慎吾ちゃんと洋楽とホラー映画
慎吾ちゃんはディープな洋楽ファン、そして無類の映画好き。特にUKロックとホラー映画のマニアでした。
洋楽のレコードや映画のビデオがたくさんあるマンションの部屋を、当時のアイドル雑誌でしばしば公開していました。
コンサートでもUKロック shueisha 1985
中学生の時パンクに夢中になって、そこからニューウェーブ。デビッド・ボウイの大ファンだったのは有名ですが、セックス・ピストルズ、ポリス、アダム&ジ・アンツ、クラッシュ、ヘヴン17、ABC、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、トレバー・ホーン等々も。大学生の時貸しレコード屋での店番アルバイトが暇だったからイギリスのロックを聞きまくっていたそう。 ティアーズ・フォー・フィアーズや慎吾ちゃんとデビュー同期のスタイル・カウンシルもお気に入り。ブルー・ロンド・ア・ラ・タークのサウンドも好み。ロンドンに行った時はカジャグーグーのメンバーと脱退直後のリマールに会っています。
高校生の時は髪の毛ツンツンのパンク少年。ジャパンのデビッド・シルビアンに憧れて黒い細身のスーツを求め広島中を探しまくったものの結局見つからず、礼服のジャケットにスリムジーンズで間に合わせ、派手なTシャツにイギリス国旗の腕章でキメキメ。
デュラン・デュランが好きだったときは少女マンガの世界から抜け出したような服。ロンドンではローンを組むほど現地で服を買い込んだそう。
コンサートではド派手ニューロマメイクも。慎吾ちゃんのお母様が服飾関係のお仕事をしていてお洒落で、ジュリーやボーイ・ジョージが好きなトンデる人だったそう。だからか慎吾ちゃんもノリノリでお化粧。
もちろんコンサートでは洋楽をよく歌っていました。デビッド・ボウイの曲を中心に。84年春のコンサートだけはコントが多くて歌う曲数が極端に少ない構成だったのですが、そのエンディングでスパンダー・バレエのバラード『トゥルー』1983 を熱唱。
EXPECTATION 1984年春
このコンサートにはキョンキョンが観に来ていて、終演後に楽屋を訪れて、「慎吾くんサイコー、おしゃべりが」さらに「歌わなくてすむコンサートでいいわね」って。慎吾ちゃんは「オレは歌ってたんだーい」と。
さて、映画。高校時代は広島に来た映画は全部観て、トータル300本以上観たそうな。好きな女の子と『スター・ウォーズ』を観に行こうとしてたら振られてしまい仕方なく妹と行ったとか、初めて ‘大人向け’ に行ったときキップを切ってもらったとたん感激のあまり友だちと肩抱き合って涙したとか、思い出がたくさん。テスト期間でも教科書を持って観にいくほどの映画狂。映画の世界へ入るため、芸術系大学への進学も考えたほど。芸能界に入ってからの貴重な休みもオールナイトで映画鑑賞。
アイドル時代は恐怖映画好きを公言。『食人族』1983 『死霊のはらわた』1985 『エルム街の悪夢』1986 等。当時はホラー映画が流行っていました。スプラッターが苦手な嶋大輔クンを無理やり映画館に連れて行ったことも。仕事で疲れて帰ってきた後に恐怖映画のビデオを観るのが好きで、習慣化していたそう。キョンキョンもホラーが好きなので、部屋で一緒に観ていました。レンタル店でせっせと借りていたところを女子高生たちに見つかって、「ヘンなビデオ観てるんじゃないのォ?」なんて言われたり。
そんな慎吾ちゃんの夢は、映画を作ること。そして、優しくてキレイなお母さんにミンクのコートを買ってあげることでした。お母様は病気がちでよく入院されていたけど、慎吾ちゃんの主演映画を観に外出できるようがんばって元気になろうと励みにされていたそうです。
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映画とミンクのコート 追いかけてた夢 まばゆいほどの青春時代
追いかけてた夢が叶うようにと どこかでそっと祈ってる あなたのために