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慎吾ちゃんは21世紀のマーティ PART1

以前、慎吾ちゃんはアイドル時代リマールと対談したと書きました。UKロックマニアだったのです。映画マニアでもあり、1985年に来日したマイケル・J・フォックスとも対談しています。『Back to the Future』1985 の撮影秘話から好きなタイプの女の子のことまで。かの有名なギター演奏のシーンでは自分でもちゃんと弾いていたとのこと。

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magazine h  1985

この作品では、彼が演じる主人公マーティーが30年前の1955年にタイムスリップ。そこでいくつか未来の操作をしてしまいます。ダンスパーティーでギターを弾くことになり、演奏したのは当時未発表のロックのスタンダード・ナンバー『ジョニー・B.グッド』1958。彼にとってはオールディーズだけどパーティーの若者たちには聞き慣れないサウンド。最初は皆戸惑いますが、だんだん「なんだかイイ感じ!」となり会場は大フィーバー。バンドメンバーがその音を親戚の作曲家チャック・ベリーに電話越しに聴かせ、チャックは未来のサウンドを聴いて後に大ヒット曲を生み出す、というシーンです。

よくよく思えば、このパーティーシーンって、慎吾ちゃんが1984年にブレイクダンスを踊って見せた時の反応とよく似ているのでないかと思うのです。30年後に当たり前になっているものを、まだほとんど知られていない時代に視聴者にバーンと突きつけたところと。

そんなわけで、また妄想ストーリーのはじまりはじまり。

☆彡

2014年、日本の片隅にブレイクダンスを踊る高校生がいる。しかしダンス、さらにブレイキンとくると少数派カルチャー。世間の若者たちはやたらローラースケートを履きカリフォルニア気取り。今、本場西海岸でさえそんな若者いないのに、どうやら80年代後半に某アイドルグループが流行らせた名残りのようで、日本でガラパゴス的に発展。世界ではブレイクダンスが進化浸透し近い将来五輪競技になりそうっていうのに、日本の競技者の層は薄く、このままじゃ五輪代表に日本選手を送り出せない。

なぜ今こんな状況になったのか思いを巡らせる。80年代前半にブレイクダンスにちなんだ映画が米国から日本に上陸した時に都市部の若者だけにしか広まらず、次世代には浸透しきってなかった、だからこの現状に至ったんだ、その時点でもっと全国津々浦々の幅広い年齢層、特に子ども達にインパクトを与えてないとマイナーなまま終わっちゃう---。そう思ったその高校生、仮名をタッチンとする、は、30年前の1984年10月に行って歴史を変えたい!  と、思うのだけどデロリアンもないし、飼い猫に「あーあ、おまえがドラえもんだったらいいのに」とつぶやいたら、その猫が「タイムマシンあるよ、過去に行っといで」と鳴き、タッチンは84年の東京に放り込まれた。

PART2 につづく ⇒