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西巻真歌集「ダスビダーニャ」一首鑑賞
いちまいの海に終はりがあることを知るかなしみに絵は途切れたり(西巻真「ダスビダーニャ」より)
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例えば今目の前に一冊のスケッチブックがあったとして。
例えばそれを開いたとして。
そこにはまだ何もない。
絵筆やクレヨンを手に、その何もない空間へと手を伸ばし。
そうして目の前にあるものを、そこに取り込んでいく。
絵を描くということは、世界を認識し、再構築していく作業だ。
絵
【and she said…】
※詩を書こうと考えてはじめて書いた作品です。ご笑覧頂ければ幸いです。
2012.12.19 out
『穏やかな斜光の中で
左目が潰れてしまった、きみと
冷えていく景色が
すれ違っていくカレンダーの
色を、ひらり
一枚落とした。
そうして、彼女は言った。
風が邪魔した。』
僕が彼女に向けた最後の言葉はなんだっただろうか。彼女が僕にくれた最後の言葉はなんだったのだろうか。忘れてしまった、のか、それ
レイン。〜群昌美、横山黒鍵 連詩〜
窓を打つ雨粒が滲ませていく光は微笑みの行方さえくらました鳥の目の闇(attack)です。
蝋付けの翼では手紙が書けません、だから私は上手くもない歌を歌います。
喉から血が吹き出す乾きと呻き、ティンパニが鳴り響く夜は背骨を駆け登り孤独の波紋に怯えながら、私はあなたにも分かる言葉を探さねばなりません。
白い絨毯、指を這わせて手紙のふりを