見出し画像

フレスコボール選手とビジネス系ライター、両立への道②ビジネス書との出会い

フレスコボール日本代表、落合真彩です。
「フレスコボール選手とビジネス系ライター、両立への道」第2回です。

第1回では、学生時代に競技スポーツにどっぷりつかった結果、スポーツから離れる選択をしたところまで書きました。

第2回は「ビジネス書との出会い」です。

最初に言っておきます!これを読んでくれているのはフレスコボールやスポーツ関係の方々が多いと思います。
もしかして、「今回はビジネスか。スポーツと関係ないし興味ないな」と飛ばそうとしてませんか?

ちょっと待って!!

ここ、私のフレスコボールとの出会いや、現在の生き方に大きくかかわるところなので、どうか飛ばさずに読んでやってください!スポーツ関係の人にこそ、読んでほしいです。読んで後悔はさせないようにがんばるので。

では。

今までの自分をくつがえす

大学を卒業し、私の社会人としてのスタートは、学習塾経営をする企業でした。

自分の存在意義を見失った学生時代、「何か人に影響を与えられる人でありたい」と強く感じ、教育系の企業に入社しました。

学生時代とは全く違う世界。
そのときの私には、まったく新しい世界で自分を表現して、広げていきたいという気持ちがとても強くありました。

それはきっと、学生時代に自分が見ていたスポーツが、あまりにも狭い世界で、閉塞感でいっぱいだったことへの反動です。(私個人の見方が狭かったという意味で、スポーツ界全体をディスってるわけじゃないです)

広い世界に出ていって活躍してやるんだと意気込んでいました。昔は、大人になりたくないと思っている子どもだったんですが、このときは、「絶対に成長して、今までの自分をくつがえしてやる」と、ひそかにギラギラしていました。あくまで、ひそかに。

そんなときに出会ったのが、ある1冊の本でした。


人が変わったように読みはじめた

新卒1年目の夏、お盆休み。

お昼ごはんを食べようと入ったショッピングモールで、たまたま書店をふらついていたときに、何気なく手に取った本。その場でパラパラとめくってみて、即レジに持っていきました。

今言うと驚かれるんですが、それまでの私には読書習慣はありませんでした。学生時代国語が得意だったわけでもないし、むしろ「本を読んだほうが良い」という大人のアドバイスにはうんざりしていました。だから何か読むと言っても、ときどき、自分が興味のあった高校野球関連の本や雑誌を買う程度。

ところが、ショッピングモールで偶然出会ったその本を読んでから私は、月10冊という目標を立てて、人が変わったように読むようになりました。理由はたぶん、「ビジネス書」というジャンルに初めて出会ったから。

ひと口にビジネス書といってもいろんな種類があるんですが、簡単に言うとその本は、「自己啓発書」に近い本でした。つまり、物事の考え方とかを示してくれて、モチベーションが上がる本。

それまで、大人が「本を読みなさい」というときの「本」って、だいたいが小説とかの物語、文芸書だったんですよね。だから私にはビジネス書という分野がすごく新鮮で。「こういう本があるんだな」と、わりと衝撃を受けたんです。23歳にして。

ビジネス書を読んで、仕事にどう生かせるかとか、考えながらやっていくのが本当に楽しかった。成長してやるんだと思っていたタイミングだったから、余計に。自己啓発だけじゃなく、経営の本とか、有名人の本、心理学系の本、哲学系の本など、ピンときたものをたくさん読んでいきました。


世界の見え方が変わる

本を読み始めて、何が起きたかと言うと、「世界の見え方が変わる」というんでしょうか。自分中心で見えていた世界を、少し客観的にとらえられるようになった、というか。

もう1つの目ができて、人から自分がどう見えているかだったり、自分の感情の変化だったり、すごく冷静に受け止められるようになりました。

視野が狭いと、細かいことに一喜一憂しがちですが、視野が広がれば、少し心にゆとりができます。それによって、根拠のない自信(←すごい大事なやつ)を持てるようにもなってきました。

それと、たくさんの言葉を浴びているうちに、自分で自分を励ましたり盛り上げたりする言葉を身につけることができました。自分で言葉を組み合わせて、パワーのある言葉やロジックを生成できるようになっていったことは、大きかった。

私はフレスコボールでは実績が残っているのもあって、よく「メンタルが強い」と言われます。でも実際は全然そんなことはなくて、プレッシャーは感じやすいし、試合前に緊張から吐き気がすることも多いです。

ただ、「自分自身をコントロールする言葉や行動の引き出し」がたくさんあるから、本番でそれなりにパフォーマンスできるのかなと、個人的には思います。

「心・技・体」のうち、「技」は練習で身につけ、「体」は日常生活で整える。そして「心」の部分を、読書で得た言葉やマインドで支えている感じです。


言葉に携わる決心


もともと、学生時代も含めて、「言葉」はすごく大切にしてきて、どん底にいる時も「言葉」に救われてきました。だからずっと、言葉に携わっていきたいという想いは持っていたんですが、就活のタイミングではそれをまだ言語化できていませんでした。

ただ、何年か本を読んでいった中で、生まれてきた思い。それは、「自分も本を書きたい」というものでした。

本を通して、言葉で、過去の自分のように自信をなくしている人や、ぎりぎりのところで耐えている人を救いたい。

すごくかっこつけた言い方になってしまうけど、自分自身の身体からにじみ出る言葉で、誰かを救い、誰かを勇気づけるために、誰かの背中を押すために、本を書きたいなと。

そんな思いが強まり、今後のキャリアを考えた末に、思い切って3年間勤めた会社を辞めることにしました。前職の職場が長野県だったこともあって、まったく転職活動をしないまま、スパッと退職。今考えれば、見切り発車にもほどがある(笑)。

こうして私は、首都圏で仕事をするために、実家のある神奈川県に戻ってきたのでした。2016年3月末のことでした。




ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。

誰かを救える本を書くというのは、小さい頃から「将来の夢」というものを持てなかった私がおそらく人生で初めて持てた「夢」です。ここに書いてしまうのがちょっと怖いくらい、本気のやつです。。1冊書くだけがゴールではないですが、今はそこを目標にしています。

そのために何ができるか考えていくわけですが、そんな中。いよいよ次回、フレスコボールと出会うことになります。


---------------------------------
ここからは有料ゾーンとさせていただきます。読書によって、過去の自分がどれほど未熟だったか、思い知った話。

ここから先は

672字

¥ 100

「アスリート×ビジネス活動を応援したい」「活動理念に共感できた」「創作物に価値を感じた」という方は、よろしければサポートをお願いします!いただいたサポートは取材・執筆・アスリート活動の資金にさせていただきます。