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【訪問介護vol.7】どうか一歩ずつ前を向いて生きてほしい

利用者さんの経歴を読むと時々「...え?」と思うことが書いてあったりします。担当するケアマネージャーが書いているのですが、ざっとしか書いていない経歴もあれば少々詳しく書いてある経歴もあります。

大体はこんな感じで書いてあります→(例)「秋田県生まれ。20歳の時上京。印刷業に就き、23歳で妻を紹介され結婚。二男一女を設け、33歳で転勤になり埼玉に移り住む。65歳で定年してからは自宅にいることが増えた。73歳で妻を自宅で看取り、現在は独居で庭の手入れと囲碁を楽しむ。」みたいな。(書き方多少違うかもしれませんが)一般的にはこういう感じです。

でも時々そんなプロフィールの中に「19歳で自殺未遂」「26歳で飛び降り」という文字を目にすることもあります。精神的な問題を抱えていることがわかります。

たまたまなのかもしれませんが、私の場合は随分前にそのようなことが過去にあったという方が数人いました。

正直、ちょっとお会いする前は「本当に会って大丈夫!?😨」と不安になるのが正直な感想です。私の発言や態度で急に豹変したり、気落ちさせてしまったりしないかこわいのです。実際にそういう場面もないことはなく、時々やらかしたなと感じることがあります。ですが今の所、暴力などは起きていません。

あくまで私の感想ですが、担当させてもらう方を通して感じたことはみなさんの本質は「優しい」ということ。

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助けてほしいアピールが全く周りに伝えられず、環境がそうさせなかったのか、考えが及ばなかったのか、深い闇に落ちてしまったんだなと感じます。

自分も人にもいろんな事情がありますね。

気持ちがよくわからない部分もありながら、どの部分で寄り添えるかを自然と無意識で考えて訪問に入っています。

話を聞いて相槌を打ち、適当半分真面目半分に返事をしながら掃除や買い物をこなして食事の提供なども行います。

そして(私も含め)ですが担当する方は「子供っぽい」反応を返すことが多いように感じます。急にふてくれされたり、自分の思いが通らずわがままになったり、偏食で同じものしか食べなくなったり「?」と思う行動が続きます。

ある日利用者さんの買い物に付き添い、いつもと違う真向かいのスーパーを進めただけで気が動転し終始無言にさせてしまったこともありました...私としては「こちらのスーパーでたまには気分転換もいいのでは?」という気軽な気持ちで声かけしたものの利用者さん自身にはとても負担だったようです。その落胆ぶりの態度を見て「なんでそんなに落ち込むの?」と正直少しイライラすることもありました。私もまだまだです。

そうかと思えば私だったら隠したいと思うような過去を割と「すんなり素直」に話してしまう日もあります。いいのか悪いのかわかりませんが....。

私たちの訪問介護員の仕事はだいぶ地味ですが、「光の当たらない所に光を当てる」作業のように思うときがあります。

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一人で子供の頃から悶々とした日々を過ごし、やっとこさ青春の日々を送り、成人し仕事がうまくいかず精神のバランスがどんどん崩れて今も昔も孤立感が半端ない...そんな方がいらっしゃいます。

どうか私たちのような職業に就く人物に出会って福祉や医療で働く者たちと接しながら人の温もりや優しい関係性を築いてもらえたらと願います。日本は病院で診察をきちんと受け相談すればたとえ、全員に満足がいかない内容であっても精神的な問題を抱え生活する人をサポートしてくれるシステムがあるからです。

ありきたりな言葉ですがひとりでないことが希望になり、少しの時間でも話す人がいれば毎日生きることをなんとか続けられます。

私も思い描いてきたような人生を送れたわけでもないですが、それでも普通に成長し学校も楽しく過ごし、家族もいて、いつの間にか仕事で想像以上にテンパる大人になりました。でも死にたくなるまでの行動を取ったことはなく、この仕事について今まで無事に生きてきたことはありがたいことだったんだなと気づきました。

と言っても今も時々愚痴を言い、不満が顔に出やすく周りに迷惑ばかりかけていますが、反省し前進したいです😜💧

「また来週」と挨拶して別れる時は「来週もなんとか穏やかに生きていてね」と思います。私も含めお互いに。

今日も読んでいただきありがとうございました。

サポートいただけたら嬉しいです😃こんなことを書いて欲しいなどのご意見、ご要望もお応えできたらと思います。日々ゆるやかに更新中💌