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食と韓国語・翻訳ノート

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周永河著『食卓の上の韓国史』の翻訳ノート。
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#韓国

【編集者の本棚】80年代の韓国料理の本を読んでみよう 第1回『あんにょん・ソウル』

こんにちは。編集者“む〜”こと村上です。 先日『食卓の上の韓国史――おいしいメニューでた…

【試し読み】『食卓の上の韓国史』クッパ、ビビンバから「チメク」までの歴史を読む!

「韓国の人びとは何をどのように食べてきたのでしょうか?」 1876年の開港以降、朝鮮半島に多…

食と韓国語・翻訳ノート19:김밥(キンパ)/日本語になった韓国料理①

「韓国料理っぽく怒ってください」昨年のIPPONグランプリ(第23回、2020年6月23日)の、予選B…

食と韓国語・翻訳ノート18:떡(トク)

トク=もち?韓国のコンビニでいつからか見かけるようになった、「もちロールケーキ(모찌롤케…

食と韓国語・翻訳ノート17:국(スープ)

ラーメンを煮てくれ何年か前、『食卓の上の韓国史』の著者・周永河と済州島に滞在したときのこ…

食と韓国語・翻訳ノート15:밀가루(メリケン粉)

밀가루 (名詞) ミルカル 小麦粉, うどん粉, メリケン粉. Eマートの包装紙に書かれたコピー「…

食と韓国語・翻訳ノート14:챙기다(管理する)

아무리 바빠도/ 밥은 꼭-/ 챙겨 드세요! いくら忙しくてもごはんはかならず、ちゃんと食べてください。 以前から利用していたけど、コロナ禍が本格的になってからは特に、Eマートの配送サービスのお世話になっている。Eマートは、流通大手の大型スーパーマーケット(むろん財閥系)。ネットで4万ウォン以上注文すれば配送が無料になる。配送員は商品をドアの前に置き、SNSで「着きました」と伝えて去っていく。その商品の紙袋に、大きな字で「ちゃんとメシ食えよ」と言われる。注文するたびに母親

食と韓国語・翻訳ノート13:조선미(朝鮮米)

有名な映画の、ずっと気になっていた場面。そう、この場面だ。初めてアニメーションで見たとき…

食と韓国語・翻訳ノート12:말다(入れてほぐす)

『新版大京城案内』(1936)には、 餅飯、湯飯、五目飯はあまり飯に汁をかけて食はない内地人…

食と韓国語・翻訳ノート11:資料④

やっと本題。 明月館のメニューは『食卓の上の韓国史』に引用されている。もともとはそれの原…

食と韓国語・翻訳ノート10:資料③

「西洋料理と食堂」『新版大京城案内』(1936)  西洋料理で美味いものを食はせる家といふと…

食と韓国語・翻訳ノート9:味の Contact Zone

4、5年前、インバウンドに沸いていたころ。夏休みで地元に戻っていたときに、韓国から学生が…

食と韓国語・翻訳ノート6:구절판(九折坂)

1930년대에는 캐슈(cashew) 도료로 칠을 한 구절판 그릇이 대량 생산되었다. 1980年代には、カ…

食と韓国語・翻訳ノート5:비비다(かき混ぜる)

ずいぶん前の話。卵かけごはんが好きだと言うわたしに、どうぞ、と言って出てきたのは、白身と黄身としょう油とごはんが混然一体の、ミルクセーキ色の半流動体だった。リゾット風と言えなくもない。黄身を割りながら食べたいとか、めんどくさいことは言わなかったけど、黄身を割りながら食べたかった。 もっと前の話。日本の奥様たちを案内していて、冷たいものが食べたいというからピンス(빙수/かき氷)屋に入った。隣の女子高校生たちが注文した、氷の上にきれいにフルーツやあずきやアイスクリームの載ったピ