゴをシンプルにすることのメリットなどが語られていました。
しかしやはり最後には「ロゴをシンプルにすることで既存ユーザーからの不満が噴出する」という部分への警鐘を鳴らしていました。
ですがこういった不平不満にはある程度の線引をして距離をおくことも必要なのかなと思います。

リブランディングの目的として共通するのは「新たな理念を表現して新しいユーザーへ訴求する」という部分だと思うのですが、そういった過去のロゴと新しいシンプルなロゴとを比較して不満をもらすのはもちろん既存ユーザーです。それかユーザーではなくとも少なくともすでにそのロゴを認知している人たちだったりします。

そしてそういった不平不満の声は決まって、数ヶ月もすればなくなっています。TwitterはXになった際は大きな波紋を呼びましたが、数ヶ月たった現在ではもうその点について未だに声を上げている人は見かけませんし、Twitterの鳥が消えて黒い簡素なロゴになったからと言ってユーザーが減ったなんていうことも耳にしません。

こういったリブランディングの失敗例として良く取り上げられるGAPの例では、すぐにGAP側が新しいロゴを引っ込めて幕引きを図りましたが、あのロゴも数ヶ月耐えればそのまま世間に受け入れられたんじゃないかと思ったりします。

https://www.cocologo.net/blog/1007

ロゴというものは重要ですが、一方でブランドロゴの好き嫌いで製品やサービスの購入を決めている例は限定的です。(商品のパッケージなど人目に付く部分に大きく使われる場合などは影響度が大きいでしょうが)
それよりもそれまで企業とユーザー、顧客との間で結ばれた関係性や信頼感に依るところが大きく、ロゴの変更に不満が漏れたとしても企業と顧客との関係性が破綻するほどのものかと考えると疑問です。

もちろんブランドとして守るものを見誤ることはしてはいけませんが、ブランドはともすると保守的な思想に偏りがちになってしまったりもする概念でもあるので、少しずつ調整しながら時に批評を恐れず突き進んでいくような力強さも必要なんじゃないかと考えたりします。


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