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週刊:浮草日記

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発見であったりそれについて考えたことであったりをまとめています.毎週日曜日更新です.
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#発見

週刊:浮草日記スタートによせて

週刊:浮草日記スタートによせて

一旦ここで,この書き物を始めた理由について書いていこうと思う.

端的に言うと,これは僕なりの闘いなのである.

まず僕が何者かというと,少しだけ頭の中が賑やかないわゆる理系の会社員である.

きっかけは,

「理系に求められるのは専門知識だが,文系に求められるのはコミュニケーション能力だ」

という内容の,とある先輩の一言だった.

なぜだかは知らないが,この国では”文系”,”理系”に対して大雑

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静けさの音を聴く

静けさの音を聴く

古いレコードの音源などにある,”サーッ”というような音がとても好きだ.

悪く言えば”ノイズ”な訳だが,演奏しているミュージシャンと音を通じて同じ空間にいるような,雰囲気の近さを感じるのだ.

僕はこれを”静けさの音”と呼ぶことにした.

そして,音響工学には”暗騒音”と呼ばれる,”静けさの音量”を示す考え方がある.

果たして,音源から聞こえてくるのはこの音なのだろうか?

はたまた違う原理で起

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世界は巨大な味噌汁の中に

世界は巨大な味噌汁の中に

小さい頃から窓ガラスを流れる雨粒だとか,

お好み焼きにふりかけた鰹節の踊る様だとかを見るのがとても好きだった.

 

中でもとりわけ大好きだったのが、熱い味噌汁の中で味噌の動く様子を眺めることだ.

 

水面に向かって浮き上がった味噌が、広がりながらまた沈んでいく様子は,

なんだか生き物のように感じられてとても面白かったし,

なんなら今でも見入ってしまう現象である.

 

そしてこれと

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にんじんの皮むきに見た人類の闘い

にんじんの皮むきに見た人類の闘い

人も生き物である以上、何か食わねば生きて行けない。

 

そして人類が誕生してから長い歴史の中で“料理”という概念が生まれ、

我々は“食べる”という行為に楽しさを見出せるようになった。

 

まさに、見た目、香り、味覚という要素で一度に3回楽しむことができる偉大な発明である。

すごいぞ人類。

 

しかし、料理には自分のような料理原人が最初にハマる落とし穴がある。

それこそが、皮むきや

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「鬼滅の刃」の重厚さはどこから来るのか

「鬼滅の刃」の重厚さはどこから来るのか

前にセッションという映画を借りて家で観た時,

劇場で観なかったことをとても後悔した.

 

そして今,「鬼滅の刃」という作品に同じ気持ちを抱いている.

物語の重厚さ,キャラクタ造りの巧みさに感動してしまった.

 

今回は全巻一気に読み込んで深く感動した点を,

自分なりに分析しながらまとめていこうと思う.

 

ちなみに物語の展開について触れる部分もあるので,

そういうのやめて!とい

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