【デイサービスvol.3】旦那より好きな姑、舅
この世に旦那さんよりお姑さん、お舅さんが好きな人がいるんだということにビックリしたのが3年前。
デイサービスに元気でちょっと口の悪い河西さんという女性利用者さんがいました。年齢は70代後半。デイに通い始めた頃は朝からポーンッと思ったことを強い口調で話すため職員がハラハラ💦することがありました。
今思い返せば認知症が進む中、不安な自分を守るために発していた言葉だったんだろうと思います。実際は裁縫が得意なとても優しい方で、よく庭の草花をお土産に持ってきてくれました💐🧵
お嫁に来てからずっと都内で先生だった旦那さんとお姑さん、お舅さんと暮らし大きな家を守り、子育てと家事を頑張ってきた河西さん。
そんな中、子育てがひと段落するとお姑さん、お舅さんと3人で過ごす時間が増え、お互いに支え合いながらのんびり楽しく過ごしてこられたそうです。
「うどんが作れないと嫁はだめだからっておばあさんが教えてくれてね〜♬」
おばあさんとはお姑さんのこと。
昔から地域によっては田舎ではうどんは嫁が作る風習があったといいます。今はそんなことしなくても冷凍うどんがあるからよかった、なんて思う私...笑
「うどんは生地を踏むからね、そこは私が力あるからおばあさんに代わって踏んであげるの😀」
きっと何回も作ったことでしょう、デイサービスに来るたびに同じ話を繰り返しました。
河西さんにとって忘れられない大切な思い出。
でも旦那さんの話になると急にムッとした表情になるのはなぜ??😅認知症がある中での夫婦生活に喧嘩も多かったからでしょうか。
お舅さんに関しては「俺が息子の嫁に選んだんだ!」と結婚当初から誇らしげに言ってくれていたことを話していました。
もう随分前に亡くなったお姑さんとお舅さん。
それでもデイサービスに来ている間、「おばあさんの夕飯作らなきゃ」「帰ったらおじいさんの着替え見てあげなきゃ」といつも2人のことを気にしていました。
あまりに普通に話すので「まだお姑さん達生きてるの?!すごいね!」と誤解している利用者さんもいました😅笑
不老不死なわけがない。でも河西さんの中では今もリアルに生き続けている家族。大切な義理の親。
老いてあちこち痛む身体を少しでも楽にしてあげたいとマッサージも学んだと話していました。
私たち職員にもマッサージをしてくれ、河西さんの優しい手から愛情も伝わりました。心も身体も楽になり、疲れがほぐれた今では貴重な思い出です。
デイサービスが倒産後、なんと3ヶ月後に突然亡くなってしまいもうあのちょっと強い口調もマッサージも2度と頼めないのが寂しいですが天国でお姑さん、お舅さんとうどん作りをしているといいなと思います👼✨
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※河西さんは仮名です。
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